-奈塚Q弥「極上!! ハーレム館」ティーアイネット ISBN:9784887747128
話△ 抜○ 消小 総合○
ナヨナヨ小柄だけど股間だけは特大のブツをお持ちな主人公が資質を見こまれセレブ相手の男娼として大活躍長編全6話。頭からシッポまでどこを開いても女体メガ盛り体液おかわり放題の超高密度乱交が読者の脳裡へ襲いかかってくる作者最新刊はトータル18冊めにして当版元発売の第7弾コミックスだ。
駆け出しの新人から伝説級の大ヴェテランまで幅広い執筆陣をそろえる「COMIC夢幻転生」のなかでも、この人はそのキャリアの長さでは5本の指に入るであろう大御所クラス。ずっと生き残ってきたエロ漫画家というのは当然それに値するウリがあってのことだと思うが、奈塚Q弥のそれはなんといってもその恐るべき量産能力だ。雑誌掛け持ちはむろんのこと同人誌まで合間にバリバリ出す精力的な執筆ぶりには驚嘆するほかない。そんなわけで同じTIからの前単行本「催眠!! 全裸学園」からわずか1年のインターヴァルで上梓されるこちらもこの人としてはむしろブランクが空いた部類なのだからとんでもないですね!
おそらく外注であろう表紙の塗りはいかにも最新流行だけど、中身の白黒原稿はその長きにわたる経歴を裏付けるオーセンティックなアニメ絵だ。とはいえずっと第一線で活躍しているだけに泥くささはみじんもなく、いくらかただよう雑然とした雰囲気さえ許容できるのなら無問題。当社物件としてはめずらしく完璧に記された初出一覧を確認するとすべて2018年に入ってからの夢幻転生掲載分と最新原稿ゆえクオリティも万全。例によって出版社公式サイト内の単行本情報ページから豊富なサンプル画像も見られるので、書店店頭で見本を手に取れない環境の方も安心だ。
この手慣れた筆致であらゆる年齢のヒロインを無難に描きこなす人だが、この長編では推定10代後半~20代なかばのゴールデンエイジとなる。少し前はやたらと熟女推しになっていて青い果実スキーの自分はもの悲しく思ったけれど、直近数冊ではティーン中心に回帰しておりまことにありがたい限り。年齢を問わず造形は明確にグラマラス寄りで、2次元でしか実現不可能なボンキュッボンの完璧プロポーション女子が目白押しだ。そのぶんキャラクターは髪型以外の差別化要素に乏しいけれど、長年この作家を読みつけてきた自分はむしろこの金太郎飴ティックな造形を目の当たりにして「ああ、いつもの奈塚Q弥だなあ!」とうれしくなっちゃいますね。
雑誌初出時は「むげんハーレム」の表題で連載された1冊まるまるの長尺シリーズとなるこちら、コミックス表題および帯訴求コピーでほぼ内容が示唆されているので俺のようなレヴュワの出番があんまりない。とまあそれで終わりじゃマズいので簡単にアウトラインを。ゆえあって身体は育たずちんこだけが異常発達した少年・邑山渚(むらやまなぎさ)は親類宅へ向かう途中で暴走車にはねられ意識を失う。事故を起こした豪邸住まいのお嬢さま・恋ヶ窪珠理奈(こいがくぼまりな)とその使用人たちの手で恋ヶ窪家所有の豪華売春宿「夢幻館」の男娼として調教されてしまった渚はその巨根を武器にさまざまな顧客を極楽浄土へと導くのだった……てな感じで、上流階級だの有名スポーツ選手だの某国大統領令嬢だの多種多様な女子連中を相手に昼夜分かたずセックスセックスセックス!の抜き特化仕様ですよ。基本設定を開示したあとはひたすら女体回転寿司でストーリー的うまみは皆無に等しいものの、それだけに脳みそをカラッポにして摩擦運動に没頭できるという寸法だ。
かくも直球の構成ゆえエロシーン密度も極限まで高く、1話あたり30ページ以上にわたる大ヴォリュームのほぼすべてが交合場面というすさまじさ。主人公がそのビッグコックにものを言わせる多人数ファックという単行本タイトルどおりの展開ではあるけれど、男娼たる渚がやけにM体質で屈辱的な調教をモリモリ受け情けない表情でイカされまくるという、普遍的なハーレムものとは若干方向性が異なる情景がくり広げられるので、初見では少々とまどうかも知れない。物語の中盤以降では渚も積極的に主導権を握るようになるので多くの人が期待する乱交ネタに近づくのだけど、このへんは読み手側が男性キャラに受動的要素を望むか否かが受容の鍵となろう。
自分から猛り狂う怒張を見せつけて彼は上客たるセレブ女子たちの体躯にダイヴイン。規格外の巨根が蜜壷の奥までねじこまれ未曾有の感覚に悶絶する女たちのドエロい豹変ぶりがいっそう情欲を刺戟。はしたなくエロワードを乱射しながら進んで腰を使い柔肉をさらに締めつけて極太ディックのもたらす快感に没頭する女どもの痴態がおそろしく淫猥だ。いろんな分泌物を噴き出しつつ肉食動物さながらに咆吼するドスケベヒロインズの子宮の奥へ2度3度4度と妊娠確実の特濃孕み汁を放ち続け性の饗宴はいつまでも止むことなし。
ゲップが出るほどの女体回転寿司オートリバースをおそろしいまでの密度で詰めこまれて読者の精嚢も枯渇寸前の逸品だ。ストーリーテリングは正直穴だらけでいろんな伏線やら設定やらが特段のケアもなく放置されているのだけど、そんな細かいことは気にせずに目の前のちちしりまんこ満漢全席を美味しくいただくことに集中するのが吉。個人的には主人公のMっぷりが激しすぎて従来の奈塚Q弥作品よりややチンピク度が低下してしまったけれど、それはむしろご褒美という受け身嗜好かつショタ男子の艶姿にシンクロしたい諸兄ならば実用度5割アップで。
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