-有賀冬「ヒップランナー」ティーアイネット ISBN:9784887747210
話○ 抜○ 消小 総合○
廃部寸前の陸上部を盛り立てるとっておきの秘策を入手した部員たちは昼夜を分かたずお尻プレイに没頭表題作長編全5話。緻密かつ美麗な作画でもって魅惑の御居処を前面フィーチャーしつつ汗だく汁だくケツ圧ファックを読者の脳裡へ絨毯爆撃の作者最新刊は通算12冊めのコミックスだ。
完全実力主義で気がつくと作家たちが誌面から姿を消していることもままある弱肉強食の梁山泊「COMIC夢幻転生」において長らく堅調な活動を続ける驚異の人。ほぼTIのみを本拠地としつつコミックス2ケタ刊行の偉業はそうたやすく達成できるものではない。これだけ密度の高い絵柄なのに漫画制作ペースが速いのも長所で、前単行本「シリトレ!」発売から1年経たずして新作リリースの早業である。なお後述するが今作はその「シリトレ!」の内容と密接に関わっているので、可能ならば2冊同時購入を強くオススメ。
勢い重視でともすれば大味ともとられかねない絵柄の執筆陣が目立つ夢幻転生にあって、有賀冬の流麗かつデッサン狂いのまったくない精緻なタッチは異色だ。加えて近年はとくに表情変化の幅が広がりいっそう表現に奥行きが出てまことに善哉。例によって残念ながら収録作の初出明記がないけれどおそらくは前作刊行後に連載スタートのものをまとめたはずで表紙と中身の作画品質は完全互換。また従来同様に版元サイトのコミックス情報ページからサンプル画像の参照や1話試し読みが可能なので、予備知識ゼロの状態でこの作家に触れる諸兄も安心だ。
これまでの作品ではおもにハイティーン巨乳女子を中心に描いてきている人で、それはこの最新作でも同様。1冊まるまるの学園もの長編ゆえ登場ヒロインはJK2名&社会人1名の少数精鋭だ。いくらか乳サイズに差異を設けつつも基本的にはみなさん頭身高めダイナミックボディであり、さらに有賀冬の代名詞でもある魅惑のビッグヒップをもれなく装備。臀部の丸みをことさら強調するようなアングルの多用でその蠱惑的な曲線を存分に見せつけるのだからお尻マニアはたまりませんね!
昨今はことさらヒップ描写にこだわる作品ばかりを連続でものしてきたこの作家、当然のごとく今回の連載もひたすらケツ一色だ。それもその設定の一部を前作「シリトレ!」と共有し第1話には懐かしの面々も登場しているので、いわばキャラクターを一新のアナザーストーリーと言っていいかもしれない。ただし導入で重要な役割を果たすといっても以後直截的な言及はなくなるので、この作品単独で読んでも特段の支障はないはず。
突如躍進を果たした水泳部にあやからんと、弱小ジリ貧の武弦学院(むげんがくいん)陸上部員・水瀬雪乃(みなせゆきの)は頑として秘訣の公開を拒むその立役者へ熱烈アプローチ。根負けした彼はその練習光景をチラ見させてくれたが、そ娘で見たものは男女が徹底的にお尻を活用しセックスすることで体感を鍛える驚異のトレーニング法「シリトレ」なのであった! さっそく成果を得るべく水瀬は後輩部員・萩野満(はぎのみつる)を誘い出し自分から彼の顔面へケツを降ろしておもむろに本番スタート。ハードなシリトレの効果は絶大で、水瀬も萩野もみるみるタイムを向上させ陸上部隆盛への輝かしい一歩が踏み出される――とそんなカタチで物語がはじまる。その後伸び悩み中の社会人ランナー・佐原美奈(さはらみな)をシリトレに巻きこみつつ知識豊富な彼女をコーチへ招聘し、また才能は一流ながら部活へやって来ない幽霊部員・柳果子(やなぎかこ)にも秘訣を伝授しやる気を取り戻させてと部再建へ一直線のお話展開は前作と同じくスムーズでこのへんはさすがヴェテランの貫禄だ。かくして近隣の強豪校にも張り合える成果を出し翌春は入部希望者で部室が沸き返るのだが……とその先の結末については読んでのお楽しみ。ただどちらかというと意外な落とし方で「えぇこれアリなん!?」と自分は正直ひっくり返ったですよ。
むろんお話のみならず濡れ場の方もまことに充実で、1話あたり30-38ページの潤沢なヴォリュームを存分に活かし臀部フル活用のストロングファックを延々とくり広げる。最大のウリである艶めくド迫力ヒップたちが画面狭しと乱舞するなか性起動しハードに合従連衡し女たちはトロトロのイキ顔さらしながらウェッティな交合に没頭するのだ。雄大な桃尻をガッチリとホールドしながらガツガツ内奥を貫くたびほおを紅潮させ呼吸を荒げながら未曾有の快感に全身を打ち震わせる彼女らの子宮の奥まで熱い白濁を問答無用で注ぎこみフィニッシュ。
トレーニングウェアのその下で息づく巨大な肉塊をわしづかみし股間に吸いつきながらせわしなく愛撫をスタートすると、彼女もこみ上げる衝動に耐えきれず甘い吐息をもらすのだ。ただよう熱気に2人して肌に汗を浮かべ別の体液まで流れ出したら準備完了の合図。デカ尻を抱えこんだまま執拗にストロークを刻むごとにけたたましい咆吼が鳴り響き法悦の態で体躯をよじらせるさまが淫猥でたまらない。大量の擬音と液汁にまみれながら下半身をブリブリ振り回し性器どうしの摩擦運動に耽溺してはイキ狂うヒロインの陸上まんこめがけ怒濤のごとく孕み汁の奔流をプレゼント。
いつもながらにヒップへの偏執狂的なオブセッションを突飛なアイディアで包みこみなにやらさわやかな青春ストーリーにまで仕立てあげる匠の技が光る(そういいつつアンチクライマックス的結末には驚いたのだけど)。少し前はシチュがニッチ方向へ固まりすぎ抜きを阻害しかねないほど逸脱していたのが直近2作は実用性と上手くバランスが保たれておりいい感じ。カヴァー下の著者あとがきを見るにお尻以外のネタでいく構想もあったようだが、こうなりゃもうとことんまでこの路線を貫徹していただければ。登場4ヒロイン中ではやはり主演女優たる爆乳熱血陸上女子・水瀬さんが圧倒的に好みで、健気かつドエロい彼女の艶姿で精嚢も干上がるほどに抜きまくり。
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