2019-03-24

今宵の装甲輸送車。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-まじろー「まだ間に合う…?」エンジェル出版 ISBN:9784873068480
話○ 抜○ 消小 総合○

拉致され暗闇に閉じこめられたヒロインは執拗に犯されなぶられるうちやがておのれの内なる被虐願望を引き出され目前の快楽に身をゆだねて……前後編+独立短編7本+描きおろしカラー&モノクロショート後日談。スウィートなラヴ模様から壮絶な凌辱調教フルコースまで多彩なプログラムでド迫力ボディをフル活用の作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
こちらの物件、じつは先週にはすでにリリースされておりいくらか遅延しての新刊記事となる。というのもガチの青い果実スキーで逆に熟女さんが大の苦手な俺は書店店頭で見かけた本作カヴァーをチラ見して「なんだBBAかよ……」と一発で購入意欲をなくしそのままスルーしていたのだ(作者さますいません)。しかしながらtwitterのタイムライン上でどこからか流れてきた作者自身の宣伝ツイートでそれ一辺倒でなくいろんな系統のヒロインが登場するらしいと知って俄然興味がわき遅ればせながら買いこんできた次第。
独特のくすんだような彩色が印象的な表紙をめくり出てくるのはオーソドックスな一般青年誌系のタッチ……と言いたいところだが、白黒でも妙に沈んだトーン処理がなんとも言えない個性をかもし出している。残念ながら個々の初出明記がないが作者サイト等で確認したところ、当版元の「エンジェル倶楽部」のほか「COMIC失楽天」(ワニマガジン社刊)、故「COMIC天魔」(茜新社刊)等で2011-18年にかけ掲載のものをまとめたようだ。執筆時期も媒体もさまざまゆえ作画にもそれ相応のバラつきがあるものの極端な品質差はないかと。それよりはカラー/モノクロで印象がけっこう変わることの方が気になると思うので、できれば版元提供の単行本情報ページおよび著者ブログ内の発売告知記事から内容サンプルを参照しておくのをオススメ。
本作登場の女性陣は表紙が物語るとおりたしかに奥さまだのOLだの年長系多めではあるものの、over18専科ながらルックスはむしろ童顔系でティーン同然なヒロインが多かったりする。だもんでフェロモンダダ漏れアダルトさんのみで読みたかった方は失望するかも知れないがそのまるっきり逆パターンな自分には福音。しかしながらボディの方は年齢相応というかむしろ極端な爆乳さんが大量投下され、お顔を凌駕する勢いの巨大な双丘が画面狭しとあふれるさまはまことに壮観。圧倒的なマッスを誇るグラマラス女子連中が大挙してのしかかってくるのだからたまりませんね!
まじろーならではの独自性がもっとも発揮されるのはそのストーリー面において。一般にエンクラ物件というと往年の官能小説ばりなテンプレ凌辱調教を想像しがちなのだけど、本作は他社仕事も混ざっている分オーソドックスな和姦ありちょいアホ風味なエロコメありとまことに多彩。さらに主流たるダーク系もまた輪姦強姦NTRむち打ちSMなどひと筋縄ではいかないエグい趣向がてんこ盛りで非常に読みごたえがある。ヒロインが自由を奪われ犯され続けるうちやがてそれを待ち望んでいた自分に気づき、それ以降はむしろ自分から転落を望み積極的に肉便器へと堕ちてゆくさまをヒリつく科白まわしでつむいでいく光景になんともゾクゾクさせられるのだ。
超弩級ボディがド派手に乱舞するエロシーンはまことに豪華兼ら。1本あたり16-24ページと総分量が多いわけではないが、ヒロインがまことに量感豊かな肢体なので画面に充実感がみなぎるのだ。加えて凌辱系メインということで責めプレイもまことに豊富で、SMティックな拘束強要に果ては人体改造まで突っ走ったりとえげつない行為が目白押し。さまざまなシチュで体躯を乱暴にもてあそばれ人権を蹂躙されまくりながら彼女らはマゾの悦楽に目覚めやがて進んで倒錯の行状に身を任せ絶頂に至る。
四肢の自由を奪われ身動きできない空間に放りこまれ彼女はその豊満すぎる裸身を見知らぬ男どもの前でさらけ出す屈辱に涙。エクストララージバスをと好き勝手に揉みしだかれ敏感な部分を執拗にまさぐられ前後の穴に異物を挿入されるみじめな境遇を甘受せざるを得ない。やがていきり立つ怒張を挿入されハードに内奥を貫かれては獣のごとく咆吼。ケツを叩かれ口汚く罵倒されながらもいつしかその恥辱は甘美な快感へと脳裡で書き換えられついには衆人環視のなかちんこに永遠の服従を誓いながら妊娠確実の特濃孕み汁を子宮の奥深くまでぶちまけられファイナルアクメ。
甘々なのもドロドロなのも徹底的に突き詰めてゆく作劇の妙は1冊めとは思えぬ技量の高さ。とはいえエロ漫画家としてのキャリアは2010年代初頭からあるわけで、それを思えばこれまでコミックス刊行に至らなかったことの方が不思議といえよう。今後はエンクラをホームにする以上凌辱系主体で行くのだろうし資質的にもそちらの方が本領発揮なのだろうけど、個人的にはむしろ随所にひねったネタが投入されるアホエロ風味のが好きなのでどこか別の媒体ででもその手のを描いてもらえればうれしい。そんな俺なので今回収録のお話たちのなかでは記憶喪失の童顔爆乳っ娘にうそんこエロマナーを指南しまくり無知ックス炸裂の「道に迷った女の子と遭遇したら」と(この話はオチへの持ちこみ方もとんでもない!)、本作中では異色な純愛カップルのベタ甘ラヴ模様「花が咲いたら」が私的フェイヴァリット。

0 件のコメント:

コメントを投稿