-「タカシ」「ピリオド」ワニマガジン社 ISBN:9784862696526
話○ 抜○ 消小 総合○
愛と憎悪まみれの終わりなきセックス曼荼羅短編全9本。可憐な少女や貞淑なレディが背徳の罠に堕ち意に沿わぬ情交にやがて自分から没頭しては大量の白濁を注がれ絶頂するインモラルエロスてんこ盛りの作者これが記念すべきファーストコミックスだ。なおこのペンネームは前後のカギカッコまで込みの表記となります。
現代日本エロ漫画雑誌界のトップランナーたる「COMIC快楽天」はコンビニ売り誌ということもあり掲載作品はおおむね穏健な1on1の和姦エロが原則だ。むろん制約の範囲内でヴァリエイションをつけるべくNTR風味だの調教ティックなのもたまには投入されるけど雑誌トータルでの読み口を損なうものではない。しかしながらそこへ堂々と劇薬としてぶちこまれたのがこの作家。他の執筆陣とは明らかに違うトーンの物語は誌面で強烈な違和感を放ってはいたもののさすがに読者からの激しい拒否反応が予想されたのでこのように単行本化にまでこぎ着けたのには率直にビックリ。この人に掲載枠を与え続ける剛の者が編集にいたのね……。
複数の男どもの手でその豊満な肢体を拘束されおびえた表情を見せるおにゃのこの視線が哀れを誘うカヴァーイラストがまず通常のワニマガ物件とはハッキリ異なる世界を予期させる。とはいえ快楽天に載るくらいだからその絵柄はキャッチーかつ端整な完成度の高いもので、ほかの掲載作家みたくフツーにイチャラヴを描いていたっておかしくないタッチ。なお当社物件の常で出版社公式サイト内の単行本情報ページからサンプル画像や各ショップ購入特典を参照できるので、「タカシ」初体験の方はまずそちらのチェックをば。
このたびぼくらの股間の愉悦に貢献してくれる女性陣は年のころロウティーン~20代中盤あたりと比較的ワイドレンジ。とくに快楽天では希有なおっぱい控えめ義務教育世代が登場する話が1本存在しておりまことに貴重だ。とはいえそれ以外の女子はキュートフェイス&ビッグバストのオーソドックスな造形で、このへんは想定読者層のニーズに忠実なデザインといえよう。快楽天のほかの作品でならステディな男子と恋に落ち幸せに結ばれるはずのそんな彼女らが「タカシ」漫画では問答無用でガッツリ人権蹂躙されまくりフルコースの惨劇に直面するのだからたまりませんね!
快楽天ではわりかし普遍的ともいえるヴィジュアルに比し、その異質性がきわ立つのが彼のくり広げるストーリーテリング。すなわちすべての物語が凌辱だのNTRだのダークサイドを強調したものとなっているのだ。じつはこの人ノーマルな和姦エロも描くのだが、著者公式ブログの発売告知記事によると今回あえて暗黒風味のものばかりを収録したとのこと。加えて本誌では抑制していた過激な表現を描きおろしでプラスしものによっては結末までいじったという力の入れっぷりだ。実際コミックスのどこを切り取っても、嫉妬/憎悪/裏切り/悪意/支配/蹂躙etc……とネガティヴな感情が止めどなくあふれてくるかのよう。無垢な少女は歪んだ欲望の贄となり、生真面目なJKはクズどもに蹂躙され、貞淑な人妻は罠に堕ち、最愛の人とは容赦なく引き裂かれて、「タカシ」作品のヒロインたちはその体躯を好き放題にもてあそばれるのだ。かくして迎える結末も伴侶との破局だの人間関係の破綻だの肉便器へ転落だののろくでもない結末ぞろいで、勧悪懲善満漢全席バッドエンド一直線のその光景は快楽天掲載作品というよりエンクラやMateを読んでいるかのごとし。
女の子がひたすらひどい目に遭いまくるエロシーンは1本あたり16-26ページと平均的な容量ながら、負のエネルギーがここぞとばかりに噴射されえげつないほどの迫力だ。必然的に強要ファックばかりとなるので女子みな嫌悪と恐怖に顔をゆがめながらひたすら犯され中田氏されるこの世の地獄。しかしながらそこは腐っても快楽天掲載作品、最終的には快楽のとりことなりヒロインは自分から腰を振って快楽享受に没頭し肉欲曼荼羅へ堕ちてゆくのである意味合意エロだね(詭弁)。なんにせよ絶望に打ち震える女子連中に大量の男根をぶちこみ問答無用で白濁注入のブルータルな行状に心身ともシンクロし我々読者も気持ちよくオタマジャクシを放出ですよ。
逃げ道をふさがれ、あるいは服従するしかない状況に追いこまれて、彼女らは愛してもいない男どもの前で裸身をさらすハメになる。汚らわしい指や舌がその体躯を這う恐怖に涙しながらも救いの手は差し伸べられない。やがていきり立つ怒張を蜜壷の奥へ強引にねじこまれ痛ましいレイプショウの開始だ。執拗に内奥を突き上げられるたびビッグバストが揺れいろんな分泌物を噴き出すうち強烈な快感に脳裡が侵されてゆく。上下のお口をシャフトでふさがれご奉仕を強要されながら口腔へ膣内へ直腸へ容赦なくザーメンの奔流を叩きつけられ目を回して絶叫するうち肉体はその強烈な衝撃にいつしか順応しついには自分から下半身をグラインドさせ浅ましき情交の虜となるのだ。
快楽天のパブリック・イメージを根底からくつがえす強姦輪姦NTR無差別爆撃の壮絶な一品をデビューからくり出す荒技に感嘆しきり。言うまでもないことだが甘々イチャラヴなどを期待する向きは最初から絶対この単行本に近づかないこと。とはいえ巻末著者あとがきによればかなり表現で妥協したりページをカットされたりしているようで、描きおろしで一部鬱屈を晴らしたもののいまだ忸怩たる思いがあるようだ。幸い快楽天本誌は先日コンビニ売りの制約から解放されたので今後は思う存分暗黒エロスに邁進していただきたい。収録作いずれもドンヨリ暗い気持ちにさせられつつ大いにヌキヌキしたけれど、なかでも凜とした風紀委員長が不良どもに凌辱の限りを尽くされ一人前の精液便所として調教完了の「純潔の代償」と、実姉のように慕う年上幼なじみ女子の輪姦現場を目の当たりにして鬱勃起「家族」でもって申しわけなく思いつつもガッツリ愚息をハードユース。
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