2019-11-24

今夜のゴーゴーカレー。

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-ザシャ「ふれてやわらか」ワニマガジン社 ISBN:9784862696755
話○ 抜○ 消小 総合○

もっちりぽっちゃり肉感ボディのキュートガールズ&レディースと心ゆくまで情欲におぼれ短編全9本。ほのぼのラヴから背徳の関係まで多種多様な恋愛模様に乗っかりつつ豊満ボディをフル活用しては汗だく汁だくファックに没頭し激しくイキ狂う女子連中の淫蕩な艶姿をたっぷりとお届けの作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
つい最近になって全雑誌が成年指定化するまではワニ唯一の書店売り誌として君臨していた「コミックゼロス」はそれだけに掲載作品の題材も年齢レンジも比較的ワイドスパンなのがウリ。そんな同誌に突如新人として登場したこの人もファンシィな絵柄の第1印象だけではダイレクトに想像できない複雑な味わいの作劇が特徴的だ。さっそく脳裡にその存在を刻んだのちは作品産出ペースも順調で、気づけばあっという間に処女単行本リリースへとこぎ着けまずは善哉。
見るからにソフトな描線でつむがれる優美なラインの作画はまさに単行本タイトルがぴったりの柔らかさを誇る。中身のモノクロ原稿もカヴァーイラストの印象を踏襲するものでジャケ買いも安心だ。さっそく収録作のクレジットを確認すると1本のみweb配信の「WEEKLY快楽天」が初出のほかはすべて2018-19年にかけてのゼロス掲載分で構成。最古の作品でもすでに作画のベースは確立しておりクオリティの高さは折り紙つきだ。なお出版社用意の単行本情報ページおよび著者pixivアカウントの発売告知エントリから内容サンプルや各ショップ購入特典を確認できるので、ザシャ初挑戦の方は事前にそちらをチェックしたのちの購入をオススメ。
この柔和な筆致から生み出される女性陣は年のころハイティーン~20代前半あたりのゴールデンエイジ。いずれもほわんと丸顔にたわわな双丘、そして安産間違いなしのビッグなお尻を標準装備したグラマラス美女がよりどりみどりだ。とりわけ目尻が垂れどこかうるんだような瞳の描写が印象的で、この蠱惑的な視線で見つめられれば男子諸君たちどころに股間をエレクチオンさせてしまうこと疑いなし。ただ造形の傾向がハッキリしているぶんキャラごとの描き分けはいささか怪しく髪型以外の差別化要素は乏しいのだけど、このたおやかな体躯におぼれるうちそんなのはどうでもよくなってくるから不思議ですなあ。
かくもシルキーな雰囲気のヴィジュアルでいながらストーリーテリングはけっしてベタ甘一辺倒でないのがザシャ漫画のおもしろい部分。構造としてはオーソドックスな1on1のラヴ模様を採るものがほとんどなのだけど、手放しで祝福される幸福な関係というのはじつは多くなかったりする。祖父の慰みものにされる遠縁の幼なじみとひそかに情を交わし/他の男とはセックスするくせに自分には身体を許さないヒロインと/ネットで知り合った少女とオフパコで処女ゲット/彼女そっちのけで教え子JKの禁断の果実におぼれ……などなど、どこか後ろめたい関係性のもと禁忌を犯す恐怖とひそやかな快感とを細やかな心象描写とともに緻密につづっていくさまがザシャはじつに巧みなのだ。それはまた男子サイドにとっての都合のいい展開ではあるのだがこの作家はそれをあからさまな形ではないまでも冷ややかに断罪してみせる。好きな女を堂々と奪い取れない情けなさ、あるいは恋人がいながらその愛を最終的には裏切る不誠実ぶり、そういった男たちのみっともない部分までもきっちりと描写することで薄っぺらいテンプレエロの構図を抜け出し読み手の心にたしかな爪痕を刻みこんでもう離さない。
むろん抜き物件であるからにはエロシーン構築もおこたりなく、1本あたり16-26ページと分量の多寡はありつつもザシャ謹製のたっぷりボディを縦横無尽に活躍させる肉弾戦が勃起中枢をダイレクトドライヴ。とりわけその柔らかな肢体を汗だの愛液だの各種分泌物まみれにしながらのウェッティな交合ぶりは白眉で、性器どうしハードに摩擦し合い全身汗みずくになりながら柔和な笑顔をすっかりメスのそれへと変貌させては子袋の奥へ幾度も白濁注がれ絶頂するヒロインズの妖艶きわまりないイキっぷりで自慰表明もはかどりまくりだ。
本来結ばれてはいけないはずの2人はしかしながらそれゆえにいっそう燃え上がり狂おしく互いを求める。すでに期待で濡れそぼった蜜壷に指先が差し入れられ執拗になで上げられて周囲に漏れ出す小刻みな甘い声。やがて彼女は自分から下腹部を押し広げゆっくりとシャフトへ腰を沈めて激しく蠕動を開始するのだ。ハードに内奥を貫かれるたび四方八方へ体液が飛び散り豊かな双丘を大胆に揺さぶりながらめくるめく快感に体躯を打ち震わせるさまがいとおしくもエロっちい。いよいよ感極まりケダモノじみた咆吼を発しはじめる少女の膣内深く2度3度4度と白くねばつく液体を叩きつけたその刹那汗まみれの2人はダブルノックアウト。
初手から端整かつ個性豊かな作画とひと筋縄ではいかない入り組んだ作劇の妙、そしてなによりもトロトロのイキ顔さらしながらド迫力ボディをフル活用のスペクタクルな濡れ場とを小気味よく組み合わせた上々のデビュー単行本。いくらか不穏な空気のオハナシが多いのでイチャラヴのみを摂取したい方には向かないが、読ませて抜かせるエロ漫画を希求するすべての方に自信をもって推奨したい。巻末著者あとがきによると商業誌にスカウトされるまではもっぱら百合専科でありノーマルエロは描いたことがなかったとのことで、このたしかな才能を見いだした編集の慧眼と畑違いのジャンルにもすぐに適応した作者のたゆまぬ努力とに惜しみない拍手を贈るものである。こういう人は得てしてサクサク一般へ青田買いされそうで心配ではあるものの、しばらくの間はエロのフィールドで存分にその才能を開花させていただきたいもの。収録作のなかではやはりその本分たるほのかにダークな雰囲気の作品が好みで、かつて因縁のあった女生徒に偶然再会しやがて豊かに育ったその肢体のとりことなって……の「季節の行くさき」と(日焼けショート巨乳最高!)、祖父の手で昼夜分かたず蹂躙される遠縁の年上女子とひそかに情を通じ許されぬ関係に2人して没頭「交わりの家」でもってことのほか愚息をハードユース。

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