2020-01-19

今週のダイナマイトパワーランチ。

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-おたべさくら「むかしえっち」楽楽出版 ISBN:9784867044117
話○ 抜◎-○ 消小 総合○

性に関する奇妙なしきたりの残る田舎を舞台に女たちはときに翻弄されときに積極的に身をゆだねて連作シリーズ6本(うち単行本描きおろし1本)。無垢な少女も貞淑な人妻も因習のもとその滑らかな肢体を思うがままに蹂躙され遠慮会釈なく精を注がれ絶頂するマーヴェラスな光景をたっぷりとお届けの作者最新刊は通算2冊めのコミックスにしてこの版元からの初お目見えだ。
昔はもっぱら商業誌しか追いかけていなかった自分も2010年代に入ってからは積極的に薄い本を買うようになり、その関係で先に同人で知ったエロ漫画家もずいぶん多く。このたび評価の俎上に載せるこの作家もそんなひとりで、2016年にコアマガジンより上梓された初単行本「愛蜜遊戯」をレヴュったときも発売ギリギリまで雑誌でも描いていたのを知らなかったくらい。そんなこの人が再度商業単行本を出すと知ったのはまたしてもリリース直前のことで、「でも最近どっかで商業仕事してたっけ?」と疑問に思いつつも購入したところ……なるほどそういうわけですね。
キュートネスあふれるアニメ/ゲーム系の絵柄はさすがに長年活動しているだけあり最新流行という感じではなくなったけど、業界の潮流に合わせたアップデイトをおこたらずまったく古びないのは立派。愛らしさと淫靡さが高いレヴェルでバランスしたそれはまさに売れ線そのもの。さっそく収録作の初出を確認……とばかりにページを手繰ると薄い本で見た話があるじゃないか! というわけで昨今流行りの同人作品として発表→まとめて商業単行本化ってやつですよ。よくよく考えるとコミックス表題の時点で気づくべきだったのだけど(だいいち一部は購入していたものだ)、そうであれば雑誌執筆の痕跡がないのにいきなり本が出たのも納得。初出の明記がないが作者ツイート等と照合するに表題作シリーズ既刊5本&描きおろし漫画で構成のようだ。最古の原稿と最新のそれとでは執筆時期にけっこうな開きがあるものの作画の極端な乖離はない。やる気のない出版社公式サイトの単行本情報では書誌データしか閲覧できず絵柄については実物の表紙から判断してもらうほかないのだけど、おおむねジャケ買いでも期待を裏切られるようなことはないはず。
薄い本では元ネタに応じょぅι゙ょからアダルトさんまでおよそなんでも描きこなしてみせるけど、オリジナル同人の再録となるこちらは表紙で訴求するような大人女性多めのラインナップだ。裏表紙でもオモテ同様に登場ヒロイン中の年長グループを起用しており、おそらく版元の意図としては熟女属性向きに売りたいのだろう。とはいえ基本的にキュートフェイス/ビッグバストな肢体描写をする人であり幾人か存在する10代女子は当然のこと奥さま連中までみなティーン同然のラヴリィな顔立ちなので童顔巨乳スキーの俺大歓喜。むしろフェロモンダダ漏れマダムてんこ盛りを期待すると若干アテが外れるかも。
前述したとおり本作コンテンツは舞台を因習残る田舎の村へ設定したオムニバスシリーズとなる。一部お話をまたぐキャラはいるものの作品ごとにメインヒロインは交代するので独立した短編としても読むことが可能だ(だもんで電子配信では単話切り売りもあり)。21世紀の現代にも夜這いや筆おろし、村の男女が会しての乱交など性に奔放だった時代の残滓が色濃く残るこの村で生まれ育ったもの、あるいは外部から嫁いできたもの、それぞれの立場でこのいにしえの習わしに直面し、彼ら彼女らが隠微な欲望の隘路へと堕ちてゆくさまをじっくりねっとりつむいでゆく。その狭間には意中の人とのほのぼのした恋模様もあれば良人をよそに身体は禁忌を犯してしまう背徳の構図も浮かびそのありようは一様ではない。そんな環境にいつしか順応しついには見知らぬ誰かの胤を注がれイキ狂う女たちの浅ましき行状を浮き彫りにしてゆくのだ。
アモラルな空気を濃厚にただよわせるなかの激しい情交はまことに濃密で、我々読み手の勃起中枢を効果的に励起せしめる。1本あたり24-36ページの潤沢な容量をフルに活かし人間関係でがんじがらめの頽廃的なセックスを怒濤の勢いで展開するのだ。日中はのどかな会話を交わす隣人がたわわな肢体へむしゃぶりつき容赦なくナマ中田氏してゆくかと思えば、夫以外のちんこを大量に受け入れさせられてはくり返しイカされる、そんな道徳破壊を目の当たりにさせられて彼女らはそれゆえにいっそう燃え上がり刹那的な快楽に身をゆだねては獣じみた咆吼を発して幾度も昇りつめその都度体躯を打ち震わせながら誰とも知らぬ子をその胎内に宿してゆく。
先祖代々の決まりごとと称し執り行われる禁断の儀式にいざ相対して見ず知らずの他人の前で豊満な肢体を開かされる恥辱に彼女は涙するも情欲のセレモニーはよどみなく進行だ。愛する人以外に許したことのない秘密の花園を押し広げられ敏感な部分を執拗に刺戟されるうちいつしかそこはしとどに濡れる。拒む気持ちとは裏腹にすっかり受け入れる準備ができたそこは強引に押しこまれたシャフトを難なく飲みこみやがて激しく奥を貫かれるたび嫌悪の表情は愉悦のそれへと変化。もはや自分から積極的に腰を振り四肢を打ち震わせながら快楽享受に没頭する。ついにはトロトロのイキ顔見せつけながら恥も外聞もなく膣内射精を懇願しきつく抱きついてくる彼女のドスケベまんこの許容量いっぱいに妊娠確実特濃ザーメンの奔流をプレゼント。
ファンシィな作画でもって問答無用ハードコアファックの応酬をくり広げとまことに使い勝手良好な1冊。自分の嗜好的にアダルトさん主役の回だとややマイサンの勃ちが悪くなりこの実用性採点だけど、むしろそっちのがご褒美の方は評価2割増しで。いまも昔もこの作家の活動のメインはあくまでも同人誌であり雑誌執筆の機会はあまりないかも知れないが、今回のような形でモリモリと既存作品のコミックス化を進めてもらえるのならそれはそれで大いに歓迎。本シリーズのなかでは先に述べたとおりティーン主演の話がもっともマイサンにグッときて、毎晩夜這いをかけられる美人の姉を横目に劣等感を覚える妹にもついに性の手ほどきをしてもらえる日が……の「処女喪失の儀式編」と、祭りののちの野合で幼いころから想い合う2人は結ばれ「夏祭りの夜編」でもってガッツリ抜きまくりました。

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