本年度のフラッグ・ディール。

• 北河トウタ「ハニーダーリン」ワニマガジン社 ISBN:4898299822

話○ 抜○-△ 消中 総合○

オール短編9本+フルカラーショート+おまけ。最近はコンビニ売り誌での仕事が多くて新作の

成年マークつきがしばらく途絶えていたところに久しぶりの黄色い楕円本。基調は明朗快活ライト

エロコメながら、微妙に凌辱チックな作品や乱交風味も取りそろえていい感じ。年齢層も幼女

(これは擬似)から熟女まで、乳もつるぺたからロケットおっぱいまでよりどりみどり。マーク

つきとはいえワニ恒例の真っ黒ノリ貼りつけなのが興を殺ぐものの、絶望的なちんこまんこ

白塗りに慣れてきた身にはこれでもありがたい部類。まあ表紙のデキがよすぎて(これは絶品、

2006年のベスト10には入れられる)中身にまでガチンコ濃厚エロを期待すると外すけど、繊細

ながらむっちりとした肢体描写を存分に活かした華のあるエロシーンは見ていて気持ちいい。

個人的には子猫系天然ボケ眼鏡っ娘もの「Smokin' Sting」がガチエロではないにもかかわらず

お気に入りでございます。

• 安藤裕行「ぱいヌキ」メディアックス ISBN:4862010199

話△ 抜○ 消極小 総合△

オール短編全9本。いままでは表紙だけ見てパスの作家だったのだが突如絵柄を改造して

きてがぜん購入対象に。ちょっと頭身高めのボディでダイナミックな垂れ乳を駆使しひたすら

精液ぶっかけまくるという作風で、ややもすると劇画くさくなりがちなタッチと巨大な乳輪

やらボーボー脇毛やらフリーキーすぎるきらいがあった。それがおそらくは編集の介入で

いま風なアニメ+エロゲ系の萌え絵フレーバーを導入しくどすぎる乳首描写をほどほどに

するとあら不思議、たちまち売れ線なライトエロコメ・ハードプレイ作品のできあがり。

ごっついちんこまんこを活用しまくってダイナミックに性交するという基本線はそのまま

なのでエロ度は下がらずにポピュラリティのみアップ。ことに前半4本は完全に路線変更に

成功したあとの作品でかなりいい感じ。作者的にはものすごく不本意だったみたいで

あとがきでもさんざんこぼしているが、無慈悲な読者の1人としてはこっちでずっとやって

くださいと言ってしまおう。後半部は旧来の濃厚系のが入っているのとそれを示唆する

絵が表紙にはなく中身に入らないとわからないという不親切な面があるので総合評価は

落とすが、今後はデフォ買い決定。