- 松本英「ガールズ・トーキン」ヒット出版社 ISBN:4894653346
話○ 抜△ 消小 総合△
女子高生仲良し4人組のワイ談連作短編5本+おまけ。なお秋田で「ラヴラビイズ」を描いて
いた人とは別人(厳密にはファーストネームの読みがこちらは「あきら」になる)。あんまり
露骨にオタっぽさを感じないポップな絵柄で(おそらく女性作家ではないか)、でも語っている
内容は身もフタもない下ネタばっかりというギャップがナイス。マシンガンのようにくり出される
小ネタを重層的に積み重ねて一篇の講談のような艶笑譚に昇華させる手腕はただものでは
ない。交代で語り手を務めるヒロインズもそれぞれキャラが立っていて、さらに自覚のある
なしを問わずみんなフェティッシュな嗜好の持ち主でそれをストレートに映像化すると
たいへんなことに。とはいえ絵柄のおかげで身もフタもないコスプレとか精液全身塗りたくり
とかも変にマニアくさくならないのが美点。そのぶんちんこを握るよりネタのおもしろさに
感嘆する方に行ってしまって抜き評価を下げてしまったが、一風変わったエロスを体現
したい方はぜひ。
- 錦ヶ浦鯉三郎「Mの二重奏(アンサンブル)」ヒット出版社 ISBN:4894653354
話△ 抜△ 消小 総合△
オール短編全9本。未知の作家だったのだが作者サイトを見てみると2冊も既刊があるそうで
大反省。表紙・裏表紙からおぼろげにわかるがまるで黎明期のエロゲーのような絵柄にこれまた
古典的なラヴコメストーリー。まだ萌えとかが発明される以前のF&C系っぽいタッチがなんとも
泣ける。20世紀テイスト満載な作風に思わず奥付を確認してしまった。さすがにいまとなっては
間違っても最前線ではないが上藤政樹とかわたなべよしまさクラスまでは化石でない、ほどよい
ヴィンテージ感がウリ。ちょっと全般的に白っぽくて黒髪キャラでないときは一瞬手抜きに
見えるのが難点だが、巨乳寄りの健康的な肢体描写をはじめちんこまんこや汁系のシズル感
などはなかなか。和姦/凌辱比率は半々くらいだけどどちらでもなぜか輪姦が多いので多人数
属性の方は評価アップでいいかも。こういう時間が止まった芸風の人が無理にいまっぽく改良
しようとするとたいていろくなことにならないのでこのままの君でいて。
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