- 凪妖女「さくら-艶色退魔録-」実業之日本社 ISBN:9784408172057
話△ 抜△ 消大 総合△
夢のなかで主人公が出会った少女は翌日転校生として現れて
表題作長編全10話。マークなし。雑誌掲載ではそれなりに
お世話になるけれど単行本を買うほどでもないと認識していた
作家だが、初見でスルーののち見本チェックで惹かれ購入。
クッキリハッキリのアニメ絵は破綻のない安定した描線ながら
とにかく古めかしく、いまどき希有なセル画調フィニッシュの
表紙がさらにその印象を補強する。またストーリーの主軸に
据えられているのはこれまた見た目どおりの魔物退治譚で
あり、陰陽道ティックなキャラ命名やら彼らが駆使するターム
などは紋切り型のオンパレードで新鮮味は皆無。それ+エロの
お約束で能力を発揮するためにHが必要というベタベタぶりに
言葉も出ない。とまあ悪口ばかりほざきつつもついついレジへ
向かったのは、物語を離れひとつのボーイ・ミーツ・ガール
ものとしてとらえればとても気持ちよく受容できるから。ことに
ヒロインさくらさんの取りつくしまもない初対面時の態度が
心通わすごとにどんどんデレてゆき最後には主人公に永劫の
愛を告白されて涙しちゃうのだからこちとら悶絶。なかば義務
から始まったメイク・ラヴが2人の大切な儀式へと変化し、
たしかな信頼とささやかなジェラシーを交えながらきつく抱き
あうさまにみなさまも身もだえしやがれ。数人にぎやかしで
出るサブヒロインのエロは数ページの妄想以外まったくないが、
1on1の甘々ラヴを混じりけなしで楽しみたい向きにはむしろ
ご褒美。しょせん慎太郎シールつき誌連載でエロシーン支配
率はたいしたことないし白抜き修整は興ざめだが、さくらさんの
うさんくさいくらいに立派なおっぱいとキュートな泣き顔で存分に
使わせてもらいました。
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