2010-01-26

本年度のバロン・ドール。

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話◎-○ 抜○ 消極小 総合○

級友の策略に乗せられた夫婦プレイがいつの間にか本気で進展表題作本編&描きおろし後日談+短編8本。ベタ甘イチャラヴから少しばかりねじれた愛のカタチまで自由自在に物語を操る作者処女単行本だ。
タイトル・チューンで衝撃のコア初登場を果たしたのが2006年、以後掲載が年間2、3作という超スローペースでやきもきさせたがようやく発刊にこぎ着け個人的にはこの僥倖を早くも年間10大ニュースに入れたいくらい。
やや堅めながらすっきり端整なタッチは非常に訴求力が高く、数人どこかで見たことある感じなのもいっそ親しみやすさが増すというもの。ちんまり貧乳っ娘からばいんばいんの巨乳さんまでなんでもこなすだけでなく、彼女らへテンプレにとどまらない個性を賦与することで不思議なリズムのラヴ・アフェアを構築してしまえるのがこの作家の強みだ。とりわけ恋愛ごとになると急に不器用になりムダにテンパるタイプのキャラを描かせると秀逸で、今作収録のものなら「面倒なんて言わないで!」や「友達以下、恋人未満」のヒロインはその方面でのメルクマール。
またお話によっては脳みそのリソースを抜き以外に浪費しかねない面はあるものの、SFティックな設定を随所に散りばめたストーリー展開も達者。大いに照れ赤面する女の子をこれまた慣れぬ仕草で抱き寄せるウブな男子がいちいち状況を確認しながら遂行する濡れ場は見ているこちらまでこっ恥ずかしくさせられつつもなかなかにエロっちく、はじめての愛撫にほおを紅潮させながら徐々に下腹部を開き怒張を受け入れるさまがわれわれの勃起中枢をチクチク刺戟。痛みと快感のアマルガムのなか臆面もなく睦言をばらまき両手を背中に回してきつく抱きあいながらたっぷり白濁液を受け止め絶頂に達する彼女たちの幸福そうなお顔で読者の側も気持ちよく放出だ。
表紙や帯がかもし出す純愛一直線の印象と多様な方向性の中身とで少々乖離はあるのでそこは注意だが、よく練られた作劇と全員嫁にもらいたいほどにキュートなキャラメイクとが高水準でバランスした佳作。
話○ 抜○-△ 消極小 総合△

勝ち気な姉×ヘタレな弟連作3本&描きおろしショート+先の読めないヒロインの行動に同級生男子が翻弄されまくり連作3本+カップルが交互に風邪引き連作2本+短編1本。
非成年1冊をはさみ通算4作めと産出数は多くないが前世紀から活躍のヴェテランにつき作画/作劇とも安定。いまとなっては古典的な90年代風アニメ絵はむしろ近作ほどクセが強くなりいささか受容のハードルは高いものの、表題どおりブルマを吸ったり嗅いだりこすったりなめたりとフル活用の展開は紺色の布地を愛するすべての野郎どものエルドラド。帯に書かれた「ネイビーブルーロマンス決定版」のフレーズはダテじゃない。
どちらかというと大人っぽいキャラを得意とする人だが今回は題材にふさわしくミドル~ハイティーン主体でお胸も年相応のジャストサイズ。基本は和姦テイストながら女の子の性格がかなりキツく、強引に自分のペースへ持ちこみ男子を振り回す系統の話がほとんどなのでやさしく癒されたい向きにはオススメしない。
濡れ場ももっぱら女子がちんこにみずからまたがってはガンガン腰を使い精液をしぼり取るパターンが主流であり、ドMな貴方にとってはこのうえないご褒美ながらかなり人を選んでしまうのはたしか。とはいえ結合部を大胆に見せつけながらきつく収縮する膣内奥深くへ勢いよくザーメンを発射するフィニッシュは迫力充分で、趣向さえ合えばたのもしい夜のお供。
独特の行動原理で小気味よく世界をかき乱すキャラ造形も魅力的で、表紙/裏表紙でグッときたなら内容も期待を裏切らない作品だ。

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