2010-12-29

本年度の阪神教育事件。

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-桜小鉄「メイプルシロップ」ワニマガジン社 ISBN:9784862691514
話○ 抜△-○ 消小-中 総合○

幼なじみ女子を兄弟でサンドウィッチプレイ連作2本&フルカラーショート+短編9本。コケティッシュな女の子たちをちょっとイジめて長く愛してのスウィートラヴ仕立てでお送りする作者成年初単行本だ。
アニメ/オサレのハイブリッドな絵柄を武器に一般誌でも活躍するこの作家をはじめて知ったのは「キミキス」のともちゃん先生同人だったのだが、そちらの事情にうとい俺でも表紙を見たとたんとりことなった柔和な描線&淡い彩色の魅惑のコンビネイションは商業仕事でもそのままで、ハイセンスな執筆陣をそろえた快楽天系列のなかでもひときわ光る。近ごろでは珍しく巨乳よりちっぱいに力を入れる独自性も含めて一頭地を抜いている印象。
ハイティーンから20代なかばあたりと推測される女性陣はいずれも女子のかわいらしい部分のみが抽出されておりグッドなのだが、なかでも先生やキャリアウーマンなど職業婦人をそれらしくなくキュートに描く手腕は随一。年長者の威厳を見せつけようとして空回りしたり年甲斐もなく甘えてみせたりのカワイイ年上キャラこそが作者の真骨頂といえよう。
このように卓越したキャラメイクのもと展開されるストーリーはおおむね相思相愛の彼氏彼女が互いの愛情を確認しあう甘口ラヴ主体。ただしストレートに想う気持ちを表出するよりは男子サイドがヒロインを口先でおちょくったり行為中にじらしを入れたりのプチ鬼畜プレイをプラスすることで物語に上手くトゥイストがかかっている。彼氏に翻弄され涙しつつもやっぱり好きだから許しちゃうおにゃのこの姿がいじらしくまたほのかに嗜虐心をそそるのだ。
けっして濡れ場総量は多くないものの、かような演出の妙により効果的に興奮を励起する。アニマルティックに唇を奪い滑らかな肢体をまさぐりはじめると彼女ら抵抗しつつもこみ上げる快感にビクビク反応。そのアクションを揶揄されれてほおを真っ赤に染め恥じ入る姿がたまらなくエロっちい。すっかり濡れそぼった秘所へ暴れん棒をスライドさせるたびに涙液唾液鼻液愛液尿液なんでもたれ流してイキまくる女子どもの内奥めがけ精液発射だ。
マークつきとしては煩雑な部類の黒線消しはいかにももったいなく点数を微減してしまうが、ときおりギャグを交えつつも最終的にはほのぼのラヴへと至る爽快エロが好ましい。収録作のなかではちんちくりん眼鏡っ娘保健ティーチャーが男子生徒にひたすら押しまくられた末に中田氏され放題「午後・ティ~」で俺の精巣もすっかりエンプティ。

-みこくのほまれ「ボク☆すき」実業之日本社 ISBN:9784408172880
話△ 抜△ 消大 総合△

ボーイッシュ短髪ボクっ娘が外見うりふたつな双子の兄と入れ替わっているうちに男女関係混戦模様表題作長編9話+おまけ4コマ。マークなし。むっちりキュートな八重歯ガールを描かせたら日本一のこの作家が前作「はつこい」から1年と経たずに送りこむ最新刊は通算9冊めにしてこの出版社からの6th。
すでにキャリアも中堅となったこの人、当初からの武器である少女漫画フレイヴァーにほんのり萌えをプラスした絵柄はますます洗練されてもはや完成の域。とりわけ今作でもそうだがここ最近はもっともその魅力が映える短髪八重歯おっぱい女子を前面に押し出すようになりショートカット大好きっ漢の俺歓喜。
一方かつて成年誌で描いていたほんのりヤバげなねっとり愛欲譚は現在の主戦場であるキャンドールにおいてはすっかり影をひそめ、慎太郎シール誌にふさわしいピーカン晴れライト和姦に専念。長年レギュラー執筆陣として確固たる存在感を発揮し、いまや最初から単行本刊行を前提としたロングスパンのストーリー構成を許されている大御所ぶりだ。
これまではある話でメインを張った人物が次は脇に回り……のパターンをくり返しながらのオムニバス形式を採ることが多かったのだが、今回はヒロインの要ちゃんが全話通して主役となるオーソドックスな長編。ただ彼女以外にも周囲のキャラたちが同時進行で複数のラヴ・アフェアを展開するので前単行本までのような短編連作とほぼ同じ感覚で読むことができる。
そんなわけで毎話ごとにまわりの男子女子が惚れたはれたのイヴェントを積み重ねていくうち色事には無縁だった要ちゃんもすっかり巻きこまれて愛を知りセックスを覚えて最後にはステディな彼氏をゲットし大団円。ただそうした構成ゆえ中盤までは要ちゃんの本番が解禁されず脇キャラファックでしのぐので彼女目当てで本書を読み進めると少々ストレスフル。それとキャラたちが物語中でなんどか相方をシャッフルするので、ボーイ・ミーツ・ガールが当初予定どおりに成就しないと許せないタイプの人は微妙なNTR感を覚えるかもしれない。
俺的には前述した2つの懸念のうち後者はそれほど気にならなかったのだが、経絡秘孔ど真ん中なボーイッシュ巨乳っ娘である要ちゃんの濡れ場含有率が思いっきり下がったのは大減点要素。数少ない本番シーンではたわわなバストを振り乱し後ろから前から貫かれてはキュートにイキまくりのグッドなヴィジュアルを披露しているだけにこれがせめて1話に1回お目にかかれれば。ライトラヴコメとしては及第点以上だと思うがマイ残念要素が積み重なり今回はちょっとノれませんでした。

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