2011-08-16

今宵のニュー・クリティシズム。

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-綾坂みつね「兼梨くんの優雅な人妻三昧」双葉社 ISBN:9784575839500
話△ 抜○ 消大 総合△

アルバイターとして仕事を転々とする主人公が先々で遭遇する人妻たちの熟れ熟れボディを毎回美味しくごっつぁん表題作シリーズ全10話。マークなし。なんらアクションを起こさずとも火照る身体をもてあましたエロメスどもがみずからちんこをくわえこんでは精液を搾取してくれるハイパーイージーエロスの桃源郷で愚息も昇天な作者最新単行本だ。なお自分は去年2個前の本を買ったものの今年3月に竹書房から巻で出たひとつ前のコミックはすっ飛ばしていたのでこれが2011年初挑戦。
前世紀から成年漫画の最前線で活躍しときには一般誌でも並行して筆を執っていた業界の生き字引みたいな人だが、最新型ではないにせよ少しずつアップ・トゥ・デイトな絵柄を取り入れて現在でもまったくタッチは古びていない。俺もおもに司書房で描いていたころからずっと下半身がお世話になっているが当時もいまもマラソンの中間グループをずっとキープしている感じ。
今作はそのタイトルからも想像できるようにヒロインはみな奥さまで属性を統一(まあ一部未亡人もいるのだけれど)。キャラの外見は比較的幼い感じに仕上がっているのにたゆんたゆんのバスト&安産型のヒップというえらく扇情的なボディデザインをいちいち強調するきわどい衣服など過剰なお色気アピールをバンバン押し出すそのギャップがたまらない。
ストーリーの方は毎話すばらしくおんなじな展開で、販売員からドカタ、運転手にプール監視員など主人公のオシゴトが変わるごとに各話担当ヒロインがエロボディを見せつけ登場→即ファックの女体回転寿司。神々しいほどにワンパターンではあるのだがそこは手練れの職人、奥さん連中のキャラメイクをきっちり造り分けて誰ひとり言動もタイプも被らせない。クリスマスや夏祭りなど雑誌掲載時の季節に合致した舞台装置の構築も含めマンネリを極力回避する細やかな配慮は連載を志す同業者のよいお手本となろう。
濡れ場の主導権はおもに欲求不満の解消を図らんとするヒロイン側が握り、彼女たちが自分から豊満な双丘を差し出し牝臭を発する下腹部をいきり立つ怒張へ押しつけて交尾をうながす。濃密に立ちこめるフェロモンにすっかりクラクラの我らが代弁者・兼梨くんがサルのごとくサカって人妻ボディにがっつき旦那の専有物に無断侵入だ。若さにまかせたパワープレイにすっかり悶絶のワイフどもときたらだらしないイキ顔さらし完全に法悦の態で、しまいには「夫よりあなたのチ○ポがいいのっ」などとお約束のセリフをもらしはじめて気分は微NTR。そんな不貞妻にはフィニッシュにたっぷり主人以外の精液を種つけしておしおきだ!
無慈悲な白抜き修整をものともせず破格のハードエロをくり広げる折り紙つきのガチ抜き物件で、昨今の情勢を思えば子会社のエンジェル出版を通して黄色い楕円仕様になったとしても納得していただろう。個人的にはもう少し下の年齢層で読みたかったのでわずかに採点を下げたがほとんど○に近い評価。連作中では旦那と死別後も宿を守る清楚な若女将と夜中まで情熱メイク・ラヴの第5話「旅館で若奥さんが。」がフェイヴァリット。

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