-おおたたけし「エンジェリック・デザイア」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784799201619
話○ 抜○ 消小 総合○
天界/悪界/人間界を股にかけくり広げられる肉体の聖戦に臨む者たちはありとあらゆる突起を屹立させられ洞穴を貫かれて無限の快楽におぼれてゆき連作17本+独立短編1本。おにゃのこの身体をオモチャのごとく好き勝手にいじり倒して逝かせまくりのハードコアエロス無差別爆撃に脳みそのリソースも100%占拠されること必至の作者通算4冊めはこの出版社からの2nd。なお今回通常版とちっぱいマウスパッド付き限定版とが同時発売されているが、こちらでは前者を購入してのレヴュウを実施する。
前作「ナイショのりとるえくすたしー」の発刊からちょうど2年と若干間は空いたが、すでに早い段階で絵柄も話のノリも固まっていて既刊との印象の差異はほぼ皆無。目新しさはないものの端整でキュートなアニメ絵で描かれるほわほわ笑顔のヒロインたちがじつに愛らしい。まあ後述するようにいざ行為に突入すればそんなおだやかな空気などあっという間に霧散するのだけれど。
この人が現在商業誌でのホームグラウンドとしている2つの版元のうち茜新社の方ではもっぱらロウティーンつるぺたっ娘ばかりを送り出しているのだが、こちらキルタイムではそのほか表紙のメガネ天使さんのようにご立派なボディの巨乳女子もくり出す全方位外交。個人的にはロリばかりでなくおおたたけしのおっぱいヒロインも大好物なので今作のように多彩な乳サイズがそろっているとうれしい。
お話の方は巻末収録の戦闘ナースものを唯一の例外として、残りは続きものともオムニバスともつかぬ、語り手および視点の異なる単独/数話セットの物語群をいくつか寄せ集めていき最後にすべてのエピソードが糾合/止揚されるという特異な構成。こうして1冊にまとまれば違和感なく読めるけれど、リアルタイムで雑誌掲載分を読んでいた人は1本でもすっ飛ばすと途端につながりがわかりにくくなって往生したのではなかろうか。とまれ壮大な規模の物語を語り倒すにふさわしい大胆な仕掛けに読後すっかり満腹できることだろう。またこれらの連作たちは2008年3月刊の第2単行本「サキュバス・ディストーション!」とも世界観を共有しているのでそちらも併読するとモアベター。
しかしながらわれわれ読者を戦慄させるのはなんといっても派手なエフェクトが飛び交い奇抜なクリーチャーが乱舞するダイナミックな濡れ場。もとよりさまざまな器具を駆使し女の子の敏感な部分を執拗に責めたてるパワープレイには定評のある作家だが、今回は舞台が非現実世界ということもあり凌辱の主体となるのは現代もののような道具ではなく、さまざまな形態を採り身体のあらゆる場所に侵入する無数の触手。ムチのようにしなるかと思えば繊毛のように細かく枝分かれし、はたまた棍棒のごとく狭隘な路をこじ開けてと自在に変化しながら女体を犯す。
そして責め苦を受けるのは通常のエロ漫画ならもっぱらまんこなわけだが、この作者がすなおに蜜壷を貫くかと思ったら大間違い。それをはるかに上回る頻度で肛門を酷使するのをはじめ、尿道をおっ広げたり乳首を肥大化させたりしてそれらを分泌物の放出先としてフル活用。しまいにゃ鼻ファックなんてのまで出て思わず我が目を疑いましたよ。さらに男性側も先に述べたように触手が幅をきかせてちんこが活躍する場面はほとんどないので、ノーマル性器どうしの合体シーンだけを読みたい方は速効回避すること。
かくして開幕のスペクタクルなセックスバトルはうるさいくらいにウネウネと液汁と擬音とが入り乱れる一大セッション。ょぅι゙ょからお姉さんまで、天使から悪魔までメスどもみな大量のひも状生物にあらゆる穴をほじくられては白目剥き悶絶の快楽地獄が展開される。乳房を緊縛されて突き出たニップルへ線虫のような触手が差しこまれて乳腺を強引にノックしたのちミルク噴出。一方下腹部では3つの穴を同じサイズにグイッと拡張されてそれぞれの内奥をイボイボ生やした極太のやつで高速ピストンだ。倦まずたゆまず快感を引き出されて息も絶え絶えに咆吼するヒロインたちのファイナルアクメ100連発に読んでるこちらもグッタリ。
止むことなき交合の雨あられに身も心も摩耗しながらも、すべての因果が解放され絶望にまみれた世界に光がもたらされる連作最終話の不思議な静謐を目にすればこの疲労感すら快いものとして受容できることだろう。エナジー過剰でゴツゴツと荒っぽいストーリーテリングながらもこれは人間存在のポジティヴな部分をラストできっちり提示した作者の生命賛歌だ。原則として自分はちんこまんこ合体原理主義者であり異物姦は苦手科目なのだけれど、多種多様な触手プレイとポリフォニックな物語構築とを同時進行でやってのけた力業には脱帽するほかない。この人ここまでの最高傑作と言って差しつかえないだろう。ファンタシィ凌辱大好きっ漢はむろんのことすべてのエロ漫画スキーに推奨したい逸品だ。
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