-狩野蒼穹「SEXしようよ!お姉ちゃん」サン出版 ISBN:9784864446136
話○ 抜○ 消小 総合○
引きこもりの実姉&彼女の親友で元カノの先輩女子の2人と主人公とでセックスの実践を兼ねつつ同人エロゲー製作中編6話+ブルマ着用の姉に弟くん欲情し成り行きえっち連作2本+独立短編3本。脳みそホカホカ残念系のエルダーシスターズ&しっかり者だけど少々変態ヤンガーブラザーズの愛の交歓を描き続けるこの作家最新刊は通算9冊めにして当社からの第1弾。
前作「あねのねいろ」発売からはおよそ10ヵ月あまりと比較的短い間隔でのリリースとなった今作はグラヴィア/漫画混載誌「マガジン・ウォー」系列で発表された作品群を収録。イメージ的にこの出版社はハードコア志向なのかなという先入観があったのだけれど、コミックス刊行ラインナップを見るとこの人や横槍メンゴみたくガチエロじゃない作家もいてなかなかひと筋縄ではいかないレーベルだ。
白濁液まみれの女の子がコンドームくわえて挑発的な視線を向けるカヴァーイラストはさっくりした描線でものされる中身の白黒原稿とは若干テイストが異なるが、さいわい裏表紙にいくつか漫画のコマ抜粋があるので絵柄の確認は容易。この愛らしいタッチでもってくり広げられるどこか力の抜けた、でもほのかにフェティッシュな恋愛模様はデビュー当初から不変のワン・アンド・オンリーな狩野蒼穹テイスト。
分量的にメイン扱いの中編(単行本の過半に達するようなものは自分の分類だともう「長編」だが)「同人ゲーム制作マニュアル」では他に原作者を迎えるという新しいチャレンジをしているものの、それを含めて収録作はみなこれまでどおりの姉弟夫婦善哉てんこ盛り。中編作で姉以外のヒロインが登場し冒頭短編「ウリ姉」の前半部でアノニマスちんこ数本が挿入されるほかは近親ファックに専念だ。むろん凌辱ネタなどいっさいなく朴訥としたほのぼのエロスがどこまでも続くので強姦フォビアな君も安心。ただし恋愛というよりは延々ボケ倒すダメ姉ちゃんに弟がひたすらツッコミを入れまくる掛け合い漫才の様相ゆえ、甘酸っぱいラヴ・アフェアとかはあんまり期待しないように。
エロシーンにおいても従来の路線がきっちりと踏襲されており、おなじみとなった肌やら穴やら服やらの匂いに対する執着も健在だ。とはいえ新しい出版社でのお仕事となった今回は以前とは異なる要素が見受けられる。ひとつはこれまで着衣エロが主体でとりわけバストはずいぶん出し惜しみされていたのだけれど、いままでになく胸の露出が増えときには全裸にまでなってとボディラインをしっかり見せてくれるようになった。また性器結合部を見せつけるアングルの多用やまんこ断面図のフィーチャーなど直截的なエロ表現がこれまでになく豊富に。濡れ場の尺自体は全エロ漫画中で比較すればごく平均的な量だけれども、この作家の描くものとしてはおそらくもっとも濃口の部類といえよう。
しっとりと汗ばみ思春期の体臭をたっぷり吸いこんだ着衣にむしゃぶりつくように顔を当てほおずりしてはじまる弟くんの変態ティックなプレイに姉もまたにわかに興奮。恥部までほじくられ立ちこめるスメルをくんかくんかされて羞恥に身をよじらせるさまがじつにエロっちい。プリプリのお尻を持ち上げてれたぎる怒張を激しく突き入れれば彼女らも全身をのけぞらせハートマークを方々にばらまきながらよがりまくる。シメは真っ赤にほおを染め随喜の涙を流しながら絶頂を迎えんとするお姉ちゃんの子袋の奥底へ大量の精液を放ちフィニッシュ。
例によって豪快に頭身が変化しへちょ顔とマジ顔が激しく入れ替わるせわしない画面構成に目が回りそうになるものの、どこか牧歌的なインセスト・ラヴの応酬はよそで絶対に味わえぬ至福の時間。このなごやかな雰囲気に密度を増したエロ描写がプラスされてより幅広い層へ奨めやすくなったのもプラス材料だ。自分としてはどっかのズボラなウィッチっぽい髪型のお姉ちゃんとその弟さんとがブルマを大いに活用した情交にいそしむ「クーラーに弱いのでブルマをはいて寝る」/「YES! NO! ブルマ」連作がキャラ造形といい行為内容といい最高にグッと来たですよ。
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