-ドバト「じゅうよん。」ヒット出版社 ISBN:9784894655560
話◎ 抜○-△ 消小 総合○
昨晩酒の勢いでイタしたらしいJCと改めて粘膜接触リターンマッチ本編&続編+独立短編6本。もぎたて少女'sのときに甘くときに苦いヰタ・セクスアリスを清冽な筆致で描き出す作者通算3冊めの単行本は当出版社移籍後の初お目見えだ。
おととしの年末に上梓された前単行本「純愛以上レイプ未満」はアダルトゲームが原作でシナリオ担当が別につくという変則パターンだったので、作者のオリジナル単行本としてはデビュー作の「ロリビッチなう!!」発売以来2年強のインターヴァルが空いた計算になる。
前作刊行後にヒット出版社のロリアンソロ「少女式」に進出を果たし、気がつくと阿呍本誌にも登場といまやすっかり同社生え抜き同然の活躍ぶりだ。そんなわけで今回はすべての作品がその両媒体に掲載されたもの。時期的には2011-12年執筆と直近のものばかりゆえ表紙のタッチとは完全互換でジャケ買いしても安心。
淡い色彩に彩られたおっきな瞳の萌えっ娘がセーラー服をたくし上げちっぱいをポロリとまろび出すという異様に訴求力の高い単行本カヴァーが物語るとおり、少女漫画テイストをよく残したその絵柄はこの作家の大いなる武器の1つ。また表題が示唆するように女性陣はロウ~ミドルティーンの思春期突入前後ガールズ専科で、どの娘をとってもあどけない顔立ちに華奢なボディとその実年齢以上に幼さを強調する造形がとりわけロリ嗜好の方にはジャストフィットすることだろう。
しかしながらその愛らしいルックスとは裏腹に登場人物たちにはやたらと人間くさいキャラメイクがなされ、ストーリーも彼ら彼女らの喜怒哀楽にあわせて激しくテンションが乱高下するのがこの作家の特色。お話が和姦ラヴにせよ悲しい愛の隘路にせよ、ヒロインはあてがわれた男性キャラの欲求を従順に処理するだけの都合のいいセックス人形として描かれることはない。たとえばときに女の子らしからぬ性欲をむき出しにするとしても対象は本当に好きな男子にしか向かわないし、だからいざ愛が喪われたならたちまちそれは消失するのだ。それとは逆に怒りやら憎しみやらを互いにぶつけあい殺伐と性器どうしを戦わせる2人も、なにかのきっかけで相手に愛おしさを感じることができたその刹那、急速に気持ちがつながり渇望していたぬくもりを獲得することができる。かくのごとくナマの感情のやりとりがなんら美化されることなく横溢するさまはふだんスウィートな萌えばかりを摂取しているといささか面食らうかもしれないが、覚悟を決めてキャラたちの気持ちに寄り添えば口当たりがいいだけの甘エロよりいっそう深く物語にダイヴインできるはずだ。
これら綿密な心象描写にシンクロするかのように濡れ場はなかなかにダイナミックで、比較的プレーンな描線なのに科白や擬音やらの演出はずいぶん饒舌。むろん女の子のすべすべな肌の質感やら断面図を適宜織りこんだエロパーツ描写など現代エロ漫画に求められる作画テクはひととおり満たしているのだけれど、それ以上に言語芸の部分がきわ立つのだ。とりわけ内面吐露としてのモノローグとはっきり言葉を口にしたフキダシとでバトンタッチするように愛する/感じる気持ちをリレーしてゆく連作「ジゴゴゴ」/「ジゴゴゴゴ」などはそのへんじつにおみごと。
スレンダーな肢体をかき抱いて彼女の秘密の部分にアクセスすればそこはすでにウェットランド。すかさず指先でそこを刺戟するとたちまちキュッと締めつけてレスポンスを返す。ねちねちとまさぐり倒すうち女の子はすっかり表情をとろけさせ忘我の態だ。辛抱たまらず膣内深くシャフトを侵入させてゆけば涙と汗とよだれとでヒロインのお顔はゲシュタルト崩壊。激しく合従連衡をくり返すその都度マシンガンのように淫語とハートをばらまくその痴態にエレクチオンも最高潮だ。しきりに膣内射精をおねだりするおにゃのこのリクエストにお応えしシメはコンパクトな子宮の奥底へ白くねばつく液体を大量に叩きつけフィニッシュ。
お話がおもしろすぎてちんこがおろそかになったり個人的に勃たない題材が一部あったりで若干抜き評価をマイナスしたものの(作者さますいません)、予定調和をよしとせず物語に1ひねりも2ひねりも入れて独特の高揚感を生み出す手練手管が読者の首根っこをつかんで放さない。このへんは他者の介在していた前作よりこちらの方がよりはっきり特色が出ていてやはりグッドだ。俺としては前述の「ジゴゴゴ」/「ジゴゴゴゴ」にニヤニヤするのはむろんのこと、少年少女の気持ちが不器用にぶつかり傷つけ合ってしまう短編「擦過傷」で胸がキューッとしめつけられたり、優等生カップルがスリリングな逢瀬を満喫「夏休み残×1」で陰部を摩擦したり大忙しでございましたよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿