2012-09-09

今宵の札幌コマ劇場。

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-いのまる「ミダラナシセン」ティーアイネット ISBN:9784887744455
話△ 抜○ 消極小 総合○

長らく没交渉だった父親の遺言である日突然ストリップ劇場のオーナーに就任したヒロインは自分でも舞台に立つハメになり長編5話+男子生徒のキモい目線にさらされてご機嫌ななめの保健教諭だけどじつは彼女も発情してて中編3話。衆人環視のなか情交にいそしみながら刺すような欲望の視線を浴びてますます身体を火照らせるヒロインてんこ盛りでお送りする作者最新刊は通算での7thコミックス。
前単行本「放課後調教放送室」刊行から1年経たずに早くも次作をリリースと快調なペースで執筆活動を続けるこの人、最近では読みきりながら一般誌進出まで果たしていままさに脂の乗りきっているところ。今作もこの人得意の凛とした女の子がなにやらひどい目に遭っているという訴求力抜群の表紙でツカミはOKだ。
一般青年漫画系の端整なタッチで頭身高めボンキュッボンのスーパーモデルのごとき優美なプロポーションの女の子をバリバリ量産のヴィジュアルはこれまでどおり。ただ後述するように物語のトーンがコミカル寄りなのでいままでになく崩したギャグ顔が出てくるのが既刊との相違点。個人的にはこの人の描くアホ顔が大好きでむしろどんどん出してほしい派なのだけれど、シリアス一辺倒の作品世界を望む向きには夾雑物と感じられるかもしれない。
これまで読みきりでは軽めのお話で、長尺ものではダークな調教SMでと使い分けがあったのだけれど、今回収録の2つの続きものいずれも従来とはいささか趣が違う。むろんふだんイチャラヴに慣れ親しんでいる和姦スキーからはやっぱり凌辱じゃん!と言われるほどには強要系のファックではあるものの、ヒロインは結局のところ幸福そうにセックスにいそしむしオチもだいたいは笑いで締めるのでずいぶん雰囲気は明るくなった。
だからといってエロが腑抜けになることなど決してなく、2作品どちらも渾身のハードコアプレイを披露。ヒロインがまな板ショウでの初体験から百合に放尿、SMに多人数同時参加と次々新しい趣向にチャレンジの冒頭長編「セーラー服とストリップ」、および欲求不満の保健医がリミッター解除で男子生徒たちの肉便器と化しハメまくりの中編「欲求不満の保健の先生」いずれも密度の高い濡れ場でお腹いっぱい。
たわわな乳房を惜しげもなくさらしながら徐々に下半身を開きねめつくような視線を浴びつつ秘密の花園をくぱぁとご開帳。茂みを濡らす愛液まで見られてしまい羞恥と屈辱にほおを染めつつも即座に暴れん棒を強引にインサートされて全身をのけぞらせる。しきりに腰を使われ子宮を突き上げられるうちいつしか周囲の目も忘れて覚えたての性行為に没頭するさまがたまらなく淫猥だ。やがて幾人もの男どもが参戦しお口もアナルも両手もみな怒張に占拠されながらヒロインも一気にのぼりつめてゆく。フィニッシュはみなが見守るなか熱いザーメンを内へ外へと大量に放たれ絶頂する光景を見開き大ゴマで展開だ。
巻末著者あとがきで述べられるようにキャラの処遇や伏線の収束などいくらかお話には消化不良感がただようものの、美麗な画面で女子どもがダイナミックにうごめく迫力のエロシーンはやはりすばらしい。いくぶん暗黒色が薄れたことでガチ凌辱のみをお望みの方は失望するかもしれないが、逆にポピュラリティは高まったように思うのでいのまる入門としても好適だ。収録された2つの物語のなかではJK細腕繁盛記であるところの「セーラー服とストリップ」ヒロイン・伊織さんのけなげだけど少々流されやすい性格造形にグッときますのう。

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