2012-10-12

今季のスクワット応援。

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-モリス「異常性欲妻の日常」サン出版 ISBN:9784864446235
話△ 抜○ 消小 総合△

小さなころから友だちの男子2人がお互いの母親を美味しく頂戴連作2本+ファミレスパート主婦'sが共謀して新入りバイト君の童貞ゲット本編&おまけ漫画+独立短編7本。熟れ熟れの人妻連中がたまりにたまった性欲を大開放し乱れまくりイキまくりのオージーなエロスをとことん展開の作者最新単行本だ。
前世紀から活躍の大ヴェテランが昨年しばらくぶりにリリースした前作「近親相姦者の日常」から比較的短いインターヴァルでまた新刊を投下。いっとき刊行がとどこおったこともあったけど、どうやらカタい需要があるようでまずは重畳。
前単行本と同様に漫画/グラヴィア混載の「マガジンWoooooo!狼」を初出とする収録作はしかしながら執筆時期はけっこう古くて、2007-09年の間に断続的に描かれたものとさらに1本2004年の作品まであったり。もっともこの人の80年代アニメティックな絵柄は早い段階で固まっているので、これだけ年代に開きがあってもまったくタッチにブレがないのははたしていいのか悪いのか。
コミックス表題が語るとおり、前作の近親相姦縛りからこんどは奥さん専科へと題材をフルモデルチェンジ。したがってヒロインは当然グッと年齢が上がり、ティーンが消滅して推定20代後半~アラフォーの姥桜てんこ盛り状態だ。ただむやみに熟女感を強調する筆致でなくポップに加齢を処理するのでおばちゃんが大の苦手な自分でもわりと耐えられるのはありがたいところ。とはいえ年相応に崩れかけたバストや黒々と生い茂った下腹部など身体のくたびれ感をはっきり描写しているので、おこちゃまじゃないと死んじゃう病の人は速攻回避すべし。
物語の方はそんな彼女らがダンナ以外の男――若いツバメだったり近所のご主人だったり同居の舅だったり――と道ならぬセックスにいそしむのが基本パターン。しかしながらウェットな背徳感やらNTRならではの葛藤といったシリアスな要素はほぼ完全に排除され、肉欲に忠実な男女が目の前のちんこ/まんこに脊髄反射でがっつくじつにあっけらかんとしたファックが印象的だ。この極端なまでの罪悪感のなさ、開放的すぎるセックスの横溢が良くも悪くもこの人の個性で、明るく楽しく性を謳歌するさまはまるで西洋的倫理観流入以前の古きよき日本を体現するかのよう。この能天気なアトモスフィアを率直に楽しめるかどうかがモリス漫画受容のカギだ。
ヤリたい気持ちをストレートにぶつけて突入の濡れ場はたっぷりと分量が割かれ、もっちりした肢体をフル活用し多彩なプレイで快楽を引き出す一連のシークエンスがじっくりねっとり描写される。いとおしげにビックコックを含みていねいに舐めあげるフェラや張りつくようにシャフトを圧迫する膣内絞め技など人妻ならではのテクニックを駆使して容赦なくザーメン搾取。2人して行われている情交の一部始終を仲よく実況中継しながらハードに性器どうしを摩擦しあい、フィニッシュは完熟まんこの奥底へ勢いよく子種を叩きつけて両者ダブルノックアウト。
個人的嗜好としてはやはりティーン女子主体の方が抜き度がアップするのでアダルトさんぞろいの今作はどうしても辛い評価になるのだけれど、このおそろしくポジティヴで罪のない艶笑譚は世知辛い日常を一瞬でも忘れさせてくれる格好の癒しツールだ。帯の過激な煽り文句がなんだかマヌケに見えるほどほがらかな性欲賛歌に凍てついた心もすっかりポカポカ温まること必定。今回収録のものでは不倫の口封じに義理の弟とハメてみたら相性最高で「ラブホでばったり」と、夫に先立たれたヒロインが彼女と残された息子を快く受け入れてくれた義父とようやく結ばれ「舅と未亡人」がよござんした。

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