今晩のモノクローム・セット。

-樺島あきら「露出狂変態白書」ティーアイネット ISBN:9784887744493
話○ 抜○ 消小 総合○

ふだん品行方正な女子高生がセルフ羞恥プレイ全開中のところを教師に目撃され行為はいっそうエスカレート前中後編+肉体奉仕メイドへの昇格試験を通じおのれの内なる性癖に気づいたヒロインが選んだのは……正続編(うち1本描きおろし)+独立短編3本。素朴でキュートな女の子がニコニコ明るい笑顔で屋外露出やハードコアSMに没頭するギャップが毎度すばらしい作者このペンネームでの3冊めだ。
前単行本「露出変態マニュアル」の刊行からちょうど1年を経過して送り出された最新刊はこれまでどおりこの版元の雑誌「バスターコミック」に掲載された作品をまとめたもの。まだまだきあい猫名義で生み出された作品群には総量で及ばないものの、TIにレギュラー定着したまま順調に執筆活動が続けばいずれこっちの名前のお仕事の方が凌駕することとなろう。
少年漫画系のプレーンな描線で描かれるおにゃのこたちは年のころハイティーンあたりで、おおむねたわわなバストと安産型のお尻をお持ちの食べごろガールズ。いずれもクリッとした瞳とほがらかに笑みを浮かべた口元とが健康的な愛らしさをかもし出す。こんなあどけない女の子たちがズブズブの変態行為に没頭しまくるのだからたまりまへんな!
単発/続きものいずれも従来路線の変態男女仲よくアブノーマルプレイ三昧ではあるのだが、前作と比べると集団ファックより1on1でじっくり調教プロセスを描写するタイプのお話が増えた印象。どの作品でも犯ってることは鬼畜なのに登場人物たちはみな幸せという倒錯した構図が貫かれているので、それがタイマンエロスだとまるでノリは純愛和姦ものめいた雰囲気だ。絵柄こそまったく違うけど、あまゆみの描くラヴラヴSM漫画に近いアトモスフィアを感じる。
むろん行為そのものは徹底したハードコア志向で、公開オナニーからはじまり器具挿入にスパンキングなど比較的穏健なものから大勢の面前で犯され大小の糞便をたれ流す過激なメニューに至るまで多彩に展開。ちなみに著者本人サイトにおいて便利な「露出」「スカトロ」チェック表なるものが作成されているので、具体的なプレイ内容はこちらを参照するのが吉。この件に限らず樺島あきらは自作に関して徹底的な情報公開をしているので、コミックス購入後はこちらを副読本代わりに読み進めるのをオススメ。
放課後の教室で一糸まとわぬ姿をさらけ出す彼女のド変態ぶりを口先でなじりつつお仕置きとしてたぎる怒張を乱暴にねじこむと、たちまちほおを上気させ随喜の涙を流してよがりはじめる。くり広げられている行為を自分からマシンガンのように実況中継しつつ前後の穴を責めたてられて獣のごとく咆吼するさまはあたかもメスイヌのごとしだ。見知らぬ人間に目撃されるのではという恐怖とそれを上回る期待とで高揚した心がいっそう興奮を励起する。呼吸も絶え絶えにもだえ狂う彼女の子宮に所有者たる特権としてたっぷり精を注ぎこんだ刹那、これまでで最高の笑顔を見せつつヒロイン絶頂。
描線がいささか整然としすぎて艶っぽさに欠ける部分はあるものの、そのぶんディープすぎる行状も一歩引いて観られるのが利点。またこの人の作品集としては比較的スカトロ成分が薄く恋愛色高めなので、樺島あきら入門としては既刊よりこちらがより適していると思う。俺的にはイカれたプレイ満漢全席のさなか女子生徒×男性教師のラヴ模様が同時進行する冒頭連作「罪と罰」と、親の決めた許嫁とアナルファック三昧→いよいよ前の穴も捧げてラヴラヴ短編「同時使用」でシャフトを折れんばかりに酷使。