2012-12-14

今晩の猫の目打線。

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-木静謙二「こんなに優しくされたの」茜新社 ISBN:9784863493346
話○ 抜◎-○ 消極小 総合○

むっちりボディの妖艶ガールズ&レディースがねっとり特濃ファック短編11本+フルカラーショート2本+雑誌表紙連動イラストギャラリー。フェロモンダダ漏れのたいへん艶やかなヒロインをモリモリ生み出すことでは右に出るもののないこの作家待望の新刊は再録を除いた4冊めの単行本だ。
すでに10年以上のキャリアを持つ立派なヴェテランなのだが、そのわりには世に出た作品集がずいぶん少なく思える人。かてて加えて発刊間隔が1冊ごとにどんどんワイドになっており、前作「アカン!!もうむちゃくちゃにしてっ」のリリースからはじつに6年半と、散々じらされ待たされてようやくこの年の瀬に発売とあいなった。その間2009年にデビュー作の改題新装版である「真 今夜、とにかく××が見たい。」の刊行があったとはいえ、俺を含め木静謙二ファンはみななかなかコミックスが出なくて血涙を流していたに違いない。
複数の漫画雑誌で表紙絵師を担当するくらいに訴求力抜群のタッチはいちど見たら絶対に忘れないワン・アンド・オンリーのもの。現在エロ漫画界で主流であるアニメティックな絵柄とはまったくラインの異なる写実調の筆致はそれなのに同時に劇画的泥くささが不思議となくて、萌え絵しか摂取したくない貴方もこの作家ならきっと大丈夫。
スッと通った鼻梁にぽってり盛られた唇、色っぽくほつれた後ろ髪など、3次元同様の審美基準をそのまま持ちこむことのできるリアルな絵柄はオトナなオンナを描くのにはなはだ都合がよろしい。したがってヒロインは熟れ熟れの人妻や母親が多く投入されているし、ボディの方も景気よくドーンとおごられた爆乳に安産間違いなしなどっしりヒップのグラマラス系が多数派。じつは過去作品ではロリっ娘も描いたりまたスレンダーな女子も上手かったりするのだが、この作品集を見る限りではお色気ムンムン巨乳女子がクライアントからも要求されているのかなあと思ったり。
複数の出版社で散発的に執筆した原稿をかき集めたようで中身の原稿は初出時期も物語傾向もバラバラ。最古のものだと2003年の漫画まであるのだが、顔パーツのバランスなど細部こそ変遷しているものの当時からすでに絵のベースラインは完成していることがよく理解できる。とはいえよく読めば直近の作品になるほどトーンワークは緻密になり表情の細かな起伏までも表現できるようになってと進歩しているのもわかるはずだ。
ほのぼのラヴから鬼畜凌辱まで、はたまたアイディア1発ものありポリフォニックな仕掛けを施したものありとストーリーの趣向はさまざま。シンプルなセックス一本勝負もむろんよいのだが、自分としてはカットアップ的な技法で登場人物たちの心理に迫ってゆくタイプのお話がより興味深かった。著者あとがきや作者サイトでの緻密な作品解説とセットで読むとこれらをいっそう楽しく読めるのでぜひ。
そうはいっても圧倒的なのはやはりエロシーンで、ばいんばいんのバストをダイナミックに揺すりながらハードな抽送にすっかり表情を蕩けさせよがり狂うヒロインたちがじつに猥褻だ。これからはじまる行為への期待に目をうるませ荒い吐息をもらす一幕、あるいは屈辱と憤怒の表情がこみ上げる快楽により突き崩されいつしか肉欲へ屈服するその瞬間、木静謙二の描く女たちは最高にいやらしく輝く。
完熟ボディを惜しげもなくさらけ出しながら速攻で男の股間にしゃぶりつきヴァキュームフェラで精液を強制収用。すっかり濡れた秘密の花園を自分から押し開き着艦準備完了だ。すみやかにたぎる怒張をお迎えしハードに内壁をこすり上げられて顔面はただちにアヘモードへ転換する。たわわな肉を揺らしながらなん度も体位を違え挿入角度を変えながらハートマークをまき散らすエロメスどもは随喜の涙を流し歯を食いしばりながらピークアクメの衝動に耐え続けるも決壊寸前だ。感極まり絶頂を迎えんとする彼女の子袋のいちばん深い部分へ最後たっぷりとザーメンを叩きつけて愛欲の宴にもようやくピリオド。
ふだんは熟女苦手だとかおばさんはノーサンキューとかほざく自分もこの作家の描くアダルトさんは大好物で、すっかり精嚢のストックを奪われ尽くしてしまった。まだまだ単行本未収録作品は残っているはずなので、それらをすみやかにまとめ次回作を刊行していただき我が股間のうずきを鎮めてもらいたいもの。今作中ではツンツンヒロインが中年男性の優しさにホロリ→甘えんぼH開眼の「Adoration」と、女手ひとつで育てられた主人公がAVのなかの母の痴態に葛藤「僕の知らない母」が最愛。

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