-ゆきやなぎ「あみ子とセンセイ」少年画報社 ISBN:9784785950446
話○-△ 抜△ 消大 総合△
同窓の先輩でもあるしがない小説家を売り出すべく女性編集者がカラダを張ってプロデュース表題作長編6話+独立短編2本。マークなし。ムッチリボディを大胆不敵に使役してご奉仕しまくりヒロインてんこ盛りでお送りする作者最新コミックスは新作エロ単行本としての10冊めにして当レーベル初見参。
従来おもにガチ成年誌で活動してきた作家なので、これまで出してきたのは前単行本「まゆ先生はHで困る!!」はむろんのこと、再録を除きみな黄色い楕円物件ばかりだった。しかしながら今回は慎太郎シール誌「ヤングコミック」掲載のものが収録されており、同社はライトエロ専科ゆえはじめてのnot成年マーク新作本となった次第。まあ最近は修整具合を除けばファックの内容にそれほど差はなく自分もかつてほどのガッカリ感はないのだけれど。
アニメ/ゲーム絵のほどよいアマルガムであるソリッドな作画はデビュー当初から飛び抜けて上手。わりとムチャなパースでも人物を破綻なく動かせるし、エロ漫画特有の極端な巨乳もこの人のたしかな造形力の前ではパッと見自然に見えちゃうのだ。昔はともすれば線が固すぎて色気に欠けるうらみもあったのだけれど、ゼロ年代なかばあたりからはそこも改善されヴィジュアル面ではまったく死角なし。
格ゲーのキャラデザでもやればピッタリハマりそうな躍動感のある肢体描写をする人なので、当然昔から女の子はグラマラス系専科。今回はレギュレイションの関係上18歳以上ばかりというのもあり、みなさんこぞってご立派な双丘と安産間違いなしのヒップとを標準装備する。流され系女教師/ムッツリスケベ眼鏡っ娘の短編ヒロインのみならず、基本1on1ラヴの冒頭作品もライヴァル役やスポット参戦キャラがいて抜きのターゲットはなかなか豪華絢爛。唯一つるぺたスキーにだけは向かないが、性格もルックスも多彩な彼女たちのなかからみなさまもきっとお気に入りを見つけられることだろう。
イチャイチャからガチダークまでなんでも描ける人だが、今回はコンビニ誌舞台ということもあり物語はおおむねライト志向。ヒロインが不登校ヒキニートにいいように犯られる読切「先生におまかせ!」のみ若干不穏かなとも思うが、こちらもノリは軽めだし最後は快楽堕ちなのでまあ和姦の範疇かと。冒頭長編などはなにやら最後は純愛ティックに締めくくってすっかり青春しちゃって、この作家の描くド真っ暗な愛の隘路になじんでいるとちょっと違和感すらあったりして。
エロシーン密度はマークつきの既刊と比べるとやはり一段見劣りするものの、犯罪的にけしからん女体が画面狭しと暴れまわりフィジカルなセックスが横溢するさまはさすがヴェテラン。ドエロい爆乳を振り乱しガツガツまんこを貫かれてハードにイキまくるヒロインの膣内奥深くへドプドプ白濁液を注入のすばらしき光景を大ゴマ使って展開のわかりやすい構成が読み手の息子を効果的にビルドアップしてくれる。
緻密な性器描写にも定評のある作家だけに巨大な白抜き消しはいかにも残念で評価をダウンさせたが、濡れ場に全精力をつぎ込めないぶんストーリー志向はこれまで以上にきわ立つ。純文学を志しつつ官能小説で成功してしまう表題作主人公の心の葛藤などは、一般漫画でデビューしたのち成年向けへ転向した作者自身の心境が重ねられているのかなあと当時からの読者たる俺はつい邪推してみたり。本作の掲載誌はつい最近の方針変更によりライトHすら描けなくなってしまったが、これを奇貨としてまたガチエロ誌に戻って活動してくれるのならそれもアリだ。ゆきやなぎの描くドエロキュートなJKが大好きな自分は制約の少ない黄色い楕円界での活躍を大いに期待しとりますよ。
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