2013-10-28

今夜のヴェルヴェット・アンダーグラウンド。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-つくすん「幼姫姦々」オークス ISBN:9784799005071
話○ 抜△-× 消小 総合△

いたいけな少女に有無を言わさずひどいこと満漢全席オムニバス8本+web掲載妖精っ娘リョナ漫画シリーズ番外編。華奢なボディをえぐられ引きちぎられて断末魔の叫びをそこらじゅうに響かせるロリっ娘の最期を否応なく見せつけられ読者の魂も凍りつくこと必定の作者これが初単行本だ。
自分はこの作家のことをまったく知らず完全なる衝動買いなのだけれど、購入後ググってみたらすでにリョナ描きとして確固たるポジションを築きあげている人のもよう。作風が作風だけに商業の紙媒体にはほとんど顔を出さず薄い本やweb漫画を主戦場としているようで、なるほどオールドエロ漫画読みたる自分の陳腐化したアンテナに引っかかるはずもない。
そんなわけでこちらの収録作も雑誌等に掲載されたものではなく、作者の出したオリジナル同人の有名シリーズをそのまま単行本へコンバート。そこへweb漫画でやっている連作のエッセンスだけ抜き出したような番外編1本をプラスの構成だ。こういうニッチな属性の同人まるごと収録はこの出版社の得意とするところで、ときとしてバケモノじみた作品に出会うこともあるからたまに挑戦すると新鮮。
おどろおどろしいタイトルや帯の惹句はともかくとして、ヴィジュアル自体はキュートでセンシティヴな最先端のロリ絵。題材がもう少し一般的ならそのまま「COMIC LO」あたりのオサレ絵作家と伍して戦えそうな趣。さらには本性をひた隠しにして青春系ラノベの挿絵作家にジョブチェンジしていたっておかしくないエッジの効いた筆致だ。
この滑らかなタッチでものされる推定ロウティーン近辺の女性陣&男の娘1名は愛らしい顔立ちにすらりと細いトルソの繊細なニンフェットばかりで、全員メガネ着用なのも彼女らの清楚さを引き立てているかのようでグッド。歳に似合わぬ落ちつきとほのかな知性を感じさせるそんなルックスの少女たちにこれから待ち受ける運命を思うと……もうね。
夏祭りの夜に想い人と幸福な時間を過ごしたりしばらくぶりになつかしの故郷を訪れたりといった冒頭わりと明るいのもあれば、親の借金のカタに差し出されたりストーカーからしつこく脅迫されたりとのっけから不穏なのまで、物語の導入部はわりかしヴァリエイション豊か。だたし結局のところヒロインたちは誰ひとり例外なく阿鼻叫喚のリョナ絨毯爆撃に遭遇することとなるので、ちびっ娘たちのキャッキャウフフを堪能したい方はこの段階で速攻回れ右をオススメ。
ほとんどのお話は開始数ページで早くも腹パン連発顔面殴打祭りの暴力沙汰がスタート。身動きを取れぬよう拘束され鼻血が出るまで拳を食らってヒロインは苦痛に泣き叫び白目剥きながら呼吸を荒くする。間を置かずこんどは小さなスリットへ大人サイズの怒張を強引にねじこまれさらなる衝撃に悶絶し身もだえ。快感など生ずるヒマもなく鮮血と吐瀉物にまみれながら幼い子宮へ汚濁のごときザーメンを叩きこまれてまたしても涙。
一般のエロ漫画において射精シーンは作中男性キャラの欲望の帰着するところであるのだが、つくすん作品においてはそれらはまったくの通過点であって以降の惨劇こそが本番。頭をわしづかみにして床へ直接叩きつけられたり、あるいは関節を反対方向へねじられ骨を折られたりと先端部から徐々にリョナプレイがはじまり、やがて刃物でボディを切断するわ器官をねじ切るわの本格破壊へ発展。全身から流血し過呼吸で苦悶する彼女らの絶望に満ちた表情が読み手の脳裡に深く突き刺さる。そして恐怖におののき命乞いする少女の願いを踏みにじり、凌辱者たちは最後の審判を下すべく刃物を振りあげて……。
ここまでさんざん記してきたように、本作に横溢するのはエロスというよりはタナトスの奔流というべきもの。はっきり言ってしまえばセックスなど完全に添えもので、ヒロインに対するブルータルな暴力の発露と死への渇望こそが作品の本質だ。この点たとえば同じようにヴァイオレンスを主題とし女性の肉体破壊を旨とするオイスターや氏賀Y太などの作家ではまだしも感じられる男性側の性欲昇華の意図がつくすん漫画にはおそろしく希薄。ともすれば性的欲求以前の、幼少期のプリミティヴな破壊への衝動――昆虫を切り刻んだりカエルの肛門に爆竹を差しこんだりといったレヴェルの――を充足させているにすぎないとすら思えるのだ。したがって狂気だの悪意だのもじつはそんなになくて、オモチャを壊すみたいな軽い気持ちで四肢切断や殺人を犯しているようなノリ。とくに唯一の別シリーズ話「妖精で遊ぼう 番外編」のまるで他人ごとみたく淡々としたリョナっぷりを見ているといっそうその思いを強くする。
クールでオサレ感のある筆致でもってファックなど脇に置きひたすら問答無用の虐待をくり広げるという極端すぎる芸風はたぶん大多数の読者のちんこ活用には不向き。抜き至上主義かつ膣内射精大好きっ漢の自分の総合評価がよろしくないのはゆえにやむを得ないところなのだが(作者さままことにすいません)、凄惨なリョナフルコースを粛々とカメラ・アイで追いかけてゆく独特のテイストはわずかな数の好事家には熱烈に支持されるはず。とらのあなやメロンブックスに置くよりはヴィレッジヴァンガードの店頭に並べた方が潜在読者を開拓できそうな気がするのだがどうか。いずれにしても今年目にしたエロ漫画のなかでも最大級の劇薬のひとつであり、貴重な読書体験をさせてもらい感謝の最敬礼。

0 件のコメント:

コメントを投稿