話○ 抜○ 消小-中 総合○
鉄道大好き少女たちは車内で駅舎でえっちな肢体に乗車されまくり表題作長編7話+ショート読み切り漫画4本(過去単行本宣伝漫画を含む)。軽妙かつキュートな作画と多彩なギミックを無理なく織りこんだ達者な作劇とのコンビネイションで長いこと活躍を続けるこの作家の黄色い楕円仕様としての第14単行本だ。
この人の漫画にはそのキャリアの前半から股間がお世話になっていてコミックスも当時はマメに買っていたのだけれど、いくらか私的嗜好とズレる題材の作品が続くうちなんとなく疎遠に。だもんでこちらでレヴュウするのは2006年発売の「淳～すなお～」以来じつに7年半ぶりのことだ。もっともこの作家のエロ仕事の本拠地である「コミック阿呍」はずっと読みつけているので、自分でもここまでブランクが空いていたとは思いもよらずいささか当惑。
そんなわけで単行本購入には至らずともそのプロダクトには恒常的に触れていたので、この人の手になる少年漫画基調のスッキリした筆致もマイ脳みそ的にはすっかりおなじみ。いまとなっては若干古典的なタッチではあるけれどデッサンの取り方もディフォルメ具合もまことに達者。
この滑らかな描線でものされる女性陣は、このたび高校の鉄道研究会を舞台とすることもあり顧問の女教師&彼女の友人を除き食べごろJKで統一。昨今ややアダルト寄りな設定のヒロインが続いていたが井上よしひさ特有のポップな造形には今作のようにティーン女子の方が相性がよろしいように思う。年齢レンジの狭さは非常に多彩な属性附与でもって充分に補われており、女子部員5人+αの抜きキャラたちは容姿も性格設定も注意深くカブリを避けてヴァラエティ豊か。ちっぱいから爆乳まで、おっとりから男勝りまでありとあらゆるニーズにお応え。おかげでこの作家の代名詞でもあるポニーテール女子の含有率が相対的に下がってしまうがそのぶん訴求対象を広く取れる設計といえよう。
そのタイトルが物語るとおり、ストーリーは鉄道マニアな女の子たちの生態に迫りつつ彼女らの性態をもクローズアップするもの。既刊でも随所に見せていたこの作家のきわめてペダンティックな鉄オタ知識がこちらではもはや隠すことなく全面フィーチャーされている。お話の基本パターンは各回の当番キャラが電車や駅のなかでえっちに遭遇の1話完結オムニバス+後半2話で全員集合という複合形態。乗り鉄・秘境駅・駅弁など各種レイルウェイ・トピックスを交えるなか一時期ニュースになった撮影マナーの話題やらついこの間放映の某連続テレビ小説パロなど時事ネタもちゃっかりオハナシに組みこむ如才なさはさすが一般誌経験者だ。また鉄成分満載とはいえオタすぎる好事家のやりがちなデータ羅列やら専門用語列挙はひかえめで、特別鉄道に興味のない人でもさほど気構える必要はないかと。
エロシーンもまた鉄道との濃密なかかわりのなかでくり広げられる。定番の痴漢電車プレイはむろんのこと、虐げられた鉄オタ野郎による下克上レイプ、ひなびた無人駅でお泊まりエロス、駅弁試食で駅弁体位えっち、さらには振興イヴェントで乗客一同大乱交と、これでもかとたたみかける鉄道セックスの応酬に笑いこけつつちんこを酷使。井上よしひさならではの緊縛Hは今回やや影が薄いものの、むっちりボディが乱舞しいろんな分泌物にまみれながらの多穴ファックは質量とも充実だ。
女子高生特有のハリのある肢体をすみやかにオープンセサミし多数の男どもの指や舌先にその身をまかせて彼女らは積極的に快楽を享受する。すっかり濡れそぼった蜜壷へ強引にシャフトをねじこまれてたちまちほおを上気させハートマークをまき散らすその痴態に興奮しきりだ。うしろから前から怒張ではさみ撃ちにされこみ上げるダブルの衝動に息を呑み随喜の涙を流してよがり続けるさなかJKまんこの最深部へたっぷり精を放ち全肉体完乗。
ひさしぶりにこの人の作品を全編通しで読み切ったが、ヴェテランらしく緩急自在のストーリーテリングとコッテリ濃厚な濡れ場はまさしくプロのお仕事。鉄道ウンチクで押し通しつつもスペック語り的陥穽におちいらずすべての事象をスムーズにエロへつなげてゆく手綱さばきもさすがだ。路線図を見ながら乗り継ぎを妄想する程度にはたしなむものの駅の種別や車両形式なんかはサッパリという中途半端な立ち位置の自分もしっかり楽しませてもらい、次作以降はまた以前のようにちょくちょくコミックスを買おうかなあと思案。登場するヒロインのなかでは表紙にも登場し主人公的な扱いのポニテ巨乳新入生・田子倉ただみさんと、後年顧問として部員をサポートの女教師・揚川かのせ先生のJK時代の回想シーンとが私的2トップ。先生はむしろそのまま大人にならないでエッチしてくれればもっとよかったのに……(ｵｲ)。
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