2014-01-05

今月の大航海時代。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-故障少将「いじられハニー」茜新社 ISBN:9784863494022
話○ 抜○-△ 消小 総合△

ちんまりペタっ娘からボンキュッボンのオネーサマまでよりどりみどり短編10本+フルカラーショート1本。クッキリハッキリアニメ絵でもってイキイキガールズ&レディースが明るく楽しくエロっちくファックを謳歌しまくりの作者最新刊は通算7冊めのコミックスだ。なお年初の新刊枯渇期につきこちらは12月末発売物件の遅延レヴュウとなるがどうかご容赦を。
これまで単行本の購入歴こそないがこの作家のことはずいぶん前から知っていて、前世紀末あたりからいろんな媒体でお仕事してきているのを記憶にとどめている。どこで描くにせよ不快指数0%の明朗快活ラヴコメをスカッと提示するというイメージで、派手さはないものの誌面を明るくするのにはもってこいの人材。
今回の表紙を一瞥して最初に感じたのは「この人は大人ヒロイン専科じゃなかったっけ?」という驚き。というのも従来は頭身高めグラマラス系ばかりを手がけてきた印象だったので、瞳おっきめ童顔キュートガールがドーンと提示され裏表紙にはロリキャラまでいる今作のカヴァーはまるっきり想定外。昭和の空気をそのまま持ち越したみたいな古典的なタッチは以前のままなのだが、まさか現在こんなことになっていたとは……。
もっともページを手繰ると扉には従来どおりのグラマラス系アダルトさんが鎮座していたので安堵しつつ内容を確認。初出の明記はないもののネット等で執筆媒体を調べてみるとおおむねこの版元の「コミック天魔」を舞台にして2010年代初頭あたりに描いたものが収録作のメイン。現在定期購読している同誌を当時はろくにチェックしていなかったので大半は自分にとって初見の作品となる。
登場する女性陣はロウティーン~推定アラサーまでワイドレンジだが、表紙のような若い娘はマジョリティで酸いも甘いも知りつくした年長系女子が幅を利かせている感じ。したがってその第一印象とは裏腹に大人女性大好きっ漢こそが本来の訴求対象に近く、この表紙はややミスマッチに感じる。一方でバストサイズは10代女子ですらご立派な双丘をお持ちなのが明らかに多数派であり、カラミのあるヒロインで貧乳さんは1名しか存在しないので基本おっぱい星人用物件といえよう。
お話の方は以前の先入観を裏切らないまっこと明るい和姦ラヴコメがズラリ。親戚や幼なじみと成りゆきでイタしたり、はたまた女教師や上司としっぽりキメてみたり、真摯な愛情という感じではないけれどサバサバあとを引かない軽妙洒脱な関係をほどよく甘い味つけで描ききるさまがじつにウェルメイド。平凡な日常をちょっとだけ逸脱して「こんなエロい目に遭ったらいいな」的願望を露骨でない程度に肉付けしてゆく熟練の手腕だ。
エロシーンはきわ立って高密度ではないけれど質量ともに充分確保されており、すらりとしたナイスバディが惜しみなくさらけ出され画面上で乱舞する。トーンワークに頼らずとも魅惑の曲線美がにじみ出る絶品の肢体をくねらせながらヒロインたちがひんぱんに体位を入れ換えダイナミックに躍動だ。さらに大人キャラだと微妙にババくさい下着だとか年相応のモッサリした茂みなどいかにも生活感あるディテイルが加わり淫靡さも倍増。完熟ボディを美味しくゴチになり最後は内へ外へと気持ちよくフィニッシュ。
とまあ長年のキャリアにふさわしく手慣れた作画/作劇で読み口爽快なのだが、膣内射精スキーの自分的には外出しエンド多めでいくばくか減点。ことにこの作家独自の倫理観があるのか低年齢ヒロインになるほどぶっかけ率が急に高くなって若い娘こそ中田氏でシメて欲しいと願うおいら血涙。ただそのへんをとくに問題にしない人にとってはおもしろく話を読め気持ちよく使えてと頼もしい1冊になるはず。あとこれは作者ではなく編集サイドの問題だと思うが、帯やamazonの内容紹介文で「この本が最後かも……」と必要以上に悲壮感をあおるのはちょっと。次回作刊行のゴーサインを単行本売上の多寡で決定するのはよくある話でそれは資本主義社会である以上仕方ないけれども、舞台裏をあまりにもあからさまに見せられると興ざめ。せめてコミックス見てちんこしごいてる間くらいは世知辛い現実を忘れたいじゃないですか! ともあれこの人ががんばって描く童顔巨乳っ娘がマイ経絡秘孔直撃な俺としては葬式の手伝いで帰省し昔なじみのJKとコッソリ一発「つづきはここまで」がお気に入り。

0 件のコメント:

コメントを投稿