-あまゆみ「シンメトリカル パラドックス」竹書房 ISBN:9784812485064
話○ 抜△ 消大 総合△
双子の姉の身代わりとして女装し学生寮で偽装生活を送るハメになった主人公の肉欲まみれキャンパスライフ表題作長編6話+失恋のショックで衝動的にたどり着いた海の家での短くも激しい恋物語前後編+独立短編1本。マークなし。清楚でしとやかなヤマトナデシコたちが愛する人の腕に抱かれ艶やかに乱れまくるすばらしきギャップにエレクチオンやむなしの作者最新刊は通算12冊めにして本レーベルからの4thコミックスだ。
本来はガチ黄色い楕円方面を舞台にバリバリ活躍していた作家なのだけれど、ここ数年はそちらを引き払いすっかり慎太郎シール誌の人に。当版元の看板誌「Namaikiッ!」を本拠地とし着実なペースでお仕事を続け、2012年9月発売の前単行本「ラブ・とい」の発売から1年少々ときわめて順調に新作リリース。
昨今たいへんめずらしいコピック塗り風の表紙をめくれば、あまゆみ特有の線の細いリリカルな女性キャラたちがぼくらをお出迎え。長らく女性作家説が流布していたのもうなずける、繊細さと華やかさを兼ね備えたヴィジュアルは眼福そのもの。さすがにいま流行りの画風とは言えなくなってしまったが、ハッと人目を引きつける吸引力にはみじんも衰えなし。
コンビニ誌の制約上すべてover18となる女性陣はJD~アラサー近辺の熟れ熟れ世代がズラリと並ぶ。もともと大人びた造形だけに多少上方向の年齢設定の方がフィットするのはたしかで、あまゆみ特有のつややかな黒髪も美しい彼女らの出で立ちといったらまさにクイーン・オヴ・色気。この端整なフェイスにボンキュッボンのフェミニンな曲線美を誇る肢体描写がもれなく付属するのだからもう見てるだけで股間が昂ぶりますなあ。
竹書房に移ってからの3冊は想定読者層を意識してかオフィス舞台の社会人カップル漫画が多かった印象だが、今回はそっちのカラー薄め。よくある双子入れ替わりもの+ハーレムネタの表題作をはじめ、年上女性に導かれひと夏のアヴァンチュール前後編「ナミダマリ」やシリアスモードの道ならぬ関係を描く読切作品「根雪」と、エロ漫画的定番シチュを至極ていねいにつむいでみた感じ。タイトル・チューンはあまゆみ漫画としてはずいぶん軽いノリでちょっと驚いたけど、女子キャラ複数名を手際よくさばきつつ中盤以降は軽く修羅場らせておき最後みごとに大団円とコンビニエロらしく着地させる手腕はさすがのひと言。
レギュレイションの厳しい媒体なのでこの作家得意のらぶらぶ緊縛調教はほぼオミットされているものの、そのぶんもう一方のウリであるヒロインズの絶品泣きイキ顔描写は出し惜しみせずに大量投下。上品な物腰はそのままに、ふだんの凛とした表情をすっかり崩しほおを朱に染めながら大粒の涙を浮かべよがり狂うその落差こそが最強の抜きシチュだ。
吸いつくような質感の素肌をあらわにして彼女らは愛する男の指や舌先がその身体を這うにまかせ体躯を火照らせる。しとどに濡れた秘密の花園へいきり立つシャフトをねじこまれたちまち瞳をうるませこみ上げる快感に華奢なボディをよじらせるその媚態が勃起中枢をハードヒット。はしたなくハートマークをほとばしらせうわごとのように嬌声を発しながら昇りつめてゆく彼女の内奥めがけたっぷりと精を放ち、事後ギュッと抱きあいながら行為の余韻に身をまかせいつしか2人まどろみのなかへ落ちてゆく。
このところの竹書房物件に共通する巨大白抜き消し&局部を極力避ける交合アングルの凶悪コンボは正直いただけないが、それをカヴァーしてあまりある色っぺぇキャラメイクやまいど美味しすぎるアクメ顔はやはり得がたい美点。いずれ本格成年向け復帰をと願いつついまはこちら方面の軽やかなお仕事ぶりを堪能するとしよう。表題作は最終話で「健太やります!」のオチを想起させられ漫☆画太郎ばりに「えー!!」と叫んでしまったけれども、黒髪ポニテ日焼け姉御キャラと激しくラヴラヴファックの「ナミダマリ」がことのほかマイハートに響き大いに砲身を使役。
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