2014-03-17

本日の母子保健法。

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-白石なぎさ「ボテ腹玩具」エンジェル出版 ISBN:9784873065588
話◎-○ 抜○ 消小 総合○

双子の弟が迎えた美人嫁に懸想する主人公は弟の事故死を契機に彼女の身体をモノにすべく奇策を弄し本編&描きおろし後日談+独立短編7本。淫靡な牝臭を発しながらはしたなく腰を使い膣内射精を懇願するエロメスどもてんこ盛りでお送りする作者最新刊は通算7冊めにして本レーベルからの第2弾コミックスだ。
デビュー以来ずっと本拠地としている一水社から発売の前単行本「肉襞のキオク」から、こんどは第2のホームグラウンドとなったエンジェル出版より1年ぶりに新作をたずさえ2014年の初お目見え。ちなみに当社物件としては2012年8月刊行の前々作「牝犬カタログ 調教淫婦」以来の登場となる。
キャリアの蓄積とともに作画は着実に洗練され、とくに初期はいささか不安定だった描線が近年は目に見えて安定。ヘヴィさを増しつつある題材にシンクロするかのように絵柄もリアル寄りの重厚なものへと変化している。漫画的誇張の少ない切れ長の瞳やスッと通った鼻筋などの顔パーツ描写はあたかも3次元のグラヴィアをじかに漫画に起こしたかのような趣。そのぶんキュートさはいささか減殺ぎみで個人的にはちょっとさびしいのだが、ときおり揺り戻してカワイイ系のヒロインを登場させることもあるのでそういうのが増えるといいなあ。
このたび登場の女性陣は設定年齢ハイティーン~20代中盤附近。みなさん例外なく頭身高め/おっぱい特盛の肉感的なボディが自慢だ。前述のとおりおよそ萌えとは縁遠い成熟したオンナの描写に徹する作風ゆえ、ティーン女子ですらすでに人生の酸いも甘いもかみ分けたような落ちつきと妖艶な色気とを標準装備。はしたなく屹立した乳首やほどよくお肉の乗った腰回り、女性らしい丸みを帯びたヒップなど、まさにこれぞ女体!というマーヴェラスな肢体が視界360度どこまでも広がる。
白石なぎさといえばおよそ時代に反した重厚長大のやるせなさ炸裂ビターラヴが当初からのウリだが、エンジェル出版では誌風に合わせ凌辱成分マシマシ。お話によっては官能小説ライクなベタベタの凌辱調教を展開するものもあるけれど、この作家の本領であるシニカルな愛の隘路をつむぐ系統の作品はさすがにひと味違い、なにやら心に荒涼とした風の吹き荒れる凄惨なたたずまいを見せる。予定調和やご都合主義を拒否し締めくくりにアクロバティックな着地を見せるいくつかの物語は本来あり得べきはずのカタルシスを突如奪われモヤモヤ感が残るかも知れないが、2度3度と読み返すうちにそこへこめられた人間存在の不条理な業にゾクゾクさせられるはずだ。
奇抜なプレイは少ないものの男と女の肉体のガチなぶつかり合いを濃密に描き出す濡れ場はひたすらハード&ストロング。またコミックス表題で示唆するとおり、今回は妊娠ネタを随所にフィーチャー。といっても明確にボテっているのは前半3本+巻末描きおろしパートだけなので孕ませスキーは過大に期待しないこと。もっとも通常の話でも当然のごとく全編ナマ中田氏であり景気よくザーメン注入の決定的瞬間を断面図つきで詳細実況するので膣内射精大好きっ漢の自分は大満足ですよ。
たわわなボディを押し開きヒロインは自分から男のイチモツに唇を近づけてえげつなくほおをすぼめヴァキュームフェラ。ただちに第1ちんこ汁を呑み干すとこんどは下腹部の茂みをご開帳し肉厚のビラビラを見せつけて男を誘う。いきり立つ怒張をねじこまれない王を激しく貫かれてたちまち随喜の涙を流し獣のごとく咆吼する彼女らの痴態がたまらなく扇情的だ。うわごとのように淫語をまき散らししきりに膣内射精を懇願する彼女の願いどおりにシメは白く泡立つ子種を子宮の奥底へ大量デリバリー。
個人的には社会の不条理や越えられない因習の壁やらに絶望し打ちのめされる系統のモティーフを多用する一水社物件の方が好みではあるけれど、エロ漫画的わかりやすさの方へヴェクトルを寄せてもなお強烈に作家固有の個性を主張するこちらの作品群もまた味わい深い。いずれにせよ抜き物件として堅実な造りであり投資したぶん以上のリターンは確実に還ってくる頼もしい精液分泌支援装置だ。収録作のなかでは男の願望具現化と見せつつ終盤のシニックな転回にうならされた弟嫁寝取りもの「忘れ形見を孕ませて」/「忘れ形見を産ませたあとで」連作と、叙情派ラヴストーリーをこれまた最後ビターに締めた短編「思い出の娼女」がとりわけ脳髄をキリキリ刺戟。

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