2014-12-10

今晩の軍装ガイド。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-えびふらい「お姉さんの性生活についての考察」コアマガジン ISBN:9784864367240
話○ 抜○ 消中 総合○

お姉ちゃんも妹も同級生もみんなまとめてホンワカLOVE一直線短編8本+ゲスト&おまけページ。スッキリ端整な描線でもってキュートガールズ&レディースとの多種多様な甘口エロスをご提供のウェルメイドな作品集は作者じつに11年ぶりとなるガチ黄色い楕円仕様コミックスだ。なお現存エロ漫画家のなかでもとびきりの古株ゆえ随所でオサーンの昔語り的タワゴトが噴出することをあらかじめおわびしておく。
自分は物心ついて最初のころは3次元で抜いていてエロ漫画でもイケるようになった時点でもしばらくは併用で知識もごく狭いものだった。だもんでこの人の商業エロ全盛期である1990年代背半はまったくその存在を知らず、いざ個体認識できるようになったころはもうすっかり薄い本での活動がメインに。それでも細々と雑誌にも顔出しはしていて、2003年には成年向けとしての前作「おしえて・お姉さん」(茜新社刊)が刊行されている。その後一般誌へ進出したり別ジャンルの本を出したりまた同人に専念したりと寄り道しつつもコアマガ各誌でちょぼちょぼ執筆していたのをまとめたのがこの久方ぶりの新刊だ。
80/90年代アニメの洗礼を受けたオーセンティックな絵柄はそれでも時代のトレンドを適宜取り入れて着実に進化しており、平成ひとケタからの長大なキャリアを思えば驚異的なまでにアップ・トゥ・デイト。唯一2005年執筆の巻末短編「突撃! 隣りのお姉さん」と直近数年以内に描かれたその他の作品とを比較すると各種ディテイルの処理がいま風になっているのがよくわかる。とはいえ旧作でも新しいのでもさわやかかつキュートな非常に訴求力の高いタッチであることに変わりはなく、ほとんどの人にとって拒否反応なくスムーズに受け入れられるヴィジュアルといえよう。
この滑らかな作画に乗っかってものされるヒロイン陣はハイティーン附近を中心にプラマイ数歳の比較的ワイドな構成。表題や帯の訴求コピーではやたらと姉方向のネタを強調していて実際にお姉ちゃんやら年上女性やらが半数近くを占めるのだけれど、姉とはいえ高校生程度だったり大人ヒロインでもカワイイ系の絵柄ゆえに熟女感は非常に薄いのでお姉ちゃんスキーはあまり過剰に期待しない方がいいかも。体型的にはキュッと締まったトルソにこんもりおっぱいの2次元ドリーム全開なボディ主体ながら、スレンダーからぽっちゃりまでこちらも幅広く用意してあらゆるニーズにお応えだ。
このたび展開される物語たちはみな不快指数ゼロのハッピーエロス専科。さほど長くないページ数のなかにキッチリ起承転結を配置しながら魅力的なガジェットを散りばめ最後軽やかにオチをつけるよどみない進行はさすが大ヴェテランの貫禄だ。前述したように姉ものを強調した売り出し方をしてはいるものの、姉弟/兄妹両パターンを含んたライトでコミカルな近親ラヴ中心の作品集ととらえるのが正解だろう。それらの血縁ネタでも非近親の1on1のどちらでも、時折ギャグを交えつつも最終的には愛し合う2人のうれし恥ずかし密着セックスへと到達するので読後ニヤニヤが止まらなくなること請け合い。
エロシーンは特濃とまでは言わずとも抜きツールとして過不足ない分量が割かれており、ステディな彼氏彼女(一部3Pあり)の甘酸っぱくも激しいファックが画面狭しとくり広げられる。うるさすぎないトーンワークで効果的に乳やまんこ等のエロパーツに質感を与える絶妙の描き方で読者の股間も屹立しっぱなし。最愛の弟やら彼氏やらにギュッと抱きつきながら激しく性器どうしを摩擦しあいトロトロのイキ顔さらして絶頂の艶姿に自慰表明もはかどりまくりだ。
すでにお互いの気持ちは承知の2人なのでただちにメイク・ラヴ突入。甘やかなキスを交わしゆっくりと着衣を脱ぎ捨てながらちんことまんこのランデヴー開始だ。のっけから内奥をガツガツ突き上げられて瞳をうるうるさせながらほおを赤らめ小刻みに吐息をもらすさまがいとおしくもエロっちい。小ぶりの乳首をクリクリ刺戟し幾度となく体位をチェンジして抽送をくり返すたび嬌声もヴォリュームアップ。いよいよこらえきれずにイクイク連呼のヒロインズの子宮めがけて白くねばつく液体をたっぷりとプレゼント。
コアマガの宿痾であるモザイク修整はやはりいくばくか実用度を減退させはするものの、先鋭的な部分はなくとも親しみやすい絵にひとひねりあるアイディアが投入された軽快なエロスが安定供給されるさまは新人では出せない洗練されたたたずまい。これだけ描ける作家が商業誌では顔見世興行程度しかしてくれないのだからもったいない話だけれど、今後とも無理せず活動してくれるのが旧来からのファンにはなによりのごほうび。あと著者コメントによると現在はちょっと太め女子がマイブームなのだそうで、ぽっちゃりスキーはこのあと大いに期待してよろしいのではないかと。俺的にはそんな純情ふくよかJKさんとさわやか彼氏とのほのぼのハードな初体験「極上Bauch」と、才色兼備文武両道お姉ちゃんが弟の前でだけはエロエロな本性さらして……な「らぶあね」が今作中の最愛物件。

0 件のコメント:

コメントを投稿