-ハッチ「しょとうぶ」ヒット出版社 ISBN:9784894656574
話○ 抜○ 消小 総合○
兄も妹も雌雄同体のカラダを目覚めたての性欲解消のためフル活用連作2話+独立短編6本。アモラルな少女性愛の様相をそのダークサイドまでも含め余すところなくクールな筆致でえぐり出す作者最新刊は完全新作単行本としての12冊めにして総集編込みでの通算13冊め、そして本レーベルからの第10弾コミックスだ。
この人がいまは亡き東京三世社から処女単行本を出したのが2005年のことだから、活動歴10年以上となればもはやすっかりヴェテランの部類。キャリア中盤からはずっとヒット出版社の雑誌を舞台にコンスタントに執筆を続けている。そんなわけで前単行本「乙女のわれめ」刊行から1年経たずに早くも新作リリースとペースは快調そのもの。
例によって外注による表紙のカラー彩色は中身のモノクロ原稿といささか印象の差異があるので、店頭見本チェックのできない環境であれば先に版元提供の単行本情報ページを確認するのをオススメ。カヴァーイラストのコッテリツヤツヤした質感とは対照的な、ソリッドな描線にひかえめのトーンワークで彩られるどこか乾いた絵柄はあまりエロ漫画っぽくなくて新鮮だ。収録作の初出明記が省かれているので執筆媒体/時期は明確ではないが、おそらく直近の「COMIC阿呍」掲載の作品群で間違いないはず。
コミックス表題で示唆するほど小学生専科ではないものの、登場するヒロインはいずれも義務教育世代のニンフェットばかり。ガチのランドセルっ娘たちはむろんのこと、もう少し上のJC連中もお歳のわりには発育よろしくない系のスレンダーボディゆえ、全国8,000万人のつるぺた大好きっ漢どもにはたまらぬご褒美だ。やや頭でっかちで凹凸の少ないボディがいかにも学童ライクで、このあとくり広げられる行為がいっそう背徳感マシマシに。
そんな彼女らが大活躍の物語たちは、ハッチ得意のロリまんこ蹂躙プロセス詳細実況中継のヴァリアントで占められる。基本的に大人男性×幼少女子の組み合わせでカップリングが固定されるのと、兄妹or父娘など近親ファック率がかなり高いのとで、世間のモラルそっちのけでイケナイコトしてる感を全力で味わえるのが最大の特徴だ。一見好人物と見えてじつはやり口が小ズルかったりゲスい見た目どおりの鬼畜野郎だったりと男性キャラの造形がことごとく最低で、彼らの悪辣な罠や獣のごとき性欲の犠牲となり人権蹂躙されまくるヒロインズの姿に心痛めつつも股間はフル勃起すること請け合い。少女のささやかな幸福は簡単に踏みにじられ救いの手はどこからも差しのべられずにクソッタレな現実に直面するハメとなるのだ。問答無用のバッドエンドよりは最後に希望を持たせる結末の方が多いし、また清涼剤的にライトなお話も入ってはいるのだが、単行本トータルとしての取っつきはよくない方。
プレイ内容は基本合意ベースのセックスであり暴力等をともなうものではないけれど、精神的にはまごうかたなきレイプであり性的搾取なので濡れ場は一貫して重苦しい雰囲気。圧倒的な強者である男性サイドの命ずるままに、ときには先走りして彼らの欲求を読み取り、未成熟ボディを一生懸命に駆使しながら商売女顔負けの濃厚なサーヴィスを披露する。やるせない諦念に満ちたモノローグを従えつつ苦痛と快楽の奇妙に入り交じったイキ顔さらしながら幼なまんこをヒクつかせ絶頂のヒロインの痴態が痛ましくもエロっちい。
肉付きの悪い華奢な肢体をオトナの前にさらけ出して少女は巨大サイズの欲棒を無理やりスリットへねじこまれる。こみ上げる衝撃に涙を浮かべ歯を食いしばりながら耐えるさまがなんとも哀れを誘うのだ。ちっちゃなボディを軽く持ち上げられながらハードに内奥を貫かれるうち強引に快楽を覚えこまされまだしちゃいけないアクメ顔さらけ出してよがり狂う彼女らのコンパクトな子宮にザーメンの奔流が容赦なく注ぎこまれ禁断の行為は止むことなく執り行われる。
前述したとおりダーク色を隠すことのない(むしろ露悪的とすら言える)各種設定と、あえて一部始終を語らずにキャラクターの微妙な表情変化やちょっとしたコマ割りからストーリーを汲みとらせる作劇スタイルゆえ、それらを理解/咀嚼するのに脳みそのキャパシティが取られてしまい抜きツールとしての機能は阻害されがち。ただこれこそがハッチという作家の独自性であり唯一無二の魅力なので、まずはそれを大前提として受容してしまえばその先にある緩急自在のお話運びやヒロインたちの複雑で味わい深いキャラメイクを堪能できるはずだ。いっとき気になった人物の極端なパースもだいぶ収束し女の子のキュートネスも増量されて以前よりはハードルも低くなっているので未読の方もこの機会にぜひ挑戦を。このたび収録の物件中では、父親から継続的なセクハラを受けほのかに慕う担任教師のもとでも手ひどい裏切りに遭遇した少女の作文という名の告発劇「フィクション ノンフィクション」と、亡き姉の恋人宅に出入りし身体を重ねあうヒロインの愛憎入り交じる心情を描き出す(+母ちゃんの真意がえげつない!)「憎い相手」に心揺さぶられまくり。
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