2015-03-20

今宵の猪鹿蝶。

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-花札さくらの「結恋 -ユイコイ-」マックス ISBN:9784863793484
話○ 抜○ 消小 総合○

友達だった女子と成り行きで結ばれてから主人公の思いは急速につのり……前後編+ふとした誤解から彼氏とケンカしたヒロインは屋外ファックで仲直り本編&描きおろし後日談+独立短編6本。多種多様なカップルたちの甘酸っぱいラヴ模様をじっくりねっとり展開の作者最新刊は通算2冊めのコミックスにして本レーベルからの初お目見えだ。
この作家は数年前に「キャノプリCOMIC」でデビューを飾り、同誌および後継の「comicアンスリウム」で執筆した作品を収録した初単行本「メープルトラップ」を2013年に上梓している。しかしながら刊行後すぐにアンスリウムで描かなくなったと思ったらしばらくして突如「コミックポプリクラブ」へ移籍してビックリしたものだ。さらに途中からペンネームも「花札さくら」→「花札さくらの」と末尾に1文字つけ足して心機一転、ポプリ誌上でモリモリ作品を量産し比較的短いインターヴァルで2冊め発売にこぎ着けた次第。そんなわけでいちおう別名義ではあるものの、両者とも明確に同一人物であることが判明しているので以後は一緒くたの扱いとする。
初めて見たときから作画は新人とは思えないほどに完成されていたが、それはポプリ移籍後もまったく変化なし。いささか古典的な筆致ではあるものの端整で清潔感のあるタッチは全編にわたり高値安定のクオリティだ。もっとも最先端の萌え絵がズラリと並ぶポプリ誌上だとこの人のオーセンティックな絵柄は新旧ごった煮のアンスリウム以上に周囲から浮きがちで、活動の場としてジャストフィットしているかというと少々疑問ではある。なお昨今の例にもれずこの版元も自社で内容サンプルつきの新刊紹介ページを用意しているので、購入前にチェックするのをオススメ。
ヒロインの年齢層は推定ハイティーン~20代入りたてと、アラサー近辺まで存在していた前作より若干ダウン傾向。美人というより「カワイイ!」という表現の似合う童顔キュート寄りの造形がいかにも万人に好まれそうでよろしい。おっぱいサイズは基本巨乳ながら若干貧しい方向のも用意し、一方で昨今よくある常軌を逸した爆乳さんは存在せず現実的な範疇でまとめていてこれまた取っつき良好。適度に性格をバラけさせ髪型を違えて……とことのほか描き分けに気を遣うかたわら、みなさん例外なく日常パートでは清楚そのものなのにステディな男子の前でだけは娼婦のごとく淫乱なのよー! というエロ漫画的お約束をこれでもかと体現していてナイスだ。
ストーリーラインは掲載誌のテイストをそのまま遵守した糖度1000%のタイマンラヴ一本やり。たまに3Pなど混入する作家もいるなか愚直なまでに1on1にこだわる姿勢に好感が持てる。それともうひとつ特徴的なのが、ヒロインや男性主人公の血縁者や友人知人が次の話のカップルとなり、そこでサブキャラとして登場の人たちがまたその次の話で主役を張り……という具合に、すべての物語が同じ世界観のなかでつながる形式を採ること。趣向としてはさほどめずらしいものではないけれど、雑誌掲載時は一見バラバラに見えた作品群のキャラクターたちが数珠つなぎで連関するのをコミックスで一気に俯瞰できるのはやはり気持ちいい。カヴァー下には親切にも登場人物全員分の相関図が載っているので、ひととおり読破したのちこちらを参照して再度読み返すとまた新たな発見があることだろう。
1作品あたり20-24ページと平均的な分量ながら濡れ場総量は充分以上のヴォリュームを確保。和姦強姦なんでもありの前作からバカップル同士のイチャラヴ専科へと変化しエロの指向性は狭まったものの、セックスの密着度はより高まりドキドキ喚起力はむしろアップしたと言えるのではなかろうか。また女子サイドから積極的に快楽享受にいそしむ話が多く、ふだんは聖女のごとく清らかな彼女らの大胆な変貌ぶりに読者のちんこも大歓喜ですよ!
最愛の恋人と熱く口づけを交わしながらヒロインはその豊満な肢体を彼の前でだけ存分にさらけ出す。みずから怒張を口に含み熱烈ご奉仕で先走り汁を搾取だ。休むいとまもなくこんどは秘密の花園をフルオープンして屹立したままの暴れん棒を熱烈歓迎。コンパクトな子宮をハードに貫かれてすっかり目をうるませほおを紅潮させながら小刻みに嬌声を発するさまがたまらなく扇情的だ。キュートなバストをブリブリ揺らし全身汗みずくになりながらのぼりつめてゆく彼女の子袋いっぱいに大量の白濁液を叩きつけフィニッシュ。
作画/作劇とも駆け出しのキャリアとは思えない完成度の高さは同時にいささか新鮮味の乏しさを感じもするのだけれど、萌えエロ物件として非常にウェルメイドなできばえといえよう。前作ではすごく好みなルックスなのにドS全開なヒロインがいたりと私的大地雷があって減点したりもしたのだが今回はそんなこともなく心地よくちんこをしごけたのもプラス要素。自分としては間違いなくこちらの路線の方がうれしいので今後も同様の趣向でお願いしたく。収録作のなかでは、卒業の思い出作りにカップルが教室で大胆露出えっちの「はるの記念日」と、遠距離恋愛中の幼なじみ彼女とのたまの逢瀬で濃厚ファック「ひたむきレンアイ」でマイサンを大いに使役。

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