2015-07-25

本年度の生活綴方運動。

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-にの子「キムスメインモラル」ワニマガジン社 ISBN:9784862693754
話○-△ 抜○ 消小-中 総合○

ふとしたことで知り合ったギャルっ娘に通い妻状態で甲斐甲斐しく尽くされて本編&フルカラー続編&朝昼晩イチャイチャ描きおろし+暖かく居心地のいい寄宿先でヒロインに毎晩忍び寄るイタズラな性戯の正体は……本編&描きおろしプロローグ+独立短編9本。おそろしくキャッチーな筆致でつむがれるキュートガールズ連中のドスケベな痴態を問答無用マシンガン連射でお送りする作者これが記念すべき商業エロ初単行本だ。
いくつかあるワニマガの雑誌ラインのなかで自分的に唯一あまりチェックが及んでいないのが「COMIC失楽天」。なのでそちらをホームグラウンドとして活躍するこの人のこともじつはまったく予備知識ゼロだったりする。しかしながら各種宣伝でむやみに華のある表紙絵やらサンプルやらが続々出てきたので当初予定になかったけれど衝動的に購入してしまった。そんなわけでこの作家がじつはエロゲー原画や同人誌などですでに大活躍の大御所クラスだと知ったのはついさっきググってのことゆえ、ファンの方にとっては周知の事実をこのあとさも新発見のように記述する俺のマヌケな行状をどうかお許しください。
その華麗な経歴が物語るとおりの売れ線まっしぐらなアニメ/ゲーム系の絵柄がなんと言ってもにの子のリーサル・ウェポン。すっきりムダのない描線でつむがれつつも昨今のエロ漫画に不可欠である緻密なトーンワークによって淫靡に彩られたそれはすさまじく扇情的。どちらかというと快楽天系列よりは同じ社内でもコミックゼロスの方が似合いそうな雰囲気ではあるものの、いますぐにでもラノベの挿絵をやったりセル画に乗っかって全国放送されてもおかしくないほどの訴求力だ。執筆時期は2013-15年と直近のものばかりゆえ絵ヅラの新旧差もほとんどなくジャケ買いも安心。なお内容チェック用に出版社サイドでコミックス情報を用意してあるので、未知の方はそちらを確認してからの購入を推奨。
本作登場の女性陣は年のころハイティーン~20代前半あたりのゴールデンエイジ。おおむね童顔巨乳のキュートなアトモスフィアを共通してまとわせつつも髪型や性格描写で細かく差別化を図り、清楚だったりギャルギャルしかったり、はたまた純真なのからクソビッチまで豊富なヴァリエイションを作り出すあたりはさすが現役エロゲンガーといったところか。初期作ではかなりアダルト方向に振ったヒロインも出してはいるのだけれど、やはり年齢の上下を問わず明確にカワイイ系の造形をした方がこの作家の長所がよりよく発揮される気がする。瞳パッチリお胸ドドーン股間はぷっくりのえっちぃ女子どもが黙っててもドカドカ大量供給されるのだから読者の暴れん棒ももう収まりつきませんよ!
コンビニ売り誌掲載の作品たちなので展開されるストーリーはタナボタセックスだったり相思相愛ファックだったり基本和姦シバリの穏健合意エロ主体。ただワニ各誌中では比較的ダークものにも寛容な失楽天ゆえビッチ乱交やヒロイン堕ちものなどいくらかヤバめのお話も含有されているので激甘イチャラヴのみ摂取したい方は要注意。個人的にはこのくらいのスパイスならむしろ趣向も広がって美味しく読めるので文句はないのだけれど。それよりも快楽天系列の悪癖で1本あたり16-20ページとものによっては構成がかなりタイトでお話運びが汲々とすることの方がよろしくない。おおむねワン・アイディアを手際よく発展させたウェルメイドな物語中心ながら、ときおり「もう少しだけページ数があれば……」というネタが見受けられるのでこのへんは改善を希望する。
あまり余裕のない分量のなかでもエロシーンにはしっかりスペースが割かれ股間の摩擦運動を効率よく支援。若い娘特有のピチピチボディ(死語)が激しく揺れ動きちんこまんこの真剣勝負を的確にピックアップしながらとびきりのイキ顔さらし絶頂するヒロインの艶姿を詳細中継する。シズル感あふれる性器描写に煽情的な女の子の表情、汗だく汁だくの交合シーンという具合に各種エロ演出をもれなく網羅したスキのない濡れ場だ。一方でアヘ顔にしろ液汁にしろやりすぎて読者が引いてしまうその寸前でピタッと筆を止める完璧なコントロールぶりはおそらくゲームや薄い本での豊富な経験の蓄積のたまもの。
清楚な出で立ちの萌えっ娘どももちんこを前にしてたちまち発情しほおを上気させながら男の股間にしゃぶりつく。豊かな胸の谷間にシャフトを固定しつつ絶妙な舌技を駆使してたちどころに第1ちんこ汁を搾取だ。休むいとまもなくこんどはヒロインみずからぷっくりまんこを押し開きゆっくりと腰を沈めて粘膜どうしをハードにこすり合わせる。はしたなく膣内を収縮させ瞳にハートマークを浮かべてアンアンよがり狂う彼女の痴態に前立腺は刺戟されっぱなし。呼吸を荒げハートマークを連射しながら執拗に膣内射精を懇願するおにゃのこのリクエストどおりに、行為の締めくくりは淫乱まんこの最深部へたっぷりと白濁液をリリースだ。
作画/作劇とものっけからきわめて完成度の高い新人離れしたデビュー単行本(まあ商業では駆け出しでも実質ヴェテランのようなものではあるけど)。きわ立って人目を惹くヴィジュアルに抑制の利いたストーリーテリングはエロ漫画編集者ならば誰しもが抱えこみたい人材だろう。こういうタイプの作家は気がついたら一般へ引き抜かれたりしているので油断ならないが、とりあえずしばらくの間はガッツリ抜ける作品でぼくらを楽しませてもらいたいもの。このたび収録の作品では、著者いわく一番人気だったという、ぶっきらぼう純情JKの献身的な愛情にキュンキュンさせられっぱなしのイチャイチャ連作「通いギャル」/「尽くしギャル」/「休みギャル」がやはり自分としても白眉。

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