話○ 抜△ 消大 総合△
純真だったりしたたかだったり一途だったりあまのじゃくだったりさまざまな顔を見せる女たちはステディな男子の前でだけその妖艶な本性をさらけ出し短編全10本。マークなし。繊細なタッチで描かれるツヤツヤヘアの淑女連中がふだんの清楚な姿からは想像もつかないイキ顔見せつけ絶頂のワンダフルな光景をもれなくお届けの作者最新刊はトータル13冊めにして本レーベルからの第5弾コミックスだ。なおどういうわけか某密林ではkindle版のみの登録で書籍のそれは欠落しているので、ISBNのリンク先は直接版元の情報ページへ。
この人のデビューはすでに前世紀のことでもはや作家歴十数年になろうという大ヴェテランだが、いまだにみずみずしく清潔感あふれる筆致はそのまま。とはいえ活動の主戦場を慎太郎シール誌へ移してからは雑誌でお目にかかる機会が激減しさびしく思っているのだけれど、こうしてコンスタントに新作単行本リリースの報を目にすることができるのはありがたいこと。
前作「シンメトリカル パラドックス」からおよそ1年半のインターヴァルを経て刊行のこちら、おそらく作業自体はすでにディジタル化しているはずだが往年のアナログ塗りに近い雰囲気の表紙イラストに早くも再会気分が盛り上がる。中身を確認すると残念ながら初出の明記がないのだが、竹での既刊4冊同様に「Namaikiッ!」掲載分をスライド収録のはずだ。もう最新型とは言えないながらも線の細い端整な絵柄はもはや一種の工芸品で、昨今流行りの萌え絵とは路線の違うキュート&ビューティフルレディース乱舞がなんとも眼福でよろしい。
ガチ成年誌で活躍していたころから比較的頭身高めのいかにもフェミニンな女性キャラを得意としてきた人だけあって、コンビニ誌移行後も周囲になじむのは早かった。over18シバリの制約などはむしろ利点へ転化して、艶っぽくグラマラスな女子大生だのOLだの人妻だのがよりどりみどり食べ放題。ことにしっとりした出で立ちの黒髪ロング大和撫子を描くと相性抜群で、そんな貞淑な美人たちがやがて恥も外聞もなく乱れまくるのだからたまりませんね!
従来のレヴュウでもなん度か言及してきたように、あまゆみが元来手がけてきたのはもっぱらヒロインが最愛の恋人に緊縛され性具でモリモリ責め立てられてはハードに調教を受け続けいつしか幸せいっぱいにイキ狂う当代唯一無二の「ラヴラヴSM」。しかしながら縛ったり嬲ったりなど厳禁のライトエロ界では最大の武器が封印され、彼は本性を押し殺しオーソドックスなラヴコメを黙々と量産することに。今回も基本的にはその延長線上に位置するのだが、よく読むとずいぶん女子サイドが受け身というか野郎どもが鬼畜テイストというかヒロインにゴリゴリ言葉責めの作品が増えている。このへんもともとの性癖をついに隠しきれなくなってきたようでいいぞもっとやれ。もちろん普遍的なラヴストーリーとしての完成度はあいかわらず高く、そのありようもほのぼのした恋愛模様からいびつでえげつない情欲の隘路まで多様であるので、物語的コクをじっくり堪能したい方にはピッタリの物件。
コンビニ売り基準の濡れ場ゆえ性器修整はかなりキツく、エロ総量もけっして潤沢とは言えないものの、直截的行為がひかえめなぶんは美麗ヒロインの絶品アクメ顔百面相でカヴァー。なにやら突如イジワルになった男子サイドからネチネチ言葉責めされ執拗に敏感な部分を責められるうちいつしか大粒の涙を浮かべほおを真っ赤に染めながら甘ったるい嬌声を発しはじめるのだからたまらない。汗と涙とヨダレまみれでしきりにイクイク連呼しては全身をよじらせこみ上げる快感に耐え続ける彼女の膣内めがけ白濁の奔流をドプドプ注入だ。
連載作品中心の前作から短編オンリーとなって取っつきもよろしく、巨大白抜き消しさえ脳みそから滅却すれば美味しく摂取できる良質のエロコメ。なお1ページだけ乱丁があったとのことで発売後に出版社サイトにおいて謝罪および対策説明(訂正改版は実施しない代わりにWeb上でPDFファイルの提供と希望者へ差し替えページの送付)がなされており、これから購入の方は要チェック(見たところストーリー理解上はほとんど支障ない濡れ場途中経過だったけども)。個人的にはやっぱりガチ成年誌で本格イチャラヴSMをやっていただきたいのが本音だけど末永く業界で独特の存在感をかもし出し続けてもらえれば重畳きわまりない。このたび収録の物件中では、巨乳苦手な彼氏のためにみずからのビッグバストをひた隠しにしていたヒロインがけなげエロい「素敵な巨乳の愛しかた」と、あまゆみ作品では激レアな短髪女子さん(子持ちバツイチ)が大胆不敵に身体を許し乱れまくり「月香夜」がマイフェイヴァリット。
0 件のコメント:
コメントを投稿