2016-04-10

今夜のスライド登板。

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-秋神サトル「みんな牝になる」ティーアイネット ISBN:9784887746046
話○ 抜○ 消小 総合○

はじめてのエンコーで生き別れの父と初体験した黒ギャルJKはすっかりラヴラヴの甘い生活維持のためにもウリを続けて……前中後編&描きおろしショート後日談+人使いの荒い女社長の命令で彼女の娘に無償カテキョ中の主人公は美味しく母娘丼をいただきダブルで種つけ孕ませ連作2本。殺伐としたハードコアセックスが横行するなかでもキャラたちは幸せいっぱいに絶頂の摩訶不思議な物語空間が現出する作者最新刊は当名義での通算6冊めにして別PNを含めたトータル10冊めのコミックスだ。
ティーアイネットの「COMIC夢幻転生」では秋神サトルとして、他社の雑誌媒体では野晒惺としてワイドな活躍を続けるこの人もついに両名義合わせた単行本が2ケタに達しすっかりヴェテランの貫禄。いつもながらに作品産出ペースは速く、秋神名義で去年7月に上梓された前単行本「調教→屈服→肉奴隷」から1年経たずして新作刊行の超スピーディなお仕事ぶりは極端に寡作な漫画家も多いこの業界にあっては希有な存在。
前作刊行後から今春までの夢幻転生掲載分を収録のこちら、いくらかクセはあるものの端整な一般青年誌系のタッチは当然のごとくすべて最新型秋神サトル。のっけからドエロいおっぱい女子が景気よくM字開脚で膣口からスペルマダラーリの煽情的すぎるカヴァーイラストのデキもすばらしい。この出版社の常で裏表紙側に中身からいくつかのページを抜粋し載せているので本屋の店頭見本がない場合でも絵柄の確認は容易だが、当レーベルからいっしょに発売された高城ごーやと同様に版元サイトの著者別ページから詳細な内容サンプル閲覧が可能なのでそちらも参照のこと。
本作を構成するのはそれぞれ長編相当のヴォリュームを持つ2つの連作シリーズ。まず冒頭から3話構成で展開されるのが黒ギャルやってるくせに妙に素直で人を疑うことを知らない超イイ娘・千苅霧子(せんがりきりこ)ちゃんが援交に純愛に大活躍の「初めてのエンジョの相手は」。遊んでいる風でいてじつはヴァージンの霧子は生活費を稼ぐ必要に迫られ親友・陽菜(はるな)の仲介で冴えないおっさんとホテルへしけ込んだところ、財布のなかの写真や交わした会話からそれが両親の離婚により幼いころ別居した父と判明。当初とまどうも優しく処女喪失へと導かれ幾度となく絶頂させられて血縁の禁忌などものともせずラヴラヴ全開ってな寸法だ。陽菜のすすめで本番禁止ながらもアナル使用で援交は継続しウリのない日は父のアパートで擬似新婚生活の日常を続けるなか最愛のお父さんとの子供を授かり最後にこれまでのユーザーに感謝のメイドコス臨月まんこ輪姦プレイでエンコー卒業のホンワカした感動ストーリーに読んでるこっちも「えがったのう……」と涙ホロリですよ。なお善人ばかりの本作世界で唯一守銭奴ぶりを全開の陽菜ちゃんには因果応報の結末が待っているので勧善懲悪の大原則はキッチリ守られ読者もスッキリ。
単行本中盤以降に収録の2本連作「母娘喧嘩に挟まれた俺は」/「発情派は娘に迫られた俺は」の方は、やり手の学習塾社長・鮎返青江(あゆかえりあおえ)の命令で本来無関係なはずの彼女の娘・智香(ちか)の家庭教師をタダ働きでやっている塾講師バイト・戸保木轟(へぼのきとどろき)が遭遇するタナボタ親子丼。轟は母に不満を持つ智香と共謀し青江のすました仮面を剥いで彼女の秘められた欲望を引き出すことに成功する。以後はあらゆる場所で交合を命じサカリまくる青江と自宅へ侵入しセックスをおねだりする智香に代わる代わるナマで中田氏三昧でちんこは休むヒマなしの日々は続くよ……という具合。結局2人とも孕ませたのちは喧噪を避けノンビリ田舎住まいで腹ボテ母娘丼を堪能のハッピーエンドでこちらも全員幸せいっぱいだ。
2つの物語どちらもエロシーンはときにサディスティックな行為混じりの激しく濃厚なもの。行われているプレイそのものは間違いなく凌辱調教系なのにお話のトーンはラヴラヴ和姦という奇妙なミスマッチはここ数年の秋神サトル/野晒惺作品に共通のテイストで、前述のハートウォームな展開とは裏腹に女体をことのほか乱雑に扱い言葉責めやスパンキング等でいたぶりながら遠慮会釈なくビッチまんこにエンドレス膣内射精のストロングセックス絨毯爆撃がどこまでも続く。愛ある調教を受け続けすっかり気持ちよくさせられた彼女たちが最後たっぷりとザーメンをぶちまけられトロトロのアヘ顔を見せつけ昇りつめてゆくさまがなんとも煽情的でたまらない。ほどなく受胎しすっかりラージPONPONになったのちも問答無用で中田氏しまくり出産直前までヒロインの子宮は白濁まみれ。
当初はオーソドックスな凌辱系と見えたこの作家がいつの間にか名状しがたい独特の作風を開拓し不思議な味わいのお話をモリモリ生み出しているのを目にして初期から読んできた自分としてはいろいろ感慨深い。キャラクター造形や舞台設定がまいどやたらとアクが強いので一見さんにその魅力を説明するのが難しいのだけれど、機会があればぜひこのハードコア調教イチャラヴの真髄を堪能していただきたいもの。今回収録の2シリーズのうちでは断然「初めてのエンジョの相手は」の方が好みで(秋神サトルならではのヘンテコリンなノリもこちらがより強烈)、三白眼ガングロだらしなファッションの霧子ちゃんがまったく人を疑いもせず親友の言うがままにエンコーする光景が悲惨にも陰鬱にも見えず、むしろ霧子ちゃんが実父と改めて幸福をつかみお客たちにも温かく見守られながら新生活をスタートのハートフルですらある結末へ持ちこむ力業にまたしても感嘆させられた次第。

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