-kiasa「ひなたネトリズム」コアマガジン ISBN:9784864369114
話○ 抜◎-○ 消小 総合○
男2人×女1人のサバサバした友情のその裏でヒロインは引き返せない情欲の隘路へ迷いこみ依存して……連作シリーズ3本&描きおろしインターミッション/完結編+教師夫婦の幸福な生活から逸脱し女生徒との禁じられた肉欲の坩堝へ堕ちてゆき前後編+独立短編3本。おのれの浅ましい行状を自覚しながらも不貞と背徳まみれの甘美な毒におぼれる男と女のセックス曼荼羅を容赦なく白日の下へさらけ出す作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
自分の定期購読誌ではない「コミックホットミルク」は一時期の混乱から立ち直り以前のように実力派作家や力量のある新人をモリモリ起用してかなりいい感じ。そんななかまたしても期待のニューフェイス登場……なのだけどのっけから作画/作劇とも達者すぎるので不審に思いググってみたらすでに同人等で相応のキャリアがある人の様子。ともあれ商業デビューがつい最近なのはたしかなようなのでいちおうルーキー扱いということで。
売れ線的な要素をバランスよく取りこんだキャッチーなアニメ/ゲーム系の絵柄はいちばん古い2013年初出の作品でもほとんど完成形の趣。さすがに最初期のものと描きおろしパートとを直接比較すれば新旧の差異はわかるけれど、技術的には当初からまったく遜色ないと思う。どちらかというと表紙/裏表紙のようなカラー彩色より中身のモノクロ原稿の方が質感もエロさもグッと引き立つタイプなので、内容サンプルが見られる本屋で確認するのをオススメ。そのほか編集部公式ブログの著者関連エントリーおよび作者サイトの発売告知記事で単行本用描きおろしページの概要や各ショップの購入特典が紹介されているので、書店へ急ぐ前にいちどそちらを見ておくと吉。
この滑らかな筆致でものされる女性陣は年のころハイティーン~20代なかばあたりのゴールデンエイジで占められる。JKなのにもう大人顔負けのゴックンボディを誇る一方で職業婦人や人妻でも充分にキュートでありお歳の描き分けはあまり意識されてない感じ。彼女らには年齢を問わず頭身高めでボンキュッボンなえっちぃ肢体が組み合わされたいそう煽情的な出で立ちだ。ぺかぺかの笑顔よりはどこか翳りのある表情が似合う端整な造形はのちほど展開されるダークめの物語にはジャストフィット。
コンテンツ構成は少々複雑なのでまずザックリと解説。冒頭から実質的な表題作である高校生♂2♀1の因縁エロス「陰日向のひなた」/「陰日向のひかげ」がまず配され、そののち卒業後描きおろしエピ「陰びより」、大学生時点の話と思われる「Drive Your Nightmare」、後日談完結編「ひなたの日陰」と時系列に沿ってストーリーは進行するのだけどそれらの執筆順はバラバラ。単行本になった時点でようやく物語の全容が明かされる仕掛けで、こういう凝った構成をいきなりやってのけるあたりタダモノではない。中盤以降はオーソドックスな前後編/読み切り群が並ぶのだが、すべての作品たちで恋人たちに横恋慕だの夫婦に割りこみだの略奪愛的な要素が投下されるのが最大の特徴だ。必然的にNTL/NTRシチュが多用され当初の幸福なカップルは破綻を迎えるか倒錯した関係を受け入れるハメになるので、運命の2人が順調に結ばれ幸せに暮らしました……みたいなピュアラヴのみを摂取したい方は速攻回れ右(まあタイトルや帯で大々的に警告してるので大丈夫だろうけども)。また寝取り側=悪/寝取られ側=善みたく単純な構図ではなく両サイドとも後ろめたい背景を抱えていたり罪を自覚しながらも結局なすすべなく流されたりとままならない人間の業を提示してみせるのもポイントで、おのが理性が警告するのとは裏腹に肉欲に屈服し転落の一途をたどる彼ら彼女らのどうしようもなく救いがたい衆生のありようが生々しく同時にひそやかな共感をも抱かせるのだ。
背徳感と罪悪感をスパイスに濡れ場は熱く烈しく燃え上がる。当初激しく拒絶し嫌悪の表情を見せるヒロインもいつの間にやら禁忌の交わりに没頭しトロトロのアヘ顔さらしながら恥も外聞もなくよがりまくり。とりわけ最初はゴムつきなのに途中で生ハメファックへ移行した途端それまでとは比較にならない快感に脳を灼かれ子宮にたっぷり精液注がれて絶頂する女たちの豹変ぶりがたまらなく淫猥だ。プリプリと生きのいいちんこまんこ描写も抜き度アップに貢献しており自慰表明も大いにはかどること必定。
意に沿わぬ関係を強いられいやいやながら怒張を口に含まされるヒロインも全身をねめ回され敏感な部分を刺戟されるうちいつしか頬を紅潮させ瞳をうるませてすっかり発情モード。屹立したシャフトをゆっくり蜜壷へねじこまれねっとり執拗に内奥を摩擦されてたちまちメスの顔だ。想い人とは別の男根に激しく貫かれては禁断のセックスに身をよじらせ小刻みにハートマークをまき散らす光景にいっそう興奮。まるっきり理性のタガを外し1匹の牝としてこみ上げる快楽に全身を打ち震わせる彼女の膣内めがけて2度3度4度と孕ませ汁の奔流を叩きつけ女体征服ミッション完了だ。
のっけから奪い奪われのハードな恋愛模様と問答無用ガチンコ生ハメ膣内射精フルコースのすばらしきコンビネイションが光る、とてもこれがデビュー作とは思えぬ高水準の精液分泌支援装置。ストーリー上の要請で一部コンドームつきセックスが存在しわずかに私的抜き評価を落としたが、あえてそれを言うのもkiasa謹製のヴィヴィッドな結合断面/膣内射精描写が群を抜いて煽情的すぎるから。今後いろいろ工夫して全編ガッツリ中田氏のえげつない物語を生み出していただければ重畳きわまりない。駆け出しの時点からもう他社掛け持ちもできるくらい量産のきく作家なので次回作は早めにお目にかかれそうだ。ただ見るからに売れそうな絵柄で速攻一般誌へ引き抜かれそうなのが不安材料ではあるけれど。どの女の子でもたいそう愚息を活用させてもらったが、やはりメインコンテンツたる「陰日向」シリーズで全編にわたり君臨するショート巨乳強気っ娘・ひなたさんが当初の屈辱の表情からすっかり随喜の涙を流したっぷり子宮に精液注がれて感極まり絶頂する豹変ぶりで壮絶にヌキヌキ。
ネトラレ→谷崎(&佐藤春夫)→陰影礼賛
返信削除なかなかの展開ですね。
>ジロー様
返信削除やっぱり見抜かれましたかw ベタすぎてすいません。
でもひさしぶりにネタ元とピッタリフィットして、今回は我ながらうまいことやれたなあと思ってます。むろんkiasa先生の作品の力あってのことですけどね。