今宵のピュアゼリー。

-矢野トシノリ「私にマワして・裏回覧板」エンジェル出版 ISBN:9784873067186
話△ 抜○ 消小-中 総合○

黒い回覧板を手にした住人同士でセックスするのがルールのマンションに入居した主人公はいろんなタイプの女性と夢のハメまくり性活表題作長編全10話。日常のタガを外しすっかり快楽に没頭するエロメスどもの痴態を居住人数分たっぷりと堪能の作者最新刊は通算3冊めにして当社物件としての2ndコミックスだ。なお機種依存文字につき代替したが、タイトル中のナカグロは本来ハートマークでございます。
どちらかというと薄い本の方でおもにお世話になっていた作家だけれど、商業活動もぬかりなく展開しており堅実なお仕事ぶり。快調なペースで原稿を生み出し順調にストックもたまったようで、前単行本「ぷにスポくらぶ」の発売から今作リリースまでちょうど1年ほどと比較的短いインターヴァルでの再会となった。
流行最先端という感じではないけれど、バランスよく業界のトレンドを取りこみつつスッキリとまとめ上げた一般青年誌系のタッチは非常に好感度が高い。収録作の初出を見ると前作刊行あたり～直近にかけ「アクションピザッツDX」掲載のものをまとめたようで、作品間の執筆時期がややバラけていた前の本より絵柄の統一感は上。必然的に表紙と中身のギャップもほとんどなく、書店店頭で不見転の衝動買いをしても問題ナッシング。
この軽妙な筆致でものされる女性陣はピザッツ系列のレギュレイションに従いオール成人女性。独身OL/シングルマザー/和服管理人などさまざまな属性附与がなされた彼女たちは巻末およびカヴァー下のキャラクター設定を見るに20代中盤～30代なかばとずいぶんお歳を召しておられるのだが、あまりアダルト感を前面に押し出すタイプのキャラメイクではないので俺のように熟女苦手の人間でも特段の支障なく受容できるのはありがたいところ。またおっぱいサイズは総体として巨乳寄りながらも大小各種取りそろえでさまざまなニーズにお応え。
読み切り作品の集合体だった前単行本と異なり、今回は頭からシッポまでまるまる1本の長尺連載。ただしまったくの新機軸ではなくて、前作収録の短編「裏回覧板マワして・奥さん」の基本設定を踏襲したうえで別の読切「コーチしてください」のヒロインを主演に抜擢の複合型リサイクルとなっている。黒い回覧板を受け渡しした男女が敷地内で1回以上の性的行為を行う(気乗りしなければキスだけで終わりにしてもよい)というマンション独自の規約により、新規入居した主人公・武蔵(むさし)は初日から隣室のOL・若葉みどり(わかばみどり)をはじめ、セックス大好きお姉さん・柳瀬川朱美(やなせがわあけみ)、妖艶な奥さま管理人・寄居みすず(よりいみすず)、爆乳バツイチ眼鏡さん・朝霞美代(あさかみよ)とその妹・美霞(みか)といった個性的なメンツを次々にいただいていくのが物語の基本パターン。もとからの住人である彼女らは当然ルールを了解済みなので回覧板を目にしたとたん性欲全開で主人公のザーメン搾取にいそしみまくりというタナボタエロスの殿堂だ。設定からすれば当然他のオトコ連中とさんざん犯りまくっているであろう彼女たちだけど、作品内では武蔵以外の男性住人がわずかな回想を除き登場しないのでハーレム的な独占欲を存分に満たせる仕組み。なん度もコトに及んだり3Pに突入したり美味しい目に遭いまくりつつもやがてカラダの関係以上のつながりがほしくなりその過程で感情の行き違いが生じたりもするのだが……その決着は実際に単行本を購入して見届けよう!
1話あたり18-20ページのそれほど多くない分量ながら、基本設定を最初に提示してしまっているので以後は各回すみやかに本番突入のスムーズな展開ゆえ濡れ場総量もコンビニ誌初出物件としては充実した部類。プレイ内容はオーソドックスな肉体言語の応酬で奇抜なシチュの投入も特殊器具の活躍もないが、もっちりと柔らかそうな感触のボディをさまざまに変形させいじり倒す交合シーンや熱に浮かされたような赤面顔を多用する矢野トシノリ特有の蠱惑的な表情描写が効果的にぼくらの勃起中枢を励起せしめるのだ。
黒いバインダーを手渡しそれを向こうが受け取れば速攻ファックOKの合図。女子サイドから積極的に股間へしゃぶりついては指や舌先を駆使して第1ちんこ汁を搾取だ。すっかり濡れそぼった蜜壷へ彼女ら自分から手をあてがって暴れん棒を飲みこみただちにハードな摩擦運動を開始。ねっとり唇を吸い合い小刻みに嬌声を発してはこみ上げる快感に全身をよじらせるサマがおそろしく淫猥だ。グチャグチャ下品な音を立てながら粘膜どうしを打ちつけるたびハートマークを乱射し昇りつめてゆくヒロインズのド淫乱まんこの最深部めがけてたっぷりと白くねばつく液体をプレゼント。
さまざまなタイプの女たちが絶品トロ顔見せつけながらイキ狂うナイスな光景をお腹いっぱい摂取して気持ちよく自慰表明の大いに実践的な1冊。同時発売の松波留美もそうだったが結合部アップになると消しの面積が急にデカくなるのはうれしくない点だけど、労せずガチファック突入のすばらしきシステムに拍手喝采。作者的にもこのフォーマットには手応えを感じているようで、早くも設定キャリーオーヴァーな続編の連載スタートが作者サイトで告知されている。これまでのペースを考えると次の単行本刊行もそう遠くないできごとだろうから楽しみだ。登場する女性陣のなかではやはりメインヒロインである若葉さんが存在感といいキュートネスといい出色で、俺も主人公みたく彼女のえっちな子宮へ見境なくドプドプ種つけしたいです。