2017-01-05

本年度の日本海海戦。

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-有賀冬「尻戦略(ケツセンリャク)」ティーアイネット ISBN:9784887746398
話○ 抜○-△ 消小 総合○

痴漢と疑われ相手から償いを求められた主人公は彼女の思わぬ要求にムリヤリ新たな世界を開かされて……表題作長編全5話。むっちりボディが乱舞し大量の液汁が飛び交うなかで男も女も未曾有の快感に打ち震えはしたなく乱れまくる肉欲フルスロットル全開の光景が読者の脳裡に惜しみなく降り注ぐ作者最新単行本は通算9冊めのコミックスだ。
完全実力主義を貫く当社の看板誌「COMIC夢幻転生」にあって、その前身である「COMIC Mujin」時代からずっとレギュラーを張り続け幾歳月、そろそろ中堅からヴェテランと呼ばれはじめてもおかしくないところ。商業エロのみならず薄い本執筆でも精力的に活動するなかでも作品産出ペースはまったく落ちず、前単行本「オナホバイバー」発売から1年経たずに早くもこの新刊リリースである。
よく言えば勢いがありダイナミック、イジワルな表現をするとやや大味な絵柄の執筆陣が多い夢幻転生にあって、この人のキレイに整理された描線でつむがれる端整なタッチはちょっと異色だ。デビュー当初は少々オーセンティックかなと思った筆致もきちんと時代の変遷を反映し適宜アップデイトされていまや古さなど感じない。残念ながら収録作の初出明記はないがおそらく直近の夢幻転生掲載分のはずで表紙と中身は完全コンパチ。むろんTIの常で1話まるごと試し読みつきの作品紹介ページが用意されているので、店頭見本を参照できない環境でも事前チェックは容易だ。
この緻密な作画でもって日本人離れした頭身高めグラマラスガールズ&レディースを大量供給してくれるのがいつもの芸風で、それはもちろん本作でも同様。張りのある描線でもちもち柔和な感触のいかにも女の子らしい曲線美が画面上で披露されるさまに思わずため息。まあ今作についてはそんな彼女らがストーリー上ではずいぶんエグい言動をさらけ出したりするのだけど。
頭からシッポまでの長丁場である本作は、「僕にケツバット」というなにやら不穏な雑誌掲載時のタイトルが象徴するとおりずいぶんと変化球のオハナシ。すなわち、お尻を強調する表題が示すようにアナルはずいぶんとフィーチャーされるのだがその開発対象となるのはなんと男子サイドなのだ。お歳のわりには小柄でいささか気弱なショタ風味の主人公・野代和人(のしろかずひと)はある日満員電車のなかで偶然身体を触れてしまった巨乳メガネっ娘・珠川沙也(たまかわさや)からその代償として尻穴に性具を挿入した姿をさらすことを強要される。それを見て興奮した沙也は彼を逆レイプして性奴隷化するのであった……というのが物語の発端。さらに2人のプレイを目撃し職権濫用で和人をもてあそぶキャリアウーマン風の生活指導員・平岡真紀(ひらおかまき)、彼のアナル開発写真を発見したことから本番へとなだれ込んだ爆乳幼なじみ・泰葉(やすは)が続々と参戦し行為はエスカレートする一方。真紀の自宅へ呼び出されさらなる恥辱を受ける和人を救うべくタッグを組んだ沙也と泰葉が現場に乗りこみ4人でくり広げる愛と復讐のラストエピソードはぜひみなさま自身の目でご確認を。
とまあ波瀾万丈のストーリーがくり広げられるなか濡れ場の方も1話あたり優に40ページを超える大容量を活かし盛りだくさん。前述したように和人への執拗なアナル責めがプレイの中心ではあるものの女性サイドに対してはノーマルなヴァギナへの挿入がメインなので肛門性交に免疫のない諸兄でも安心。まあ最終的には女子3人衆もそろって後ろの穴をこじ開けられるんですが。有賀冬お得意の密でリアルな性器描写はいつもながらに冴えわたり、汗だく汁だくファックの連鎖がじっくりねっとり展開されて読者の自慰表明もはかどりまくること必定。
菊穴にプラグやヴァイブをねじこまれ女の子のように身もだえする主人公に覆い被さり女たちはみずから蜜壷を押し当てて彼の凶悪なディックをゴックン。きつく締まる膣内とみずからの括約筋周辺との両方から強烈な快感を脳みそへ焼きつけられて全身を打ち震わせる彼の熱い白濁を一気に子宮に流しこまれヒロインズも同時に絶頂だ。
主人公が女装で犯されたり大股開きで竿もタマも舐めあげられたりと全編にわたり受け身願望男子垂涎のプレイが続くのでそちらの性癖の方には自信を持ってオススメ。個人的にはその種の行為はさほど得意科目ではないけれど、女子連中が大量の液汁にまみれながらゴリゴリまんこをこじ開けられたっぷり膣内射精されるすばらしきヴィジュアルはたいそう股間を刺戟してくれるのでそれで相殺というところ。従来ものしてきたような骨太の正統派ラヴストーリーから直近2作はニッチな性的嗜好を前面に押し出した特異な物語をくり広げストーリーテラーとしての幅の広さを見せつけてきたが、さて次回作はノーマル路線へ回帰するのかさらなる異端へ踏みこむのか目が離せない。登場ヒロイン3人衆のなかでは、表紙/裏表紙からハブられつつも作中では物語の強力な推進役であり実質的な主演女優とも言えるド変態メガネ女子・沙也が私的イチオシですか喃。

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