2017-07-16

今宵の桃色学園都市宣言。

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-宮原歩「淫形(ドール)の館」ティーアイネット ISBN:9784887746572
話△ 抜○ 消小 総合○

飼い主の希望どおり女性を調教し専用の性玩具へと仕立て上げるスゴ腕主人公のもとへ今日も新たな依頼が……表題作長編4話+独立短編1本。華やかかつ可憐な筆致で描かれる極上ガールズ&レディースがメスの本性を開花させド派手に乱れはしたなくアクメ顔披露のワンダフルな光景を視界360度どこまでもお届けの作者最新刊は抜き物件としての通算16冊めにして6冊めの本格黄色い楕円コミックスだ。
ガチエロ/ライトエロ両方をほぼ同様の比率で執筆する器用な作家で、自分もそれぞれ楽しませてもらっている。ただストロングファック原理主義の当ブログではどうしても前者の紹介に重心が偏って、直近に竹書房から出た続きもの2冊はいずれもスルーしており心苦しい限り。そんなわけで評価の俎上へ載せるのは同じTIよりちょうど1年前に刊行の「彼女たちは暴かれた」以来のこと。
随所にBL/TL的残滓がうかがえつつも男性向けエロへ過不足なく適応したキャッチーな作画が宮原歩最大の魅力。明らかに女性の手になる繊細な筆致から意外にも肉感的でつややかな肢体描写がなされるそのギャップがたまらなくエロティックなのだ。例によって収録作の初出を書いてくれていないが、確認したところ表題作については前作発売後の連載、巻末の短編1本のみ2011年作品とずいぶん年代が開いている。よって作画の新旧差はハッキリわかるが、逆にこの作家の成長ぶりがひと目でわかりよろしいのでは。むろんこの出版社の常で作家別ページより1話まるごと試し読みをはじめ豊富にサンプルが見られるので、まずはそっちを参照すべし。
この端整なタッチでものされる女性陣はいつもだとコンビニ売り中心の他社仕事より平均年齢が下がりハイティーン近辺なのだけど、この連載に関してはもう少しアップして10代ラストから20代アタマといったところ。もっともラストの読み切りで制服JCが投入されており均せば結果的にいつもどおりではある。おっぱいサイズも基本巨乳ながら最後だけ甘食サイズになるので、昨今レアな宮原歩貧乳キャラをおがむ絶好の機会ですよ!
物語は普遍的な兄妹ラヴものであるラストの短編「いもうと恋心」はまず措くとして、タイトル・チューンの長尺連載をメインで紹介。階層格差が進み一部の富裕層以外の女性は売買されるのが常識となった社会で、クライアントの要望どおりに少女らを調教し飼い主の嗜好にピッタリのメス奴隷=「淫形(ドール)」へ作り替えることを生業とするのが主人公・海人(かいと)。その過程では激しいプレイや人格蹂躙もいとわないが、最終的には彼女らを快楽へ順応させむしろ積極的にご奉仕することに悦びを覚えるまでに導く――女を「幸せ」にするのが彼のポリシーなのだ。かくして生意気な没落令嬢はザーメン中毒と化し、ドM少女は元いじめっ子にモノとして扱われ、その辣腕に仕事仲間の女までもが調教志願する始末。そんな海人は仕事のかたわら行方知れずの幼なじみを探し出し、別の調教師のもとで淫形となっていた彼女と再会するのだが……その結末はみなさま自身で読んでのお楽しみ。学園ものの体裁を採りつつほのかにダークな愛欲の隘路を描いた前単行本に引き続き、こちらの長編もどちらかというと翳りを帯びた雰囲気だ。とはいえ女の子はみな幸福そうにイキまくるし極端に凌辱ティックな趣向はないのでこの作家のライトエロを読みつけてきた人でもさほど抵抗なく受容できるだろう。
1本あたり40ページ平均にもなるとてつもないヴォリュームを十全に活かし濡れ場はひたすら豪華絢爛。依頼主のリクエストどおりヒロインの多種多様な性癖を引き出してゆく調教プロセスをじっくり腰を据えて活写だ。宮原歩特有の艶めくボディ描写を引き立てるべくトルソのアップを多用しり性器結合部をさまざまなアングルで映し出すカメラワークが光る。加えてすばらしいのがフィニッシュで必ず膣内射精断面を大ゴマで展開してくれることで、狭隘な子宮の奥底まで白濁のほとばしりが注ぎこまれるその瞬間を逃さず捕らえ、それにシンクロするように女子連中の淫蕩きわまりないアクメ顔を重ね合わせる巧緻なテクニックに読者の股間も屹立しっぱなしですね。
囚われの子羊たる少女たちはこれから待ち受ける運命を予感し屈辱と恐怖に表情を曇らせる。そんな彼女らも言葉巧みに内なる欲望を引き出されさまざまなテクニックでいつの間にか四肢をゆだねてしまいめくるめく快感の渦にみずから没入してゆくこととなるのだ。いつの間にか全身が熱くなり自分から男根を求めるように仕向けられてすっかり発情モード。ずいぶん焦らされ待ちぼうけを食らわされるうちほおは紅潮し秘部を濡らして陥落寸前。いよいよたぎる怒張をねじこまれ激しく腰を使われるころにはもはや仕向けずともちんこに夢中だ。同期するように下腹部をくねらせビッグバストを揺らしながら瞳をうるませ汗と涙とヨダレまみれで日本語にならない咆吼を発し続けるさまはもはや1匹のメスのそれ。淫形の歓びに目覚め四方八方へハートマークをばらまきつつしきりに膣内射精を懇願する彼女のご要望にお応えし、ドスケベまんこのいちばん奥までザーメンの奔流を叩きこみ女体征服ミッションコンプリート。
展開に趣向を凝らしているとはいえ調教完了までの流れは一種のルーティンであり物語的コクはさほどないものの、そのぶんちんこの摩擦運動に全エネルギーを集中できる良質の自慰表明アシストツールだ。また従来お蔵入りしていた初期作品1本が改めて収録されているのもお得で、単行本を買うことの喜びを実感できる1冊といえよう。今回の調教されたガール4人衆のなかでは、主人公の運命の女であり昔日の清楚な姿のまますっかりド淫乱に変貌していた黒髪ショート和装っ娘・小春(こはる)が俺的イチオシ。

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