話△ 抜○ 消小 総合○
他人には隠している秘められた欲望を写し出すカメラを手に入れた主人公は同級生JKや女教師の淫蕩な本性をあばき出しお望みどおりに情欲を満たしてやるが……表題作長編全5話。とびきりキュートな筆致で描かれるガールズ&レディースのすました仮面を引きはがし彼女らがこぞって肉欲全開でだらしなくイキまくる光景をヴィヴィッドにつむぎ出す作者最新刊は通算13冊めにしてガチ成年物件としての第5弾コミックスだ。
コンビニ売り雑誌のライトエロと黄色い楕円指定のガチエロとを両方こなす作家はもはやめずらしくもないけれど、たいていはどちらか片側に活動の比重が傾きがち。そんななか双方ともほぼ等間隔の力の入れようで単行本発売もおおむね交互の理想的な循環を実現させているスゴ腕の作家だ。今回の新刊リリースも竹書房より昨秋に上梓されたマークなし前刊「アイドルの卵は勉強中」から1年経たずのナイスなタイミング。なお当レーベル物件としては去年4月刊行の前々作「少女廻り」以来。
少々古典的ながらも端整な少女漫画系の絵柄は非常にきらびやかで、どちらかというと勢い重視でともすればガサツで粗っぽくも見えがちなTIの執筆陣にあっては異色。だからといって薄味などということはまったくなく、表紙/裏表紙のコッテリした彩色に象徴される濃口の画面処理がモノクロ原稿にもほどこされていてストロング/ヴァイオレンス描写にも難なく対応だ。残念ながら収録作の初出について記載がないがおそらく慣例から見て直近執筆のものばかりのはずで、カヴァーに釣られてのジャケ買いでも裏切られることはないだろう。そのほか版元提供の作者情報ページでたっぷりと内容サンプルが参照できるので、ヤケドしたくない方はまずそちらの確認を。
慎太郎シール誌ではレギュレイションの関係で基本的に大人女性メインで描くがこちらはもう少し下の年齢層でも大丈夫なので、本作も学園舞台の利点を活かした10代女子中心の構成。クラスメイトの現役アイドルやお堅い風紀委員長、同僚の夫とラヴラヴの人妻女教師、献身的なバスケ部マネジ、無口地味っ娘に彼氏持ちギャルなどよりどりみどりだ。一部加わる成年女子を含め頭身こそ高めながらみなさん明確にカワイイ方向に寄せた顔立ちで熟女苦手の自分はこういうの大歓迎であります。一方で首から下の造形はムチムチと弾力ありそうなグラマラス系の体躯がほとんどで、わずかに存在する並乳ちゃんもトルソは起伏に富みメリハリの利いた輪郭の女性らしいふくらみが見てとれて、そんな彼女らを前にすれば野郎どもルパンダイヴ必至。
コンテンツ内容は昨今の当社物件ではめずらしく雑誌連載時と同一タイトル(たいていは極端にドギツいフレーズの入ったいかにもエロまる出しの表題に変えられるのだけど)の長編が頭からシッポまで通しの構成となる。展開としては比較的シンプルで、品行方正成績優秀完璧超人の主人公・一条雅紀(いちじょうまさき)がふとしたことで入手したカメラの力で被写体となった女性の隠された欲望を暴露しては彼女たちの願望どおりの趣向をかなえてやる女体回転寿司のヴァリアント。同じ学園内のできごとなのでヒロインどうしに多少の連関はあるものの、雅紀の幼なじみであり全編にわたって登場するロリロリフェイス小動物系女子・榎本あいり(えのもとあいり)以外はほぼ1回限りの出番で各話独立のオハナシとしても読める。女たちのひそやかな変態セックス願望を主人公が白日の下へさらし昇華してやるという名目でレイプまがいの行為や各種特殊プレイを躊躇なく実行しても合意エロの体裁は遵守されるというエロ漫画的にナイスな進行がすばらしい。もっとも彼の方がしだいに情欲に駆られ日常の真っ当な仮面も剥がれそうになるほどの暴走をしはじめるのだが……その結末は貴方自身の目でぜひご確認を。
不思議なカメラによって隠された欲望を解き放っている最中の姿やかくありたい願望を1枚の写真に浮かび上がらせ、主人公はその通りのプレイをヒロインたちにほどこしてゆく。緊縛露出/ドM被虐/夫以外と不倫/匂いフェチ/性格豹変コスプレH/菊門プレイといった各話ヒロインの内なる願いをその手で実現しいきり立つ怒張でゴリゴリまんこを貫いてはザーメンぶちまけ放題という我々エロな若人の夢をそのまま具現化だ。一部に出番が少なめの娘がいて若干濡れ場総量に格差はあるものの、総体としては1本あたり40ページの膨大な分量を活かしたストロングファックの応酬でぼくらのちんこも大忙し。
一見清楚な/身持ちの堅いヒロインたちへカメラを向け、現像された写真のなかにあるのはそんな彼女らの犯されたい/踏みにじられたい理想の姿。その隠された情欲を満たすべく乱暴に乳房をわしづかみにし濡れそぼつ蜜壷へ無理やりシャフトをねじこんで強姦同然の激しい情交にいそしむ。当初の戸惑いと羞恥の表情はやがて秘密から解放され本当の自分の欲望をさらけ出した喜びのそれへと変貌し、トロトロのアクメ顔さらしつつ下品な淫語をまき散らしてははしたなく腰を振り続けるのだ。幾度となく昇りつめハートマーク連射のヒロインたちのド淫乱まんこめがけ最後にたっぷりと特濃ザーメンをプレゼント。
後半部の展開がやけに駆け足で一部のキャラはおざなりな扱いだし、このオチだと約1名以外は犯られ損のような収束で、正直ストーリー的には感心しない部分もあった。好き放題に周囲の女子へ膣内射精しまくったくせに最後ちゃっかり改心した雅紀くんはその後彼女たちに再度せがまれたり逆脅迫されたりしなかったんですかね。しかしながら清楚でラヴリィなJKたちがムチムチボディを蹂躙されてはたちどころに絶品トロ顔を暴露し恥も外聞もなくイキ狂うギャップは魅力いっぱいでマイサンも無条件降伏。ライトエロ仕事では描けないダーク混じりの本格ガチファックを今後とも大いに期待したい。登場ヒロインズのなかでは、メイン格なのに表紙から裏へ回された悲劇の幼なじみながら物語のなかではちゃんと報われて読んでるこっちもホッと安堵の一途で純真なちんまい系女子・あいりちゃんが最愛でございます。
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