-ドバト「平成JC in 明治夜這い村」ヒット出版社 ISBN:9784894657342
話◎-○ 抜◎-○ 消小 総合○
はるか昔へタイムスリップし帰るすべを失った少女たちは過酷な境遇のなか自分の生きる道を模索して表題作オムニバスシリーズ3本+独立短編4本(うち前単行本/前々単行本収録作後日談各1本)。試練と葛藤を乗り越え覚えたての性愛に打ち震えるティーン女子連中の痴態を鮮烈な筆致でお届けする作者最新刊は通算5冊めにして当版元からの第3弾コミックスだ。
デビュー以来決して多産ではないものの常に心ざわつく独特のテイストの漫画を世に送り出しているこの作家が2010年代エロ漫画屈指の名作たる前単行本「少女とギャングと青い夜」を上梓したのが2013年秋のこと。その後も執筆ペースはゆるやかではあるものの、新作を発表するつど独創的なプロットとあふれ出る情動の洪水に圧倒されっぱなしだった。そしていよいよコミックス化に必要なストックもたまりついに約4年ぶりのニューエスト・モデル登場とあいなった次第。
とくに隠し立てすることもなくSNS等で女性であることを明らかにしている人で、そのキュートネスあふれるふんわりした絵柄はたしかに少女漫画の系譜を感じさせるもの。やや細めの線で注意深くつむがれる端整な筆致は男性向けエロのエッセンスもほどよくミックスされた訴求力の高いタッチだ。このたびの収録作たちは2012-17年にかけての総合エロ漫画誌「COMIC阿呍」掲載分と執筆時期にけっこう幅があるものの、若干トーンワークに新旧の差異が見られる程度でベースの絵柄はおおむね固まっており表紙のみ見ての衝動買いでも裏切られるようなことはないはず。昨今の例にもれず出版社公式サイト内のコミックス情報ページで内容見本の閲覧ができるので、ドバト未体験の方はそちらを確認ののち購入可否判断を。
このマーヴェラスなお筆先から生み出されるのは年のころロウ~ミドルティーン近辺の可憐なニンフェットたち。低学年向け少女漫画誌に登場してもおかしくないような、まるっこい瞳にお人形さんみたく滑らかな髪の彼女らはただそこにいるだけでフェミニンな空気をかもし出す。ボディデザインも過剰にセックスアピールをしない華奢な体躯であり、必然的にお胸の起伏も年齢相応のささやかなもの。しかしながら下腹部に付属するぷっくりまんこのみはやけに肉感的かつ艶やかで、全般的には清楚な出で立ちなのにその部分だけがまるで独立した生きもののように男の下衆な視線を惹きつけひそかに蜜を帯びるさまが扇情的でたまらない。
ドバト漫画のもっともエッセンシャルな部分はその作劇に現れる。とりわけ今回メインの冒頭オムニバス3部作は、「ヒロインが突如過去の世界へ飛ばされる」という基本プロットのみを共有しつつ三者三様異なる愛と性のありようをヴィヴィッドにつむぎ出し壮観だ。先に同人誌で発表された1作め「平成JC in 明治夜這い村」は、文明開化の音もいまだ届かぬ明治の田舎を舞台に、因習の渦へ否応なく巻きこまれながらもせめて自分の意志を貫くべく苦闘する少女の姿を活写する。2本め以降は雑誌初出となり、徳川時代へタイムスリップしいつの間にか花街に身をやつしたヒロインが帰宅の望みを抱きつつ花魁としての暮らしのなかに生きる意味を見いだす「平成JC in お江戸遊郭」、そして1980年代の日本をロリコン写真集のモデルとして逍遥する平成っ娘がやがて白日のもと行状をさらされるかも知れない恐怖におびえながらも生活のため次のステップへ足を踏み入れる「平成JC in 昭和ロリータポルノ」と、続けざま緻密な時代考証をバックに従えつつ気丈な少女たちの揺れる心情を印象的な科白まわしと細かな表情変化とで刻々と描写。いずれのお話でもヒロインは過酷な境遇へと追いこまれときに絶望しながらも、やがてゆっくりと身を起こしカッとこちらを見据えながらファイティングポーズを取りクソッタレな状況に堂々と抵抗してみせる、そんな彼女らの雄姿が我々の心に深い感銘をもたらす。ノン・シリーズの短編群も規模こそささやかながら少女たちの純朴なラヴ模様を相方たる男子たちとの甘やかなダイアローグとともに詳細中継だ。
かくも豊穣な物語世界のなかあるものはささやかな希望にすがり、またあるものは絶望の淵で震えながらその小さく細い身体をみずから男たちの下卑た欲情のいけにえとして差し出す。蝶よ花よと育てられた蕾からすでに百戦錬磨のビッチちゃんまで性的キャリアはさまざまながら、本番突入すればそろって愛らしい笑顔を一人前のメスの貌へと変え狭隘な膣内をゴリゴリ剛直で貫かれながらひとしきり絶頂するのだ。昔の作品ではストーリー主導で濡れ場はやや迫力不足な印象だったのだけど、前作あたりから目に見えて描写がパワフルになりエロ演出もやり過ぎない範囲ながらふんだんに盛りこまれて読者のちんこも大忙し。
昔もいまも少女のちんまい肢体は格好の欲望の対象。制服の下に息づく体温高めのトルソを白日のもとへさらけ出されいちばん敏感な部分を執拗に刺戟されて否応なしにトロけ顔を披露だ。軽々とお尻を抱えられ勢いよく淫裂を男根でこじ開けられて執拗なまでの摩擦運動がスタート。蠕動が刻まれるたびほおを紅潮させ涙で顔をグシャグシャにしながら目もくらむ快感に細い四肢をよじらせるさまがおそろしく淫猥だ。幾度となく精を注がれその都度絶頂するヒロインの体力も尽き果てようとするさなか、特濃ザーメンの奔流を子宮の許容量いっぱいに叩きつけられたその刹那日本語にならない咆吼を発し昇天。
極上のロード・ムーヴィさながらに運命の2人の逃避行をつづってみせた前作から、お話ごとに趣向を変えながらも1人過酷な境遇に立ち向かう少女たちの孤独な戦いをセンティメンタルかつ力強く語ってゆくこの作品集へと、ドバト特有の骨太なストーリーテリングがまたしても炸裂。むろんヒロインズの極上イキ顔百面相&すべすべまんこに中田氏三昧のマーヴェラスな濡れ場は抜きツールとしても万全な仕事ぶりだ。昨今すっかりおっぱい星人な自分もこの人の描くちっぱい少女のド派手なイキっぷりには大いに精巣のストックを費消させられ満足ですよ。後半部の掌編たちもそれぞれ印象的なラヴ・アフェアながら今回はやはり冒頭3部作が圧倒的な存在感で、なかでも個人的には先に薄い本でガッツリパンチを食らわされた冒頭表題作が、その壮絶なJCガチハメ膣内射精連荘と諦念にとらわれつつも一抹の希望を見いだしポジティヴに締めくくる印象的な結末とでお気に入り(ラス前のページ加筆もナイス!)。
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