2017-12-25

今夜のサヨナラ会見。

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-上田リエコ「童貞キラーな妹」ジーオーティー ISBN:9784814800650
話○ 抜◎-○ 消小 総合○

長身グラマラス運動神経抜群勝ち組ギャルの妹に対し冴えない兄は下克上を図るもあえなく逆襲され童貞を奪われてから前にも増して振り回されっぱなし中編4話&描きおろしフルカラーショートプロローグ+妹のまんこにメンズヴァージンを捧げオムニバスストーリー5本。萌え萌え甘ラヴの旗手が兄妹エロスを題材に新境地開拓の作者最新刊は通算3冊めにして当レーベルからの第2弾コミックスだ。
かつての我が定期購読誌であるところの「コミックポプリクラブ」(マックス刊)は先日惜しくもお亡くなりになってしまったのだが、そこで活躍していた作家たちはそのDNAを保持したままさまざまな媒体で活躍している。同誌やその増刊「コミックPフラート」を拠点にしていたこの人も現在は会社を移りおもにweb配信誌「コミックグレープ」で引き続きモリモリ執筆中だ。そんなわけで前単行本「あまいしまい」から2年少々のそうスロウペースでもない間隔でこの新刊がリリースされまずは善哉。
キュートネス炸裂の絵柄を武器にする女性作家ばかりを取りそろえていた旧ポプリ/Pフラ勢のなかでもひときわ萌えど真ん中の絵柄がいまも昔も上田リエコ最大の特徴。まるでシフォンケーキのごとく滑らかかつふんわり感の先立つタッチは男子たちには出せない味わいだ。初出媒体がバラけていた前作に対しこちらは直近2年以内のグレープ掲載分でまとまっており作画の統一感もピカイチ。以前にも増して女の子の表情が豊かになったことでキャラたちの心象描写の幅も広がり造形としては本作で完成の域といえよう。残念ながら版元サイト内の単行本情報ではまだサンプル画像がupされていないがいずれ提供されると思われるので、そうなれば書店で見本を閲覧できない環境の方も購入可否検討の資料が得られるはず。
自分もそうだが以前から上田リエコ作品を読みつけていたファンは今作のカヴァーを手にしていくばくかの違和感を覚えるに違いない。というのも従来この人がほとんど手がけることのなかった褐色パツキンのギャルギャルしい女子が裏も表でも前面に押し出されているのだ。そこはド直球の萌えエロ漫画家ゆえキャラメイクはあくまで可愛らしくビッチ感は希薄なものの正直驚きは隠せない。もっとも本の中身は決して彼女らがマジョリティというわけではなくこれまでどおりの乙女ティックな萌え萌えティーンズが主流派なのでご安心を。いつものようにおっきな瞳のあどけないフェイスでいながら首から下には景気よく大ぶりの双丘が盛られたみんな大好き童顔巨乳ヒロインが雨あられと投下されまさに夢心地。
すべての作品で冒頭にコミックス表題である「童貞キラーな妹」のヘッダが銘打たれ、そののち各話ごとに固有のタイトルが付与された一種の連作形式となっているのが目新しいところ。内容としては表紙にも登場の黒ギャルJK妹が草食チェリーボーイの兄を身体で支配する「黒ギャル巨乳な妹に仕返しセックス」が唯一の続きものとして中盤まで、それ以降は兄妹ネタという部分のみが共通な単発のお話で各回ヒロイン交代という2部構成となっている。少女漫画の世界からそのまま飛び出てきたみたく無垢な乙女たちとの純愛エロスを中心に描いてきたこの作家としては非常にめずらしい冒頭作は巻末著者あとがきを読むとやはり他者からのサジェスチョンによるものとのこと。完全に兄貴を尻に敷き奔放に精をしぼり取る光景にビックリはするけれど、よく読めばこの作品もまた上田リエコお得意の相思相愛甘エロ満漢全席が少しだけよじくれた一種のヴァリアントと気づくはず。そうしてみれば当初不遜にしか思えなかったその言動も兄が好きすぎるがゆえの暴走とわかり、中途で彼女が見せる独占欲だの嫉妬心だのに思わずニンマリですよ。そしてもちろん従来パターンのイチャラヴが並ぶ後半部オムニバスでもって妹ちゃん'sの少々エキセントリックな行状にあんちゃん往生しまくりのドタバタ模様を大量摂取し続けるうちニヤニヤも止まらなくなること請け合いだ。
1本あたり20-24ページの平均的な分量で極度に抜きオリエンテッドではない作風ゆえエロシーン密度は業界平均水準といったところだが、濡れ場演出の細かい部分が少しずつパワーアップしていて結果的に実用度がずいぶん底上げされている。やってることはオーソドックスな肉体言語の応酬ながら、ねっとり濃厚なフェラ描写や敏感な部分を執拗に舐めまわすシーンなど舌先活用プレイが飛躍的にエロくなり、絶頂時のめくるめくイキ顔百面相がそこに加わって、従前よりナイスだったやけにリアルなちんこまんこ結合断面の応酬を強力に下支え。兄貴ちんこをいとおしげにくわえこみズボズボ内奥を貫かれてはハート目アクメの彼女らの痴態がまことに辛抱たまらぬできばえでございます。
一見つれなかったり当初からベタ惚れだったり妹たちの態度は多種多様だけど、いざベッドインすればたちまちお兄ちゃん全力LOVEでエルダーブラザーちんこにかぶりつき。怒濤のごとく口腔を駆使してただちに先走り汁を確保したのちも休憩など許さず自分からシャフトにまたがり性器どうしの天下一武道会をスタート。膣内深く肉棒をねじこまれるたびはしたなく愛液まき散らしながら法悦の態でアンアン連呼の彼女らの艶姿にいっそう興奮。全身汗みずくになりながらタイトに抱きつき淫語マシンガン連射で昇りつめてゆくヒロインズのヤンガーシスターまんこめがけ特濃ザーメンの奔流をお見舞いだ。
申しわけなくも自分はグレープを購読していないのでいきなりの作風転換にビビったのだけど、精読してみれば結局のところこれもまた上田リエコ印のスウィートなイチャラヴにほかならないのだと諒解。鬱度0%のハッピー和姦のみを美味しくいただける萌えエロの模範解答を前に笑みが止まらぬこと必定だ。一部のゴムつきファックや外出しフィニッシュのお話で若干萎えたとはいえ、個人的にこの作家の送り出した単行本のなかでもっとも股間に響いた1冊でもある。なお作品評価とはまるで別の話だが、上田リエコ恒例の登場キャラ日ハム選手名ネタは今回一部他ティームも混ざっていて、カヴァー下の紹介と併せ自分がわかった範囲内で男女問わず出てきた順に並べると/鵜久森/西田(以上S)/高梨/松本/井口/近藤/マイケル/中嶋/有原/市川という具合(ちと自信ないのもありますが……)。道民野球ヲタとしては今後も全作品どこかに日ハムはじめ野球選手名をぶちこんでもらいニヤリとさせてほしいものだ。このたび収録のお話たちのなかでは、兄がラヴホに興味津々な妹ちゃんのご要望にお応えしともに潜入調査を敢行するうちメイドコスの彼女と初体験&お風呂で延長戦の「メイドで処女な巨乳妹がラブホで兄を誘惑しちゃう編」と、ハタチにもなって引きこもりDTの兄を妹がその体躯で大人の階段を登らせて「巨乳ギャルな妹にテストされちゃうお兄ちゃん編」がことのほかお気に入り。

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