2018-07-17

今夜の腸内フローラ。

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-ビフィダス「イビツな愛の巣」エンジェル出版 ISBN:9784873068152
話◎-○ 抜○ 消小 総合○

主人公が小さなころから遊んでもらっていた叔母はいま一人の男として彼を受け入れ本編&フルカラー後日談+独立短編8本&1ページ後日談×4本分+巻頭イラストギャラリー。2度と引き返せない欲望の隘路へと自分から足を踏み入れてゆく女たちが理性のタガを解き放ち刹那的な快楽に身をゆだねながら大量の白濁を注ぎこまれイキ狂うさまをじっくりねっとりお届けの作者最新刊は通算2冊めのコミックスだ。
事前のインフォメイションもろくにないままおもにネット上の評判だけで手出ししてみたこの人のデビュー単行本「キミを誘う疼き穴」のケタ外れな熱量を持つ作画/作劇が我が脳髄へ強烈なインパクトを残したのが2017年がはじまってまもなくのこと。すっかりその唯一無二のテイストのとりことなり以後は優先的にその足跡を追いかけるように。そんな俊英がおよそ1年半ぶりに送り出すセカンドエディションとなればむろん問答無用のデフォ買いですよ。
昨今のオタ業界の潮流からはむしろ逆行するかのような昭和テイストのタッチはしかしながら端整かつ流麗でありけっして古さなどはない。さっそく収録作の初出を確認するとすべて前単行本発売後に当版元の看板誌「エンジェル倶楽部」で描かれたものと直近原稿ばかりゆえ表紙と中身の絵柄は完全コンパチだ。ここにカラー/白黒とも豊富な描きおろしパートを加えてたいへんな作業量だったとのこと。なお昨今はどこの出版社でも用意している新刊情報のほか、本書については著者公式ブログ内の異様に浩瀚な発売告知記事でサンプル画像から作品解説まで詳細に確認できるので、コミックス本編だけでなくそちらもぜひチェックすべし。
前作に引き続きヒロインたちはハイティーン制服女子からアラフォー子持ち人妻まで多種多様。もとより頭身高めで瞳も小さめに描く大人びた造形をする人ゆえ萌えっ娘スキー向きではないけれど、それを踏まえたうえでルックスもその内面的成熟度もしっかり年齢相応に描き分けられているのがこの作家の引き出しの多さを物語っているのだ。お歳を問わず体躯の方は明確に巨乳寄りで、それもちちしりのみならずすべてが大ぶりなアマゾネス風味のボディデザインは対比される男性キャラの方が見劣りするくらい。
ビフィダス漫画ならではの個性がもっとも発揮されるのはそのストーリー構築において。前作でいくつか含有されていた複数姦ものはなくなりすべて1on1のタイマンエロスとなるこちら、凌辱調教当たり前なエンクラの誌風からすると外見的にはずいぶん穏健な合意エロばかりなのだけど、彼氏彼女だの夫婦だのが甘やかに愛を交わすみたく普遍的な和姦など存在せずそのありようはどれもひと筋縄でいかないもの。ことに今回は兄妹/姉弟にはじまり親子に親族や婚姻による義理の関係など血縁がらみのカップリングが圧倒的に多く背徳感マシマシ。兄貴の嫁に実の母親、男女の双子、あこがれの叔母……本来は結ばれちゃいけない2人が運命のいたずらで身体を重ねやがて抜き差しならぬ畜生道へと堕ちてゆくアモラルな情欲の末路をさまざまなパターンで描き出すのだ。明朗快活さわやかな愛情からどんより重苦しい雰囲気のなかヒリつくような感情のやりとりをつむぎ出すものまで巧みに物語をドライヴすれど結局のところそれらはイレギュラーな男女関係。したがって真に想い合う者どうしがいままさに心身とも結ばれ幸福の絶頂であろうとも、多くのお話においてビフィダスの冷徹な筆は彼ら彼女らのどうあっても世間には祝福されない歪んだ愛の構図を浮き彫りにし、またそう遠くない将来にやって来るだろうカタストロフを読者にもうっすら意識させながら最終ページを締めくくる。
1本あたり20-24ページほどの平均的な容量ながら、ダイナミックに体躯を躍動させ狂おしいほどに愉悦で表情を歪ませる女子連中のド派手な痴態を効果的にくり出す濡れ場は実用性抜群。前作と比較し腹パンやチョーキングなどの飛び道具こそ影をひそめたが、行為にすっかり没入し理性の枷を解き放って肉食獣さながらに咆吼するヒロインズの派手派手しい豹変ぶりが引き続き読み手の勃起中枢を壮絶なまでに励起せしめるのだ。とりわけ中田氏大好きっ漢の自分としては男根挿入以降のシーンにたっぷりと尺を割きかつ膣内射精複数ラウンド制の作品が圧倒的に多いのがなによりうれしく、幾度となく子袋の奥で精液を受け止めその都度露骨にメスの顔さらし絶頂する彼女らの艶姿でオタマジャクシを放出しまくり。
社会規範からの逸脱を承知しながら禁断の恋に落ちてゆく2人はやがて覚悟を決めモラルに背を向けてもはや隠せないお互いの気持ちを確認する。豊満な肢体をみずから押し開き両手を広げる彼女へダイヴイン。執拗にメスの部分を愛撫され秘部をしとどに濡らすうち菩薩さながらのおだやかな笑顔はたちまち淫蕩きわまりないサキュバスのごときそれへと変貌してゆくのだ。すっかり準備万端の蜜壷へたぎる怒張をねじこみ激しく内奥をかき混ぜるとたちまち周囲にはけたたましい嬌声が響きわたり四方八方へ体液が飛び散って壮観。許されざる行為にいそしむ密やかな快感に身をよじらせ下品なイキ顔さらけ出しつつ昇りつめてゆくヒロインのドスケベまんこめがけ2度3度4度と受胎確実の特濃ザーメンを叩きつけながら涜神めいた性愛の宴はどこまでも続く。
禁じられた関係ゆえいっそう燃えあがるセックス曼荼羅を卓越した作画/作劇のもとくり広げる充実の第2作。じつを言うと絵柄そのものはオタ絵バリバリ童顔巨乳大好きっ漢たる自分の嗜好からはやや乖離しているものの(作者さますいません)、そんな偏見などたやすくねじ伏せ作品世界に没入せざるを得なくするビフィダスマジックには無条件降伏ですよ。あとエロ漫画評価ブログゆえファック描写ばかり述べてきたけれど、この作家はそこへ至るまでの細やかな2人の関係の積み重ねを叙情あふれる筆致でつむいでゆく日常パートのお話運びおよびその際の登場人物の細やかな感情の起伏の表現が絶品なのだ(たとえば、世間知らずの姉がヒドい目に遭い涙ながらに歯を磨く「だらしない姉は好きですか」5ページ目のコマの迫力とその後の余韻ときたら!)。今後の漫画家生活をどういう方向で展開してゆくつもりなのかはわからないけれど、人生の機敏を印象的にえぐり出すこの巧緻な表現力さえあればどんなジャンルへ行っても大丈夫だろう。このたび収録のお話たちのなかでは、明朗快活長身褐色JKがいつの間にか陰キャいとこの手でメスにされ孕まされるまで膣内射精され放題の「あとのまつり」と、ヤリマンギャル妹&冴えないメガネ童貞兄の甘く激しい純愛模様「メグはイモウト」の10代ヒロイン登場&本作中ではわりかしハッピー志向の2本でおもにマイサンを酷使。

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