-しのざき嶺「JK改造計画」リイド社 ISBN:9784845853946
話○ 抜○ 消小 総合○
コミュ障ぎみの地味メガネ女子は知らぬ間に催眠調教を受けグロテスクな肉便器へと造り替えられて表題作長編10話+独立短編2本。肉体も精神も完膚なきまでに支配されちんこなしでは生きられない一人前のセックスマシーンへと仕立てあげられる一部始終を活写の作者最新刊は2018年に入っての初コミックスだ。
自分が物心ついたときにはすでに業界でも大御所扱いだった生ける伝説級の作家で、もはやコミックス刊行数も正確な数字がわからないくらい。しかしながら最近はヒロインの高年齢化&趣向の特殊化が進みだいぶご無沙汰になってしまっていた。当ブログで最後に言及したのが2006年刊行の「図書室の秘密」(ジェーシー出版刊)だから、この新刊はじつに12年ぶりのしのざき嶺作品レヴュウとなる計算。
しのざき嶺=猟奇フリーク乱れ撃ちというイメージがすっかり染みついていたのだけど、今回の表紙はそれを裏切るまことにクリーンな仕上がり。装幀もオサレな感じでマット調の瀟洒な仕上がりがナイスだ。そうは言ってもページを手繰り出てくるのは昔のまんまな古き良き昭和テイストの絵柄で逆に安堵。収録作すべて当社発行の電子配信誌「comicクリベロン」で2016-18年にかけ掲載されたものと直近原稿オンリーゆえ作画の安定感も抜群。書店で現物を参照できない方のために出版社が直々で単行本情報ページを用意しサンプル画像をチェックできるので、購入前に一瞥しておくのをオススメ。
幼女を描いてるのだけは見たことないがそれ以外はなんでも手がける(男の娘でさえも)オールラウンダーなのだけど、今回は単行本タイトルが示唆するとおりのハイティーン制服女子専科。ただし世間一般でいうところの美少女など生来のクセモノたるこの作家がメインに据えるわけはなく、地味だったり異端だったりモブ顔だったりのマイノリティが覇権を握る。ルックスは年相応なのに首から下はオバちゃんさながらのたるんだ体型はしかしながら一部好事家の目をとらえて止まない。
収録コンテンツは大まかに二分され、冒頭からの催眠調教長編およびうしろの読み切り2本から成る。短編の方はこの人には珍しく軽妙なライトエロコメだけれど、表題作はファンの期待を裏切らない一大凌辱絵巻。冴えない内気JKが男性教師2名に治療と称し無意識下で性戯を仕込まれ続け、非催眠状態で処女を奪われたのちはもはや自分から積極的に調教をおねだりするに至る一連のシークエンスをじっくりねっとり描写する。しのざき嶺作品で頻発する取り返しのつかない肉体改造こそないものの、多種多様な性具をゴリゴリ挿入し陰核や肉ヒダを肥大化させられてセックス専用機へと変貌させられてゆく光景を冷徹につむぎ出すさまはさすが大ヴェテランの貫禄だ。
短編2本では1on1および乱交のノーマルエロだけど、表題作はもちろん看板どおりの肉体開発てんこ盛り。1話/1本あたり16ページのかなりコンパクトな分量ながら、導入は最低限に抑え速攻でエロシーンへ突入するのでファックは充実。景気よくまんこおっ広げ多種多様なプレイをくり広げたあげくだらしないアヘ顔連発のヒロインの痴態をたっぷりお届けだ。物語の後半では校外にも足を伸ばし見知らぬ男どもに身体を許したりラブホで両穴ほじくられたりと犯られ放題。セックスの気持ちよさに開眼し性格も改善されて心底幸福そうにイキまくるヒロインの人間的成長ぶりを前に目からもちんこからも涙が止まりませんね!
夢うつつのなか多種多様なプレイを仕込まれすっかり肉体を開発されつくした彼女はやがて自分から変態行為をおねだり。ガバガバにされた蜜壷をさらに押し広げられ男根のみならず腕までねじこまれ未曾有の快感に悶絶だ。全部の穴を貫かれ白目剥いて四方八方へ淫語をまき散らしはしたなく咆吼する浅ましき艶姿はもはや理性を喪失した1匹のケダモノ。いよいよ感極まり全身を痙攣させながら昇りつめてゆく彼女の子袋いっぱいにまたしてもザーメンの奔流をお見舞いだ。
心身とも快楽享受のためだけの道具へと仕立てあげられてゆく壮大なプロセスをカメラ・アイですくい上げてゆくこの作家おなじみの光景を堪能。その一方で原形をとどめないほどの肉体改造や極端にフリーキーな体型など従来は多々見られた凄惨な光景がないぶん、しのざき嶺初心者にとっても取っつきのいい入門編としてもおすすめだ。個人的にも女装少年だのふたなりだの熟女だの苦手分野が今回ないので久しぶりの購入に踏みきれたというのはある。そんなわけでやはり表題作の存在感が圧倒的なものの、タイトルは大仰なくせにこの人にしては信じがたいほどマイルドな学園タイマンエロス短編「不良番長穴殺し」も逆に新鮮な気持ちで読ませてもらったですよ。
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