-ノジ「お兄ちゃんの抱きまくら」ワニマガジン社 ISBN:9784862695949
話△ 抜◎ 消小 総合○
血縁の禁忌そっちのけで妹とガチハメ三昧短編全10本。なつきまくりのからツンツン意地っぱりなのまで多種多様なヤンガーシスターズの近親まんこへ速攻孕ます勢いで大量の白濁を問答無用で連続注入の超絶ストロングファック目白押しな作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
その成立の経緯もあり本家本元「COMIC快楽天」各誌とはやや異なるタイプの作家を発掘してくることがままあるのがワニマガ唯一の書店売り誌「コミックゼロス」。今回評価の俎上に載せるこの人もたぶん快楽天系列では起用されなかったんじゃないかと思わせる独特の味わいだ。その詳細についてはおいおい記すとして、まずは無事単行本刊行へこぎ着けたことに対し祝杯。なお出版社用意のコミックス情報ページおよび著者公式ブログ内の発売告知記事で内容サンプルや一部ショップ購入特典を確認できるので、それらをチェックしたのち本屋へ向かうのをオススメ。
発展途上のおっぱいをまろび出しトロけた顔してこちらを見つめる蠱惑的なおにゃのこがぼくらをお出迎え。中身のモノクロ原稿も表紙に準ずるキュートな絵柄……と言いたいところだが、画力至上主義のワニマガ物件にしてはずいぶん描線が粗っぽく、ときにビックリするほどのデッサン崩れが散見される。このへんは前世紀末からエロ漫画を読みつけており落書きレヴェルの作品も多数見てきた自分としてはこの程度カワイイもんじゃないかと鷹揚になれるのだけど、昨今の異様に高密度かつ一寸たりとも狂いのない作画に慣れた方だと抵抗があるかも知れない。すべて2014-18年にかけてのゼロス掲載分となる収録作の初出と照らし合わせるに執筆時期の新旧とはさほど相関関係がなさそうなので、もしかすると意図してザックリしたタッチを用いひんぱんにデッサンを歪ませているのかも。ただ基本的には愛らしいヴィジュアルであるので、最初驚いても極端な拒否反応は出ないはず。
単行本タイトルが示唆するように登場ヒロインの大多数は実妹であり、思春期まっただなかのミドル~ハイティーンが中心。わずかに存在する赤の他人も年齢レンジは同様であり基本的に青い果実スキー向き物件といえよう。昨今お顔より巨大なおっぱいばかりが目立つワニマガ界隈にあっては小ぶりとはいえ世間的には並~やや巨判定はもらえるであろうたしかな存在感のバストを標準装備。ただこの人最大にして最強のエロパーツ描写はなんと言ってもまんこそれ自体で、お兄ちゃんの精子をしぼり取るのに特化した肉ヒダが緻密に刻まれ子宮はおろか卵巣までが独立した生きもののように蠕動する性器断面描写が非常にたまらんのですよ。
今回くり広げられる物語たちを表面だけとらえれば1on1の甘々和姦にカテゴライズされるのだけど(一部3Pあり)、圧倒的多数が兄妹相姦ということもあり一部不穏な空気も流れるので明朗快活イチャラヴのみを希求する方は要注意。禁忌を犯してまで愛を貫く彼ら彼女らに待ち受けるのは手放しの祝福とは限らず、ときには近い将来のカタストロフを予期させたりもするのだ。とはいえ純粋に兄を慕い1人の男として彼を愛する妹たちのけなげな姿を目の当たりにすれば読み手のほおもゆるまざるを得ないところ。幾人かは最初お兄ちゃんにつれなくするものの、結局のところ最後は誰よりも激しくスキスキ連呼で幸せいっぱいに結ばれるって寸法ですね。
ノジという作家をなによりも強烈に印象づけるのがそのハイエナジー&ハイカロリーな濡れ場。1本あたり20ページ内外のたいしたことない容量でいながらエロシーン支配率はやたらと高く充実。やってることはひたすら妹まんこに膣内射精し続けるシンプルな肉体言語の応酬なのだけど、過剰なまでに入り乱れる擬音に淫語、女の子の細っこいボディが分泌物まみれになる扇情的なヴィジュアル、思いっきり表情を歪め法悦の体でイキ狂うヒロインのドスケベアヘ顔百面相、そしてこの人のリーサル・ウェポンたる、分量も疾走感も圧倒的な怒濤のごとき性器結合/射精断面図が横溢する光景が読み手の勃起中枢をダイレクトドライヴすること必至。
互い想いあう気持ちを確認すればインセストタブーなどそっちのけで兄妹はセックスに熱中。狂ったように2人固く抱き合い性器どうしを擦りつけてもはや準備万端だ。待ちきれず自分からシャフトにまたがって少女はたちどころに甘い吐息をもらしだらしなく表情を歪め目前の快感に全身全霊で耽溺する。華奢な体躯をフル活用し柔肉を締めあげて最愛の兄の精液を1滴たりとも逃さんとする貪欲なアティテュードにいっそう興奮。いよいよ感極まり下品なツラして分泌物を垂れ流しながらしきりにナマ中田氏を懇願する彼女の願いどおり子袋はおろか卵巣のその奥まで届く勢いで熱いザーメンの奔流を叩きつけ、ヒロインは受胎確実孕み汁を子宮へ満タンにされ深く愛された悦びに打ち震えながら呼吸を荒げ行為の余韻にひたるのだ。
ときに骨格も無視してデッサンが歪みまくるラフな作画やあふれる想いを制御しきれずにばらまかれる散漫な科白まわしはたしかに稚拙な印象をまぬがれ得ない。しかしながらそれを打ち消しすべてを魅力に転化する圧倒的なまでのストロングファック&膣内射精断面絨毯爆撃は他のヴェテラン作家たちをも刮目させるに値するもの。この突き抜けるようなスピード感を保ち続けたままどこまでも長所にこだわり成長していただきたいと強く願う。どの妹ちゃんも超絶ドエロく彼女らでマイサンを酷使しまくったけど、なかでも実家から上京してきた妹との久方ぶりの邂逅で熱く激しく愛し合い「お兄ちゃんのいるところ」と、妹のオナ現場を目撃したことから2人の関係が変化して……の「すぐそこにあった気持ち」が今回のフェイヴァリット作品ですかのー。
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