2019-01-26

今宵の猫鼠合戦。

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-綾枷ちよこ「若妻ざかり」ジーオーティー ISBN:9784814801503
話○-△ 抜◎-○ 消小 総合○

ダメな義兄に犯され無理やり身体を重ねるうちヒロインはいつしか彼にほだされ中編3話&独立短編3本。最愛の夫以外に熟れ熟れボディを蹂躙されるハメになり昼夜分かたず剛直をねじこまれるうち心とは裏腹に未知の快楽に全身を打ち震わせ子宮の許容量いっぱいに不義の孕み汁を注ぎこまれて絶頂する人妻たちのいけない行状をじっくりねっとり活写の作者最新刊は通算4冊めのコミックスにしてこの版元からの初見参だ。
男女ペアの作家ユニットとしてその旺盛な作品産出能力を商業に同人にとフルに発揮し幅広い活躍を続けるまさにいま脂の乗りきった人。そう言いつつ自分はしばらくの間申しわけなくもスルーしていたのだけれど、去年8月にジーウォークより上梓されたトータル3冊めにあたる前単行本「淫靡豊満な住人たち」でようやく記事を書かせてもらった。その記憶も鮮明なところ半年もしないうちにすぐさま新作リリースなのだからそのヴァイタリティには驚嘆するほかない。
カラー彩色の雰囲気といい帯訴求コピーといい、いかにも不穏なノリの表紙は美麗かつ淫靡なアトモスフィアをただよわせる。中身のモノクロ原稿もまた端整なヴィジュアルで、衝動的にジャケ買いしたとしても当初の期待を裏切られるようなことはまったくない。この出版社としてはめずらしく収録作の初出がなにも記載されておらず掲載誌も執筆時期も明確でないのだが、作者サイトの仕事履歴と付き合わせるにおそらく直近数年の「COMIC E×E」に載ったもののはずでクオリティの高さは折り紙つきだ。なおGOT物件の恒例として版元公式サイト内の単行本情報ページから内容見本や各ショップ購入特典を参照可能なので、綾枷ちよこ初心者の方はまずそちらのチェックを。
今回読者のみなさまに視姦されまくる女性陣はタイトルどおりの奥さま専科で、年のころ推定20代なかば~アラサー近辺あたりのヤングなワイフがズラリ。自分はハッキリと若い娘スキーのうえ昨今はさらにその性癖をこじらせてしまい「人妻」と銘打たれただけで速攻購入を回避するくらいにアダルトさん苦手なのだけど、この作家の手になるキュートな奥方連中なら美味しく受容できありがたい限りだ。とはいえむしろ世間では多数派であろう熟女大好きっ漢のニーズを満たすべくフェロモンダダ漏れ系御内儀さんも完備しているのでそちら嗜好の方はご心配なく。
お話の方も表紙の宣伝文句にいつわりなく全編これ不倫NTRのダークエロスがてんこ盛り。愛する夫の窮地を救うため、あるいは主人の不在の隙に間男の侵入を許し、彼女らは意に沿わぬ不義密通を強いられるのだ。上司だったり義兄だったり行きずりの男だったり大事な顧客だったりの寝取り男たちはこぞって精力絶倫の巨根ばかりで、いい人だけどセックスは淡泊なダンナでは味わえない圧倒的な快感にいつの間にか支配されついにはみずからちんこをおねだりする悲しいオンナの性が浮き彫りにされるっていう寸法ですね。すべての作品において夫はヒロインが自分以外の人間に身体をもてあそばれていることをいっさい知らされておらず、それがため善良かつ無邪気なコキュ(寝取られ男)の悲哀がいっそう読者の心をえぐるのだ。
わずか6本の収録本数ということはそれだけ1本あたりの分量が潤沢であり、必然的に道ならぬ欲望の交わりは緻密かつ濃厚なものとなる。豊満な肢体を肉欲にゆだね執拗に膣穴をほじくられては不倫セックスに没頭してゆく妻たちの痴態を活写だ。前述したとおり彼女らの伴侶はみな「いい人だけど性的には弱者」にほかならず、執拗でパワフルな寝取り男たちの果てなきストロングファックになすすべなく無条件降伏してはそのビッグコックに永遠の忠誠を誓うに至る。加えて綾枷ちよこ漫画おなじみの豊富な性器結合&膣内射精断面図が随所にフィーチャーされ、ヒロイン連中のとろけきったイキ顔百面相とともに読み手の自慰表明を力強くアシスト。
後戻りできない境遇へ追いつめられ奥さまたちはベターハーフを裏切って愛してもいない男と寝床をともにする屈辱を味わう。たわわな双丘を乱暴に揉みしだかれ秘密の花園をまさぐられては否応なしにたぎる怒張を膣内深くねじこまれ背徳の絶望に涙。しかしながらくり返し内奥を貫かれ粘膜も破けんかの勢いでストロークを刻まれるうち肉体は精神を裏切ってそのリズムに合わせ自動的に動きはじめるのだ。絶え間ない快感が脳髄に走りその都度はしたない嬌声を発し未知なる衝動に目を潤ませもはや陥落寸前。子宮口の奥までゴリゴリ突き上げられ最後にたっぷりと特濃ザーメンの奔流を打ちつけられたその刹那、すべての貞操など打ち棄てて肉欲の奴隷と化すことを自分から宣言し彼女は性の冥府魔道へと一直線だ。
展開そのものはおおむねテンプレ進行で新味には欠けるけれど(とくに短編群)、ベタなだけに脳みそのリソースを浪費せずひたすら人妻堕ちのエッセンスを堪能できる優秀な抜きツールとして機能する。個人的にはNTRはエロ属性としてプラスでもマイナスでもないのだが、この作家の描く絶品断面描写を怒濤のごとく摂取して気持ちよく抜かせてもらった次第。ルックスがあまりにも年増……ゲフンゲフン熟女寄りなヒロインだと若干私的勃起度が低下したものの、総体としては破壊力抜群の夜のお供といえよう。このたび収録の物件中では、どこか憎めない間男へ徐々にヒロインが心を許していくという普遍的な寝取られフォーマットからはやや逸脱した展開の長尺もの「ほほえみ」がイチオシ。

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