2020-03-22

今週の炭酸せんべい。

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-ほんだありま「ちんがみさま」エンジェル出版 ISBN:9784873068992
話△ 抜○ 消小 総合○

山奥の寒村へ迷いこんだ青年は村で唯一の男性として熱烈歓迎され多種多様な住人たちへ毎朝毎晩種つけ三昧表題作長編全10話。因習うず巻く奇習ネタでありながら陰惨さゼロの明朗快活孕ませハーレム満漢全席を華やかなヴィジュアルとともにお届けする作者最新刊はガチ成年指定としての第8弾コミックスだ。
長年エロ漫画を読みつけてきている自分はそこそこ網羅的にチェックできていると自負しているのだけど、そんななかコンビニ売り誌物件に対しては目配りが甘いと言わざるを得ない。なので現在おもに当版元の「アクションピサッツ」で執筆しているこの人のことは従来ほとんどスルーしてきた(作者さますいません)。キャリア自体はむしろ大ヴェテランの部類で、2005年にフランス書院から上梓された初単行本「オトメ御開帳」もレヴュらせてもらっていたりする。しかしながらその後は長らく縁がなくて、この新刊記事はそれ以来およそ14年半のインターヴァルを経てという壮絶なごぶさたぶりでありまことに申しわけない次第。
最初に見たころは当時最先端の萌え絵という感じだったけど、さすがに歳月は流れいまとなってはいささかオーセンティックな味わいのアニメ/ゲーム絵ベースの作画である。とはいえ泥くささなどはみじんもなくポップでいてつややかな筆致はなかなかに訴求力が高い。収録作すべて「アクションピザッツ」および系列誌の「アクションピザッツDX」で直近2年以内に掲載された最新原稿ばかりゆえクオリティも高値安定だ。なお出版社公式サイトからリンクされる試し読みページで絵柄や物語の雰囲気をつかむことができるので、ほんだありま初見の方はまずそちらを閲覧しておくのをオススメ。
この端整な筆致でつむがれる女性陣はけっこう年齢もワイドレンジで、つるぺた幼女から妙齢のマダムまでこれでもかと女子連中が大量投下される。ただし後述するように抜き担当ヒロインは最低でもハイティーンでどちらかというと作中でも大人キャラの存在感が強い。もとよりキュート寄りの印象だったけどこの作品ではだいぶアダルト方向に寄せた造形になっていて、このへんは掲載誌の想定読者層のニーズを考え全体的に熟女テイストを増量しているのだろう。設定上おそろしく人数の多いヒロイン連中をそれでも細かく描き分け誰ひとり雰囲気のかぶる女子がいないのはさすがの職人芸。
物語はうららかな春の日、とある老人の回想からスタート。――それはいまをさかのぼる1970年代初頭、辺鄙な山奥で道に迷った青年は備蓄も尽き死を覚悟したところで奇妙な祭事の現場に遭遇する。彼の闖入に気づいた仮面姿の住人に取り囲まれ身ぐるみ剥がれるかと思いきや、突如一同にひれ伏され歓喜の声に包まれるのだった。話を聞くとこの寒村「おおそそ村」は代々女子しか生まれず村の外へも出られぬため、よそから来た男性を種つけ係の「ちんがみさま」として迎え入れるのだという。そんなわけで彼は村じゅうのあらゆる女たちへ日々せっせとガッツリ膣内射精にいそしむのであった――てなわけで合法ナマ中田氏放題のエロ漫画ならではの夢空間が広がるって寸法ですよ。さすがにシチュそのものはテンプレの極みで新味はないけれど、巫女だの猟師だの職人だのヴァラエティ豊かな村人たちへ次から次と種まきのスペクタクルな光景を鮮やかにつむいでゆく軽妙なお話運びはさすが一般誌連載経験者。伝奇なアトモスフィアをただよわせオカルティックな趣向を盛りこみつつもダークサイドへはいっさい寄り道せず明るく楽しく最後まで一直線の爽快な進行はまさに一服の清涼剤。かくも大忙しな種つけ三昧の日々も順調に過ぎいつしかちんがみさま任期の終わりが訪れるのだが……その結末についてはぜひみなさま自身の目でご確認を。
慎太郎シール誌物件ということもありエロシーンはけっして濃口ではないけれど、なにせ堂々と全住人へ中田氏孕ませオッケーであり彼女らもそれを熱望してくるのだから読んでるこっちもそれにシンクロして「まさにいま種つけしてるんだ!」という得も言われぬ愉悦を味わえる。1話あたり18-20ページの比較的タイトな容量ながら途切れることなく続く女体大量投下&彼女らにエンドレス膣内射精のストロングファック反復攻撃にぼくらの股間もフル稼働だ。
今日も明日も村の家々を回りながら異なる女子連中へ崇高なる孕ませ任務を敢行。すでに褥へ横たわり受精する気満々の女たちは早くも発情モード。すみやかに着衣を脱ぎ捨てみずから秘密の花園を押し広げてゆっくりと屹立した男根へ腰を沈め性器どうしの真剣勝負を開始だ。強烈な快感に全身を打ち震わせはしたなく淫語マシンガン連射しながらド派手にイキ狂う痴態にいっそうエレクチオン。もはや日本語にならない咆吼を発ししきりに種つけを懇願してくる彼女のご要望どおり、最後は受胎確実の特濃ザーメンを子宮の許容量いっぱいに叩きつけフィニッシュ。
ずいぶん久しぶりにこの作家のプロダクトへ触れたけれど、従前からのキャッチーな作画はそのままにストーリーテリングはいっそう洗練されいい意味で読者の見たいものを十全に提供してくれるプロフェッショナルになったなあという印象だ。続々と女の子が入れ替わりせわしなくファックするのでタイマンラヴ志向の自分的には若干もの足りなさを覚えるものの、鬱度0%の爽快ハーレムものとして読後感の良さは折り紙つき。次々に現れるヒロイン連中のなかでは、序盤はお子ちゃまとしてお姉さんたちのセックスを見つめる立場だった見習い猟師・ツバキちゃんが立派な女として成長し待望の子種を子袋いっぱいに打ちこまれ歓喜するさまにもっともグッと来たですよ。

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