2020-03-29

今宵のビブリア古書堂。

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-肉そうきゅー。「古書ニ埋モレタ雌ノ華」ジーオーティー ISBN:9784823600357
話○ 抜○ 消小 総合○

祖父の跡を継ぎ古書店を経営する主人公はその裏で従業員や顧客の女性を次々とメス奴隷として開発し表題作長編11話&巻頭フルカラー描きおろしショートエピソード。清純だったり快活だったり乃ヒロイン連中のドマゾな本性を開花させ被虐の歓びに打ち震えながら絶頂する壮絶な光景をそれとは真逆の甘やかなアトモスフィアに乗っけてお送りする作者最新刊は精液分泌支援物資としての通算13冊めにして当版元からの第6弾コミックスだ。
デビューしてしばらくはいまは亡き萌えエロ専門誌「コミックポプリクラブ」(マックス刊)を本拠地としてオーソドックスなイチャラヴを手がけていたこの人が突如作風を急変させたのは現在主戦場としているこの出版社の電子配信誌「コミックグレープ」で描きはじめて以来。ダークな凌辱調教系の作品をモリモリ描くようになりファンを驚かせたものだ。移籍後も引き続き執筆ペースは堅調で、去年初めに上梓された前単行本「箱庭ニ咲ク雌ノ華」から1年ちょっととわりかし短いインターヴァルでの再会である。
アニメテイストの作画にほどよく萌えフレイヴァーを添加したそのヴィジュアルは誰にでも受容しやすいもの。ファンシィな印象の表紙絵そのままに中身のモノクロ原稿もつややかな筆致でもはや完成形。収録作すべて前作刊行後のグレープ掲載分と最新原稿ばかりゆえ品質も高値安定だ。例によってGOT公式サイト内のコミックス情報ページからサンプル画像と一部ショップ購入特典を確認できるので、あわてて書店へおもむく前にそちらを覗いておくのをオススメ。
この滑らかなタッチから生み出される女性陣は当初こそハイティーン専科だったが昨今はメイン年齢層は変わらないものの上方向へ大きくウィングを広げついにほうれい線入りのキャラまで出現。とはいえ基本的には10代女子はむろんのこと熟女ですらかなりキュート寄りの造形でアダルト感は希薄ゆえ姥桜好きは過剰に期待しないこと。ともあれ総体として愛らしいフェイスにボンキュッボンのナイスバディという2次元でしかあり得ない魅惑のコンビネイションが我々重度のエロ漫画フリークの股間をとりこにして離さない。
1冊まるごとの長尺ものにつきさっそく概要をば。祖父の残した小さな古本屋の店主におさまった主人公・枝折甲太郎(しおりこうたろう)。冴えない容姿でコミュ障ぎみの彼が最近悩んでいるのはなかば押しかける形で半年前からバイトしている女子高生・古厨真白(こくりやましろ)の存在。一見地味な彼女は日々妙に身体を密着させ色っぽい仕草を見せつけてくるのだ。加えて毎日のように祖父の残した官能小説だらけの一室でオナニーにいそしんだりするものだからたまらない。そんなある日ついに覗きがばれ狼狽する甲太郎だが、真白はなんと自分からメス奴隷となることを志願してきたのだ! というのがストーリーの発端。以後は元調教師の祖父譲りの才能を発揮し日々SMプレイに耽溺し、さらには店の常連や真白の友だちまでも巻きこみ一大調教ハーレムを築き上げるのだが……そのめくるめく物語の結末はぜひみなさま自身の目でご確認を。とまあオハナシの構造としては肉そうきゅー。お得意のガチ調教ものではあるものの、グレープ移籍直後のド真っ暗な凌辱一辺倒からキャリア初期のようなラヴい雰囲気が前作あたりから急速に増してきて、この新刊ではもはや行為以外はいっさいダーク色なし。巻末著者あとがきで自身「ポプリ時代を思い出す」とゲロっちゃうほどのスウィートネス炸裂ぶりに中途からのファンはとまどうこと必定。自分はまさにそのポプリ時代のイチャラヴでこの作家に開眼したので、主人公のルックス(昔は野郎キャラを本作みたいなキモメンにはしなかった)以外はほぼ原点回帰したこの新刊の路線は非常にありがたいところ。
一方で昔から現在に至るまでなんら変化ないのがそのエロシーン展開。ほのぼの和姦のころからプレイはむしろハードな調教エロ主体で、ことにグレープへやってきてからはガチSM専科だ。1話あたりほぼ18ページ固定のタイトな容量ながら行為内容はきわめて濃密で、とりわけ中盤以降は対象キャラが増え飛躍的に画面の女体占有率がアップ。四肢を拘束されえげつない性具を前後の穴に容赦なくねじこまれてはイジメられる歓びに心ときめかせだらしなくハート目さらしながら膣内深くザーメンを打ちつけられイキ狂うヒロイン連中のド派手な痴態にぼくらの自慰表明もはかどりまくり。
日常の清楚な表情を娼婦さながらの妖艶な微笑へと変貌させながら彼女らは貪欲に快楽をむさぼる。豊満な肢体をあえて不自由な状態にさせられ秘所をさらけ出しながら屈辱的な行為を命じられるままに実践するその目はしかしながら歓喜に満ちたそれだ。乱暴に内奥をこじ開けられ臀部を叩かれながらもはしたなく咆吼を発し淫語まき散らすさまはまさにケダモノそのもの。言葉責めされ動物以下の存在におとしめられながら倒錯的な快楽に悶絶し執拗に膣内射精を懇願する彼女の願いどおり、メス奴隷まんこの最深部めがけ疾風怒濤の勢いで特濃孕み汁を叩きつけ性の饗宴もグランドフィナーレ。
性器結合/膣内射精断面てんこ盛りのハードコア凌辱調教に甘々特濃主従ラヴが悪魔合体の得も言われぬ怪作が爆誕。自分としてはプレイ内容はともかく雰囲気としては数年前の肉そうきゅー。作品を思わせる今回の連載は非常に肌に合うので、可能ならば今後もストロングファック&ラヴラヴストーリー路線を貫いていただきたいもの。物語を彩る幾多の登場ヒロインのなかではやはり主演女優たる真白さんの造形が白眉で、徹頭徹尾主人に尽くす彼女の聖女のごとき姿勢とそれとは裏腹のケダモノじみたイキっぷりとのギャップがまことに辛抱たまらんです喃。

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