2007-12-17

今夜のハムサラダくん。

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-ゴージャス宝田「キャノン先生トばしすぎ」オークス ISBN:9784861055027
話◎ 抜○-△ 消無 総合◎

鳴かず飛ばずの遅筆エロ漫画家ルンペン貧太(30♂)がひょんなことから超売れっ子作家巨砲キャノン先生(12♀)のアシスタントとなってからの愛と欲望とエロ漫画の日々を描く表題作長編全9話に初回版は描き下ろし小冊子が付属。
これまでのゴージャス作品もクドめの科白まわしや大仰な表現を用いたハッタリの効いたものだったが、この単行本はそれらと比較してもさらに破格。異様に目のつんだ密度の高い画面構成にこれまた小さな写植でびっしり詰めこまれたネームが息苦しいほどに乱舞し、ことに濡れ場に突入してからの上連雀三平もかくやと思わせる気のふれたエロワードの絨毯爆撃が大脳皮質を根こそぎ引っぺがしてくれる。
前半はそんなプリティなキャノン先生がひたすら前のめりにエロに没入するそのギャップを描き出すのを主眼としているのだが後半は主題が入れ替わり、怠惰な生活のなかでエロ漫画への情熱を失いかけていた貧太の信仰告白から覚醒に至る一連のシークエンスを展開。背景として語られるエロ漫画大弾圧時代の記憶は当時の空気を共有した人間の1人としては涙なしでは読み得ない。
幼い肢体のありとあらゆる場所を肉欲のために開放するキャノン先生の身もフタもないエロシーンの数々がありながら話がおもしろすぎるために抜き評価はどうしても下がるのが難点ではあるが、さまざまな形で題材にされてきた漫画描き漫画のなかでも飛び抜けて印象に残る怪作。

-うましか「エプロンドレス」茜新社 ISBN:9784871829588
話△ 抜○ 消極小 総合△

大人→ハイティーン→ミドルティーンとなぜか単行本が出るたびにキャラが若返る作者3冊目。お年ごろの坊ちゃまに与えられた専属メイドは学校の先輩で……な連作「BLANC DE BLANCS」5話+短編2本。
女性陣は年齢問わず頭身高い系で出るとこは出ているイメージだったのでRIN移籍直後はびっくりしたものだが雰囲気はそのままに乳をサイズダウンしたりして多少なりともなじもうとする意欲が感じられる(でもやっぱり誌上ではほのかに浮いてるんだけど)。メインの長編もヒロインは清楚で大人びたイメージながらおっぱいの体積はずいぶん控えめ。そのぶんサブヒロインの保健医さんが鬱憤を晴らすかのようにみごとな巨乳なので従来型ファンの人はここで抜くこと。
和姦オンリーでプレイも奇抜ではないがエロシーンが佳境に突入するとひんぱんに描き文字を用いたフキダシを交えつつ随所に断面図を挿入しダイナミックに絶頂を迎えるさまがたいそう刺激的。
端整ながらいま風の萌え絵とはややずれており地味な印象は否めないものの基礎体力の高さを感じさせる佳品。

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