- 後藤羽矢子「ワイルドファンシーラブポーション」大都社 ISBN:9784886539250
他人のオナ妄想が見える能力のせいで男ギライなヒロインが
ある日級友男子のソレを受信するとオカズは自分で……な
表題作連作6本+性器に触れても最後の一線は越えない兄妹
前後編+短編2本。マークなし。同社でひと月前に出た単行本
同様、いまは亡きパピポでの掲載作品に加筆修正のうえ非
成年扱いで刊行のシリーズ。また初出がないので検索すると
もっとも新しい冒頭連作で2005~2007年、巻末の短編に
至ってはなんと1997年作品。とはいえその話は全面改稿
されているし、それ以外のも作者の手がかなり入っていて
現在の後藤羽矢子作品と並べてもまったく違和感なし。ハイ
ティーンから20代前半あたりの女性陣はキュートな童顔巨乳
キャラで統一されているため、前作のようなロリボディを期待
される方は要注意。ふにふにと肌触りのよさそうな女子どもが
まるんとした肢体を大胆に拡げたぎる逸物を受け入れては
気持ちよさそうに嬌声をあげるさまがたまらなくエロっちい。
とりわけ今回メインを張る妄想受信少女の宮川さんは他人に
視姦されるだけでなくそれに触発されみずから自慰行為に
ふけりしまいにどっちがオナニーの主体なのかわからなく
なるほどに溶けあいながらイキまくるという大サーヴィス
ぶりで思わず拙者も前かがみ。それでいて全体としては
オーソドックスなボーイ・ミーツ・ガールの恋模様で通し、2人の
葛藤とすれ違いから悪意の闖入者による危機、そこからの
救出/和解を経てようやく現実世界でメイク・ラヴするまでの
軌跡をていねいに描き出す職人芸だ。消しも白抜きではある
ものの土手のぷっくり感を上手に残してあって絶望感を低減。
パワープレイはなくても科白まわしや表情だけで必要充分な
淫蕩さをかもし出す佳品だ。余裕ができたらぜひ黄色い楕円
つきの雑誌でガチエロ漫画を執筆してほしい作家さんの1人。
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