-鈴木狂太郎「魔法教えました!!」ヒット出版社 ISBN:9784894654952
話○ 抜○-△ 消小-極小 総合○
時は終戦直後、魔法界次期頭領の座を競う2人の少女にのしかかる過酷な運命とそのさなか育まれた愛の物語表題作長編5話&プロローグ&エピローグ+短編2本。華やかさとともにわずかばかり頽廃の香りをただよわせる繊細なタッチを用いながら骨太なストーリーと豪快なアクションとをドーンと読者の前に提示するこの人2ndコミックスだ。
現在では一般誌にも活躍の場を拡げているが同時進行でエロもいっさい手抜きせず疾走していたのが今回収録分。冒頭長編は帯やあとがきでも説明されているように処女単行本「魔法教えます!!」のスピンオフで、52年の歳月をさかのぼり先代頭領・此ノ花とその世話役・宗司の活躍を描く。そんなわけで初見の人のため多少の配慮はあるとはいえやはりその真髄を堪能するには前作必須で、話評価も2冊セットでのそれであることをお断りしておく。また読み切り2本のうち片方がこれまた前作収録短編の別エピソードなのでこりゃもういっしょに買うしかないね。
短編ヒロインのうち1人がこの作者にはまれな巨乳さんのほかはどれをとってもスレンダーぺたっ娘が勢ぞろいの女性陣は肌理細やかな容貌にくりっとつぶらな瞳という西洋人形のごとき完璧なルック&フィールを誇る。そんな彼女らが華奢なボディを無理やり拡げられドス黒い怒張やウネウネうごめく触手やらにぷっくりまんこをガンガン貫かれるのだから愚息も辛抱たまりません。
表題作の前半ではライヴァルキャラとして配置された直情タイプの強気っ娘・木ノ葉さんがオハナシも性的な面も含め全体を牽引し、おっとり型で常に受け身のメインヒロイン此ノ花さんの見せ場はだいぶあとの方。続々と明らかになる真実と彼女の悲しい宿命を回避すべく四方八方手を尽くす宗司の果てしない徒労は続くが……というところで「魔法教えます!!」本編へとリンク。駆け足ぎみだった前作での世界観提示を適宜補完しバックグラウンドを明確にすることでようやくその舞台設定に奥行きが感じられるようになった。まあそれでもいちいち立ち止まってレクチャーを加えるよりは勢い重視でガーッと押し通すタイプの進行なのでグルーヴに乗りきれるかどうかが受容のカギ。
派手な先頭シーンに負けず劣らず濡れ場もまたえらくスペクタクルで、男子側のやたらとフィジカルな造形ともあいまってセックスというよりあたかも格闘技の様相を呈する。少女の幼い淫裂を電撃戦で蹂躙したちどころに子宮口まで侵入を果たすさまを流線と擬音の渦のなかダイナミックに描写。ゴリゴリ音を立てお腹を内部から突き上げては洪水のような勢いで白濁液を子袋めがけ叩きつけるスポーティなファックに興奮するかちょっと引いちゃうかは貴方次第。
物語主導型でちんこのお供としては若干やりすぎ感を覚えはするものの、怒濤のストーリーテリングに上手くふくらみと落ちつきとを加え完成度を高めた納得のプロダクト。ヤングキングアワーズのお仕事はお試しから本格連載に移行するようだが、願わくばエロ漫画の世界にもまだとどまっていただいていっそうの傑作をものしてもらいたいもの。
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