-奈塚Q弥「OZの魔法使い」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784799201343
話△ 抜◎ 消小 総合○
天才魔法少年があこがれのあの娘そっくりな肉人形を創造してみたらワガママかつエッチな彼女に翻弄されるハメになり表題作長編8話+独立短編1本+描きおろしおまけ4コマ。キュートな爆乳ヒロインがちちしりまんこを景気よく見せつけてはガツガツ交合の実用的すぎる芸風でお送りする作者通算6冊めのコミックスはキルタイムからの第3弾。なお一部の設定を当社の既刊「僕と悪魔ちゃん」から持ち越しているものの、これ単品でもお話理解に支障はない。
他社より刊行の前単行本「肉体の悪魔」からちょうど1年のインターヴァルを経てリリースの今作は発売間隔が短いこともあり絵柄に大きな変遷はない。版元こそ違えどすっきりしたアニメ/エロゲ絵で描かれるおっぱいっ娘が美味そうな双丘をポロンとまろび出しのえらく扇情的なカヴァーイラストから受ける印象は共通だ。
これまでこの名義での商業仕事は前作のエンジェル出版および今回のKTCと2社をおもな活動場所にしているのだが、前者では現代日本を舞台にした学園エロコメを展開するのに対し後者においては魔法が介在するRPG的世界でオハナシが進行するのが相違点。もっとも著者あとがきによれば「すべての漫画は同じ世界」なので、いずれクロスオーヴァー企画でも持ち上がれば両社の作品間での交流が行われるのかもしれない。
「コミックアンリアル」連載作品をまるごと収録の今作は表紙にも登場の長髪ツインテ特盛おっぱいヒロイン・アリサが彼女のご主人様たる小動物系ショタ・翔太郎と2人してその旺盛な性欲を満たすべくひたすらつがいまくる肉食獣ファックが物語のベースライン。この出版社ではその他サブキャラを乱発してハーレム展開にすることが多かったのだが、今回は主演女優たるアリサと彼女にうりふたつな翔太郎のクラスメイト・亜理沙のみが抜き担当として君臨する。もっとも亜理沙をもとにして翔太郎がそのホムンクルスたるアリサを魔法で生み出したわけで、実質的には1ヒロイン制のようなものだ。
魔法学校では亜理沙とまともに口をきくこともできないオクテ男子の翔太郎が代わりにアリサを創って自分の自由にするはずだったのが、実際には勝ち気でドSなアリサに終始屈服し逆レイプされたりののしられながら調教されたりの下克上エロが濡れ場を支配する。犯りたくてたまらないのにおあずけ食らって悶絶するわ手コキ足コキで情けなく射精させられるわ、しまいにゃ首輪つけられてペット扱いという主人公のしいたげられっぷりが被虐嗜好の君にはジャストフィット。
中盤以降は当初の本命といえる亜理沙もストーリーに絡んできてようやく彼も本懐を遂げるのだが、幾度となく身体を重ねるうちにお互い離れられない存在となったアリサの方を結局は選び愛情を再確認したのち2人旅立つところで大団円。肉欲最優先でラヴ色の薄い作品群を送り出してきたこの作家にしてはめずらしくハッピーエロス志向ゆえ、これまで奈塚Q弥を敬遠してきたイチャラヴスキーにも今作はオススメ。まあ相思相愛になってもその関係はやっぱり主従逆転なのだけれど。
アリサ/亜理沙どちらとのセックスでもこれまで同様に行為の密度はやたらと高い。ヒロイン側から豊満なボディを積極的に押しつけてきてはしとどに濡れた蜜壷をパックリご開帳しいきり立つ怒張に腰を沈めて摩擦運動スタート。結合部をハードに使役するたび甘い吐息をもらしプルプル乳房を震わせてよがりまくるさまがじつにエロっちい。往復のスピードが増してゆくにつれいっそう甲高く嬌声をあげ全身をのけぞらせて快楽を享受する彼女らの子宮口めがけて2度3度4度と大量の精液を発射し続け汗だく汁だくの愛の交歓は止むことなし。
お話の進捗よりは毎話怒濤のごとくくり広げられる性器どうしのガチバトルがメインディッシュなのでじっくり物語をかみしめたい向きには推奨しかねるが、どこからページを開いてもすぐさま臨戦態勢突入の非常にプラグマティックな造りで抜きツールとしてはこのうえなく優秀。むやみに女の子を乱発せずタイマンラヴ主体にしたのも功を奏していて、ここ数作のなかでは自分的にもっとも評価。
-凪妖女「つばき-艶華乱舞抄-」実業之日本社 ISBN:9784408173429
話△ 抜○-△ 消大 総合△
退魔師少女×結界術少年のラヴラヴカップルが潜入調査に訪れた学園で遭遇する謎と怪奇表題作長編全9話+次作予告編。マークなし。和風伝奇をベースに恋愛まっしぐらのベタ甘イチャラヴを展開する作者14冊めの最新刊は当出版社からの3rdコミックス。
前世紀から成年向けのみならず一般作品やショタに百合など幅広いジャンルで活躍する人だが自分は長いことスルーしていて、今作の前日譚である2つ前の単行本「さくら-艶色退魔録-」を手にしたのが初めてのまともな出会い。去年7月発売の前作「夜の風紀委員 御手洗華子さん」は申しわけなくもまたパスしてしまったのだけれど、今回はさくらさん再登場ということでのっけからチェックリストに入れていた。
その長いキャリアから想像されるようにいにしえの少女漫画/マニア誌のハイブリッドである古典的な絵柄を持ち、あえてセル画っぽく処理した表紙/裏表紙の彩色ともあいまって非常になつかしい気分にさせられる。間違っても最先端とは言えないタッチながら、適度にディフォルメをきかせたすっきり系の親しみやすい描線が心地よい。
タイトル・ロールこそ別の名前が冠されているけれど、実質的には「さくら-艶色退魔録-」に引き続き退魔装束巨乳ヒロインさくらさんおよび彼女のお手伝い役にしてステディな男子たるあきらくんのお仕事レポート&愛のメモリーがストーリーの主軸となる。その他サブキャラとの関係性も含め前々作を読んでいないとわからないことが多いので両著セットでの購入を推奨。
物語の表看板である和風退魔伝についてはオーソドックスなシーク&ファインドの構成で、新味はなくともキッチリまとまっている。序盤に謎を提示してからいろいろなヒントを逐次投入しつつたまにミスリードさせながらもシメで一気に解決というミステリのお手本みたいな展開だ。若干ギャフンぎみのオチも含め読みものとしてウェルメイド。
しかしながらその要素のみで俺はこの連作を買い続けているわけではなく、自分的にもっとも重要なのはなんといっても主人公カップルの率直すぎる愛情の発露。黎明期のラヴコメ漫画でもお目にかかれないようなスキスキ連呼をはじめとするこっ恥ずかしい科白の応酬に読んでるこっちも赤面必至だ。あふれる想いをぶつけ合いながら体勢をだいしゅきホールドへ持ちこみ膣内にたっぷりと愛の証を注がれてうれし涙を浮かべるさくらさんの幸福そうな痴態に思わずほっこり。慎太郎シール誌の宿痾で濡れ場含有率こそ低いものの、これらド直球な愛の賛歌絨毯爆撃に汚れちまった我がハートもすっかり浄化されようというものですよ。
not18禁物件ゆえのきつい白抜き修整はいかんともしがたく、またバカップル2人の熱愛ぶりに比較するとその他の女子が関与するサーヴィスシーンはとってつけたようで逆にジャマな存在になっている気はする。とはいえさくらさん×あきらくんカポーの身もだえするようなラヴ交歓がある限りこのシリーズは追いかけていきたい所存。掲載誌の休刊が決まり次回作のゆくえが不透明なのは気がかりだけれど、障害にめげずぜひ続編をリリースしていただきたいものだ。
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