2012-04-27

今週のヤングシャウト。

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-杉浦次郎「俺の嫁メモリアル」茜新社 ISBN:9784863492882
話◎-○ 抜○ 消小 総合○

仕事もせずロリ視姦妄想ばかりの主人公のもとへある日ちんまいお嫁さんが本当にやってきて夢の新婚生活長編5話+独立短編5本+描きおろしおまけショート。奇抜すぎるシチュのなかでこそ生まれるまっすぐな愛を緩急自在の筆致で描き出す作者この名義での初単行本は前ペンネームから通算しての3冊めだ。ちなみに作者自身堂々と改名の事実を明かしているし作風はまったく変化ないので、当ブログでもそのまま同一人物として扱わせていただく。
裏次郎名義での前作「ちぃさな恋ゴコロ」の刊行が2008年7月と、今回の新刊までの間じつに4年近くの長い長い歳月が経過してしまった。もっともちまちま執筆活動は続けていたし当初からタッチは比較的完成されていたので、旧作と見比べても違和感は少ない方かと。ともあれこの稀代の変態作家(ホメ言葉です)のコミックスを再びおがむことができまずは眼福。
ほどよいザックリ感がセンスいいぷに系のキュートな絵柄はベースラインをそのままにいっそうタッチに洗練が加わり極上のシルキーさ。とはいえ他のLO執筆陣でままあるような妙に高踏的すぎる雰囲気におちいることなく下世話な部分も大いに残しているあたりがこの人のよいところ。
掲載誌のカラーどおり女性陣はみなさん細い手足に肉づきの薄いトルソをお持ちの真性ロリガールぞろい。一部に自称24歳とか42歳子持ち母ちゃんとかもいるけれど、前者はどう見てもサバ読んでるし後者は年齢を感じさせるなにものもなくモロ小学生ライクなルックスなので大きな支障はないと思われる。このコンパクトボディをわりとガタイのいい若者たちが好んで蹂躙することにより得も言われぬイケナイコトしてる感をかもし出しさらなる興奮を励起せしめるのだ。
そんな彼女らが大活躍する物語世界は大まかに分類すれば和姦系というくくりになるのだろうが、随所に導入された突拍子もない設定により杉浦次郎ならではの脳みそただれたような不思議ワールドが目の前に拡がる。エキセントリックな性格だったり奇妙な身体能力だったり発現のしかたはさまざまだが、それらを活かしてストーリーを転がしつつ当初はギャグネタに見えたそれらがいつしか真摯な男女のラヴの根幹を支えるとびきり大切なものへと変貌してしまうのが最大のワンダー。
そうしたテイストがもっとも色濃く出ているのが本作中唯一の長尺ものにしてメインコンテンツたる連作「ドナドナ」で、せっかくリアルょぅι゙ょ妻をが嫁いできてくれたというのにすぐさま犯すわところかまわず欲望を満たすわのどうしようもなくダメ人間な主人公がいつしか彼女の寄せるストレートな愛情にほだされ人間的成長をとげる一大ビルドゥングス・ロマンとなっているのだ。一見あまりにご都合な設定に見えがちなそれを、ヒロインなっちゃん側の荒涼とした前史(ことの真偽はともかく)を見せ彼女もまた結婚を契機に救済されたのだと示すことで展開に説得力を与え読者のシンパサイズに正当性を持たせる仕組みとなっている。最終話でくり広げられる夫婦2人の熱い情交と事後の甘やかで幸せなピロウ・トークを見て我々も彼ら同様に心の安寧を得ることができるのだ。
むろん一幅のエロ漫画としての実用性追求もおこたりなく、少女の幼い身体を男の大きな手でガッシリ押さえつけ巨大な陽物を小さな下のお口へ強引にねじこんでスタートの本番は背徳感抜群。激しくシャフトを出し入れするたび苦しげに呼吸を荒くしつつ苦痛とも快感ともつかぬうめき声をあげる少女の痴態におっきが止まらない。固く抱きあいハードにちゅっちゅしながらのぼりつめてゆくヒロインのちびっ娘まんこめがけ逆流するほどに大量の子種を叩きつけて長きにわたる性の饗宴もようやく終幕。
一時期LOへの登場頻度がバッタリ落ちこんだときは果たして商業活動を続けてくれるのか心配したものだけど、昨今は小康を得て「ドナドナ」のような意欲作も描いてくれてと非常によい傾向。この調子で次回作にも比較的速いペースでお目にかかれるのならこのうえない幸せだ。今回収録分ではやはり「ドナドナ」が完成度で一段飛び抜けていると思うが、そのほかにもドン引きしかねないシチュをヒロインの愛らしさで強引に押しきった短編「ババアは小学4年生に見える」もたいそう楽しませてもらい愚息もご満悦。

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