-月森雅十「人妻のおいしい食べ方」久保書店 ISBN:9784765935135
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おさな妻から妖艶マダムまで多種多様な奥さまが淫らに乱れ快楽を享受するさまに精液を搾取されまくり短編全8本。オーセンティックな少女漫画絵でもってドロドロぐちょぐちょの愛欲模様をやらせると天下一品のこの作家最新刊は成年漫画用名義での8冊めにして7つめの黄色い楕円物件だ。
去年久保書店からコミックスを出すようになってからはそれまでのリリース日照りぶりがウソのように恐るべきペースで新作を送り出しており、今回も前作「コスプレ娘は変態中」の刊行からわずか4か月と週刊連載漫画家もかくやの量産ぶりだ。現在定期刊行の雑誌媒体を持たない版元なのでおそらく他社原稿のストックを一気に放出しているのだと思うのだけれど、久保からはや4冊めとなってもいっこうに泉の枯れる気配がないのだからどれほど描きだめしてあるのか想像するだに恐ろしい。
巻末著者あとがきで「人妻モノとしては2冊め」と述べているように、収録作はみな熟れ熟れ奥さんが勢ぞろい……といいたいところだけど、うしろの2本はとくに人妻関係ないオフィスエロもの。あと描いた年代も新旧さまざまとのことだが、こちらはせっかく作者がそのように解説しているのに初出一覧がないせいで意味不明になっているのが惜しいところ。単に資料的価値のみならず各作品をよりよく楽しむためにも、掲載誌/執筆時期のデータを完備するところまでが単行本作業なのだと編集者には認識してもらいたいものだ。
ともあれ古典的な少女漫画/レディコミ調の絵柄はその長年のキャリアに比してきわめて安定。男子は適度に情けなく女子はムダに先鋭的すぎずと造形は野郎向けエロに適したアレンジがほどこされているので、女性作家テイストが苦手な御仁にも比較的受け入れやすいかと。あと自分的には人妻を謳いつつ今回はヒロインの顔立ちが比較的若々しいのがうれしいところで、ティーンでも通りそうなルックスの娘が奥さまでございと君臨しているのを犯っちゃうのがほのかに犯罪ティックでよろしい。もっともタッチそれ自体がかなり古い印象を与えるのはいたし方ないところで、表紙/裏表紙のイラストを目にして食指が動くか否かが受容の踏み絵。
いざ覚悟を決めて中身を手繰ればほのぼのラヴからねっとりNTRまで趣向はさまざま。ノリ的には和姦寄りだけれども夫婦仲よく睦みあうものと他人の奥さんを食っちゃう系の話とが同居しているので、純愛派と寝取られ派の双方から不満が出そうな構成ではある。人妻ものとしての定石をきっちり踏まえたストーリー進行で新鮮味は皆無だが、そのぶんよけいな思考力を使わず股間の摩擦運動にリソースを集中できる仕掛けだ。
貞淑な妻の顔から淫らなメスのそれへと変貌をとげる濡れ場には充分な分量が割かれ、大ぶりの乳や安産型のヒップを好き勝手に頂戴するjust like paradice。完熟ボディにむしゃぶりつき執拗な愛撫ですっかり濡れた蜜壷に暴れん棒をインサートすればたちまちきつい締めつけと甘い嬌声で彼女らがお出迎えだ。既婚者ならではの熟練のセックステクニックに翻弄されつつも器具やら言葉やらでみっちり責めたてて主導権は渡さない。大声でよがり狂うヒロインの最深部へ最後はご褒美にたっぷりとホワイトエキスを種つけしフィニッシュ。
この作家の描く美味そうなJKが忘れられない自分は年長系主体の単行本を買うたびに涙するのだけれど、こちらは表紙のアダルティなイメージに比べ中身はキュートな女子多めでうれしかった。このたび創刊された「コミックBugBug」の次号予告にこの作家の名前があったので、願わくばそちらでは待望の10代女子フィーチャーな作品をぜひ手がけてもらいたいもの。今作中では見合いでひと目ぼれの童顔ツインテ奥さんによからぬ嘘を吹きこみつつスク水プレイで昇天「妻のおつとめ」と、新婚半年で早くも倦怠ぎみの幼なじみ妻に剃毛&ライトSM導入で興奮再び「恥ずかしいこと」の2本がよござんした。
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